ガソリン価格はどう決まる? 価格が高くても給油を優先すべきシチュエーションとは

内燃機を搭載するバイクやクルマに不可欠なガソリンの価格は日々変動し、スタンドの看板に一喜一憂している人も多いはずです。ガソリンの価格はどうのようにして決まり、そして、安く給油する方法はあるのでしょうか。

ガソリンの価格は、どうやって決まっているの?

 バイクに乗るライダーにとって、ガソリンの価格は大きな関心事のひとつとして挙げられるでしょう。ご存知のとおり、ガソリンスタンドの表示価格は頻繁に上下し、スタンドによっても価格差があります。

様々な要因により頻繁に上下するガソリン価格

 日本においては、ガソリンの原料になっている原油のほとんどを輸入に依存していることもあり、価格決定までには複雑な過程を経るようですが、ガソリン価格はどのようにして決まっているのでしょうか。そして、ガソリン価格を調べる方法はあるのでしょうか。

国際情勢や為替レートなどが影響

 まず、一番の要因は原料となる原油価格です。産油国でタンカーに積み込まれる時点の価格に輸送費、タンカーの滞船料、保険料が加わります。また、ガソリンは原油を精製してできますから、この製油コストをプラスして「製油所出荷価格」が決まります。さらに、石油元売り会社のブランド料、油槽所までの輸送費、油槽所での諸費用、ガソリンスタンドまでの配送料も追加されます。

 加えてガソリンにはさまざまな税金もかかります。輸入する際の石油石炭税、ガソリン税といわれている揮発油税及び地方揮発油税、さらに消費税も加わります。ガソリン税額は一定のため、価格が安くなれば税金が占める割合は大きくなります。

 このように、日本が原油の大半を依存する中東の国際情勢、産油国の思惑、世界経済を背景にした為替レート、さらには国内の市場動向やガソリンスタンドの販売方針、地域の経済状況まで、さまざまな要素が絡みあって価格は決まっています。

ウェブサイトやアプリでガソリン価格をチェック

 企業にとってはもちろん、一般の消費者にとってガソリン価格の動向は重要です。この確認方法として、家庭のパソコンやスマートフォンでチェックできるウェブサイトやアプリケーションを活用するという手段があります。

ガソリン価格比較サイト「gogo.gs」スマートフォン画面

 例えば全国のユーザーから報告された価格情報などを集計した「e燃費」は、直近1カ月から過去5年間のレギュラー、ハイオク、軽油の価格の推移を折れ線グラフで表示。現在の平均価格も分かります。また、ガソリン価格やガソリンスタンド情報を共有するガソリン価格比較サイト「gogo.gs」などもあります。これらを活用すれば、効率よくガソリンの価格を知ることができます。

 ガソリンスタンドの多くは、固定客を獲得するため、多様な割引サービスを展開しています。例えば石油元売各社のサービスとしては、クレジットカードを作ったユーザーに対し、1リットル当たり2円程度の割引価格を設定しており、各スタンド単位の会員価格からさらに割り引くケースも見られます。また、ポイントが貯まるようにしたり、コンビニエンスストアと連携し、お互いの店舗で使える割引券を発行したりしている場合もあるようです。

高速道路上では早めの給油が吉

 全国でロードサービスを展開するJAFによると、バイクのガス欠による出動は通年上位にランキングされているといいますが、なかでも高速道路上でのガス欠は一般道にくらべ多い傾向にあるようです。

 高速道路では約50kmごとにサービスエリアが設置されていますが、場所によっては100km以上ガソリンスタンドがない区間も存在するため、クルマに比べガソリンタンク容量が小さいバイクではこまめな給油を心がける必要があります。価格も大事ですが、普段と環境が違う場所を走行する場合には早めに給油し、未然にトラブルを避けることが重要です。

 また、仮に高速道路上でガス欠してしまった場合には速やかに路肩へ停止し、備え付けの非常電話か携帯電話で救援を要請。ガードレールの外に避難し、万が一の危険に備えましょう。

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