試乗で見えた“READY TO RACE”の真意 KTM渾身のアドベンチャーモデル「790 ADVENTURE R」登場!!
オーストリアのバイクメーカーKTMから、2019年新型「790 ADVENTURE」と「790 ADVENTURE R」が登場しました。キャラクターを明確に分けた2機種を試乗します。
KTMらしい、アドベンチャーバイクが帰ってきた!?
いま人気のアドベンチャーセグメントに、また魅力的なモデルが投入されました。2019年に多くのモーターサイクルショーで注目を集めてきたKTMのプロトタイプ「790 ADVENUTRE」が正式プロダクトとなり、日本にやってきたのです。

KTMがADVENTURE(アドベンチャー)の名を冠したスポーツアドベンチャーツアラーを販売開始したのは1997年のこと。「620 ADVENTURE」からその歴史ははじまりました。
2001年に念願のダカールラリー初制覇を果たすと、ワークスマシンレプリカとも言える「950 ADVENTURE」を発売し、両車ともラリーバイクの持つ運動性をそのままツアラーに置き換えた作りでファンを驚かせます。
その後、ラリーのレギュレーション変更で排気量が450ccに制限されると、KTMのアドベンチャーとラリーの近似性は薄れ、市場の声に合わせて排気量とパワーを上げ、大型化と重量化の道をたどっていきました。
当然ながらコアなファンはKTMが持つピュアなオフロード性能を期待します。「そこまでの大パワーは要らない」「オフロードをもっと楽しみたい」「自信をもってダートを走りたい」「KTMのバイクはシート高が高すぎる」……など、原点回帰を求める声が届きます。今回ご紹介する「790 ADVENTURE」と「790 ADVENTURE R」は、そうした声に耳を傾けて設計されているのです。

開発はデザイン過程でラリー用マシン「450 RALLY FACTRY REPLICA」と横並びにして行われました。わかりやすい部分としては、車体の重心を低くするための燃料タンク形状です。20リットルの容量を確保しながら、バイクの機敏性を優先した設計で低い位置に燃料が収まるよう配置。燃料タンク下部は左右に張り出し、転倒時にはペダル類を保護する役目も持たせるほか、地面にべったり倒れることもありません。これは倒れたバイクを起こしやすいように、ラリーマシンが取り入れる機能を継承しています。
車体はKTMお得意のクロモリチューブ(高い強度と剛性、しなやかさが特徴の鉄鋼製パイプ)を使ったフレームとWP製サスペンションを組み合わせ、前輪21インチ、後輪18インチサイズのホイールを採用する点も、オフロード走破性を強く意識したものだと言えるのです。
まず「790 ADVENTURE」は、前後200mmのサスペンションストローク、エイボン製AV53/AV54トレイルライダーというタイヤを履き、防風性の高いロングスクリーン、前後で段差のあるセパレートタイプのシートを採用しています。キャラクターとしては「アドベンチャーツアラーでオフロードが得意なバイク」です。
もう1台の「790 ADVENTURE R」は、前後240mmのサスペンションストロークがあり、メッツラー製カルー3というオフロード向けタイヤを履きます。スクリーンはショートタイプで、シートは前後の段差が少ない一体型を採用し、オフロードでの走りを重視した「オフロードバイクの中で最もツーリング性能に優れた1台」として作り込まれています。











