3輪バイクとトライク これまでの国内市場の変遷とは?
よりバイクの感覚に近い前2輪の3輪バイクが台頭
そして、もうひとつ。先に述べた「NIKEN」や「TRICITY」のように、前2輪タイプも市場を賑わすようになりました。さらにこの前2輪タイプが特徴的なのは、車種によって必要な免許が異なることです。
まず、バイク免許が必要となるのは、「左右2輪が、車両の中心線に対して左右対称に配置されている」、「車輪および車体の一部、または全体が傾斜して旋回する構造を持つ」、「左右のタイヤの接地中心点を通る幅が460mm未満」の車両となります。
ヤマハの「NIKEN」や「TRICITY」をはじめ、アディバの「AD1 200」、「AD3 400」。イタリアのメーカーで日本国内販売されていたものでは、ピアッジオ「MP3」、ジレラ「FUOCO(フォコ)」といった車両が該当します。
反対に、普通自動車免許で乗車できる車両で、現在最も人気を集めている前2輪の車両は、2013年11月よりBRPジャパンが国内正式販売を開始した「カンナム スパイダーシリーズ」でしょう。「Can-Am(カンナム)」はカナダ生まれの3輪車で、BRPという会社のブランドです。

「SEA-DOO」というジェットスキーや「SKI-DOO」というスノーモービルのメーカーが作った3輪のため、そのルックスはバイクではなくスノーモービルに近いイメージです。また、車体は傾かず、左右の幅も460mm以上となり、後2輪のトライクと差別化され、リバーストライクと呼ばれることもあります。
このように、バイク、クルマと比較すると、小さな市場規模である3輪というカテゴリでも、様々な車両が存在しているのです。しかも近年は、3輪ユニットや側車を製造販売するメーカーではなく、ヤマハ、アディバ、カンナム、ハーレーダビッドソン、ウラルのように、車両メーカーが3輪の開発販売に積極的に取り組んでいます。
所有免許によって楽しめる車両が異なるため、ユーザーの趣味趣向も千差万別。そのため、3輪の中でもどのカテゴリが今後主流になるのかは、全くもって予測不可能であります。しかし、逆に言えば、この多様な世界観こそが、日本で芽生えつつある新しい3輪文化の大きな特徴と言えるでしょう。
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