レーサーレプリカではない現代のホンダ「CBR400R」は、高揚感たっぷりながらオールマイティに使える!
ホンダの「CBR400R」は、パラレルツインを搭載し、ハンドリングも素直で扱いやすく、街乗りからスポーツ走行、ツーリングまで幅広く使えるオールマイティモデルです。
レーサーレプリカブーム時代に人気を博したヨンヒャクの“CBR”
最新型の「CBR400R」に乗りました。そのネーミングはレーサーレプリカ全盛期にありましたが、現行モデルはどんなモデルになっているのでしょうか。かつてエンジンはインライン4でしたが、いまはパラレルツイン搭載です!!
<CBR400R(1986)>
ホンダ「CBR400R」、80~90年代を知るライダーには懐かしいネーミングかもしれません。カムギヤトレインのDOHC並列4気筒エンジンを搭載し、1986年に発売。フェアリング内部の空気をダイレクトに車体後方へ流すフルカウルは近未来的でした。
<CBR400RR(1987)>
しかし、時代はレーサーレプリカブーム真っ只中。翌87年にはより過激化し「CBR400RR」へと進化。フレームからスイングアーム、ホイールにいたるまで基本骨格のすべてをアルミ製とし、マフラーもアルミ化したのは量産4サイクル車しては初めて。乾燥重量162kgという驚異的な軽さを誇ります。
現行のCBR400Rは並列2気筒エンジンを搭載!!
<CBR400R(2013)>
その由緒正しき“ヨンヒャク”のCBRは今も健在です。最新式の系譜は2013年に始まりました。フルカウルのスポーツモデルであることは変わりませんが、パラレルツインエンジンを搭載して、かつてのような荒々しいモデルではなく市街地走行からツーリングまで幅広いシチュエーションでの扱いやすさを追求し、開発されたのでした。
<CBR400R(2016)>
「もっとアグレシッブなスタイルに!」そんな要望に応え、2016年に「CBR1000RR」譲りのLEDデュアルヘッドライトを採用した精悍なフロントマスクに刷新します。走行時のライダー頭部周辺における乱流を抑制するために、ウインドスクリーン下端部にダクトを設置。ミドルカウルにも導風経路をつくり、軽快なハンドリングを実現しました。
<CBR400R(2019)>
そして今回、最新モデルに乗ってみます。まず気付くのが、スタイリングが一新されていることで、スピード感あふれる“CBR”らしいものとなっているではありませんか。
スポーツマインドくすぐる印象は、跨っても感じます。ハンドルのマウント位置はトップブリッジ上から下へ移され、よりアグレシッブなライディングポジションに。開発責任者の井上善裕さん(本田技術研究所 二輪R&Dセンター)によると「上半身が約8度より前傾した」とのことで、フロントカウルも低く設定され、走り出す前からもう気分が高揚してくるのです。