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ホンダ「VFR800F」胸の空く高回転の伸びが味わえるものの、ハイパーVテックのおかげで扱いやすい!!

ホンダV4エンジン搭載車は、「VFR800F」と、足の長いクロスオーバータイプの「VFR800X」が販売されています。MotoGPでも使用されるV型エンジン搭載車の乗り味を探ります。

スポーツツアラーとして地位を確立した「VFR800F」

 ロードレース世界選手権(WGP)に「NR500」で復帰参戦した1979年のホンダ。そこに積まれていたのが、V型4気筒エンジンでした。現行ラインナップを見渡してみると、V4エンジン搭載車は「VFR800F」と、足の長いクロスオーバータイプの「VFR800X」があります。今回は「VFR800F」に乗ってみました。

「VFR800F(2018年モデル)」と筆者(青木タカオ)

 ボア・ストローク:72.0×48.0mmで排気量は781cc。DOHC4バルブの90度V型4気筒エンジンは、1998年に登場し2002年にフルモデルチェンジした「VFR(RC46)」から受け継いだもので、エアクリーナーケースのファンネル長を伸ばすなど吸気系を手直ししたものです。

「VFR800F」で走り出すと、重厚で歯切れの良い排気音や駆動輪の優れたトラクション性能にV型4気筒エンジンらしさを感じ、気持ちよくアクセルを開けていけます。

内部構造を3室から2室構造に変更された異形テーパー形状マフラー

 サウンドに迫力があるのは、内部構造を3室から2室構造に変更した異形テーパー形状のマフラーのおかげです。コンパクトなマフラーが車体中央寄りにレイアウトされ、マスの集中化が図られています。

エキサイティングな走りと快適な乗り心地を高次元で両立!!

 6800回転あたりで2→4バルブに切り替わるハイパーVテックを搭載し、高回転域では胸の空くエンジンの伸びが味わえ、VFRがスーパースポーツに由来することがよくわかるのでした。それでいて低回転域では扱いやすく、オールマイティに使えるパワーユニットとしています。

V型4気筒エンジンにHYPER VTEC(ハイパーVテック)を搭載し、オールマイティに使えるパワーユニットに!

 足まわりはしなやかに動きつつもカッチリとした節度のあるもので、街乗りでノンビリ流しても不満を感じませんが、高速道路やワインディングでスピードレンジを上げて、アグレシッブにスポーツライディングできるのもVFRらしさです。

 トラクションコントロールも備わり、舗装路ながら荒れてスリッピーな山岳路も不安なく駆け抜けられたことなど、スポーツツアラーと名乗るのも頷けます。ツアラーのコンフォート性やユーザビリティがありつつ、スーパースポーツのようなエキサイティングな走りが楽しめる懐の広いモデルとなっているのでした。

原点回帰のレーシングカラー登場! やっぱりよく似合う

 そして19年モデルは、車体色がたまりません!! まるで1986年に北米市場にて販売された「INTERCEPTOR(インターセプター)/RC24」ではありませんか。スポーツバイクのベストセールスを記録し、ウェイン・レイニーがアメリカのAMAスーパーバイク選手権で活躍しましたが、そのカラーリングを想起させるパールグレアホワイト(ストライプ)が登場しています。

「VFR750F インターセプター」※2を想起させるカラーリングのパールグレアホワイトを新たに採用した2019年モデル

 サイドカウルに“INTERCEPTOR”のロゴが入り、シルバーフレームやパールホワイトの前後ホイールも採用。80年代のようなスポーティなイメージを再びVFRに持たせているのです。

 若い人にはスタイリッシュで新鮮でしょうし、かつてのVF750系やVF1000R、RC30などに憧れた40~50代以上のライダーには懐かしくもあるはず。ホンダV4ファンには、至高の 1台となるでしょう。

【了】

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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

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