BMW Motorrad「S1000RR」新型登場! 10年を節目にフルモデルチェンジしたフラッグシップ・スーパースポーツ

BMW Motorradのスーパースポーツマシン「S1000RR」は、排気量999cc並列4気筒エンジンと最新の電子デバイスを搭載し、2009年の登場以来多くのモータースポーツファンから注目を集めるモデルです。

10年目の大幅進化! BMW Motorrad新型「S1000RR」の真価を探る

 2009年、群雄割拠のスーパーバイク市場にBMW MotorradはS1000RRで初名乗りを上げました。その実力は多くのライダーを引き寄せ、以来、10シーズンに渡りファンを魅了すると同時に、ライバル達のベンチマークにもなりました。

 2019年3月、スペインのエストリルサーキットで世界各国のモータージャーナリストを集めたワールドローンチにて、その次世代モデルが発表されました。

BMW Motorrad新型「S1000RR」

 開発陣によると、そのコンセプトは明快で「スポーツマシンとして、レースベースマシンとして、ユーザーが求めるもの」をテーマにしています。実際の数値的なものとしては「サーキットではライバルよりもラップタイムで1秒のアドバンテージを持つこと、車体重量を先代比10kg軽減すること、そしてパワーアップ」などが掲げられています。

 このテーマに加え、電子制御などのソフト面や、機能向上と小型化が進んだセンサーやABSユニットなどハードの進化もフルに活用されたマシンは話題に事欠きません。

 2018年、水平対向エンジンモデル(R1250シリーズ)に搭載された可変カムシャフトコントロール機構、“BMWシフトカム・テクノロジー”が新型の並列4気筒エンジンにも採用されました。排気量、ボア×ストロークは先代同様ながら、圧縮比を13.3:1と上昇させたほか、各構成部品の見直しにより、クランクだけで先代比1800gも軽量化され、コンロッドの短縮化により軽量高剛性とするなど、エンジン単体で4kgものダイエットがなされています。

“BMWシフトカム・テクノロジー”が搭載された新型S1000RRのエンジン

 9000rpmを上限に低速域に適したカムと、高速域に適したカムが入れ替わるBMWシフトカム・テクノロジーは、水平対向エンジンモデル同様、吸気側のみに装備されています。ライダーがアクセルを大きくひねり、パワーが必要とあらば、高速域のカムにシフトする、という制御です。様々な進化により、エンジンはすでに2000回転程度から十分なトルクを生み出し、5500rpm以上で100Nm以上を発揮。市街地から乗りやすい設定と、先代よりも8HP高い、207HPを生み出しています。

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