鈴鹿8耐に参戦するHonda Asia-Dream Racing with SHOWA ライダーより監督の方がプレッシャー大きい!
鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦する「Honda Asia-Dream Racing with SHOWA」の玉田監督にお話を聞いた。
ライダーと監督で15回目の8耐挑戦!!
「#22 Honda Asia-Dream Racing with SHOWA」は、FIMアジアロードレース選手権ASB1000クラス、全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦しているアジアのホンダ現地法人連合チームです。#22 Honda Asia-Dream Racing with SHOWAの玉田監督に鈴鹿8時間耐久ロードレースについて聞いてみました。

――鈴鹿8耐に挑戦する理由は?
ライダーの時、「勝ったことがない8耐は引退する前に一度勝っておきたい」と、いうのもありましたね。しつこく歳を重ねた後も出たけど、鈴鹿8耐というのは、他の耐久と違い特別なレースだし、8時間のスプリントレースなので、耐久というイメージが僕の中ではないんですよ。
8時間のぶっ通しスプリントレース! だからなかなかこういうレースはないし、魅力が凄くあって出ているのかなぁ。
監督になってからの8耐は大変。ライダーよりも数十倍大変。例えば、チームを纏めなきゃいけない、8耐になるとスタッフも多いし、その人間纏めなきゃいけない!
一人ひとり全部見て、やっていかなきゃいけないし、一つの判断ミスで全てがパーになるレースだし、そのために何ヶ月も前から準備して、ライダーも一緒に準備し、他のレースにも出して、全てにおいての準備を8耐のためにやっていますね。
ひとつの判断ミスで一瞬で終わってしまう、そういうプレッシャーもあるし、だからライダーの時より消耗するし、正直大変。ダメだったら全責任は俺にあるからね。
監督は、そういう重要なポジションでもあるし、このチームは結果も求めるけども、とにかく人も育てないといけない。これってライダーだけじゃなくてメカニックもなんだけど、アジアの人間を世界レベルのライダーと走らせて、今自分たちのチームのレベルがどの辺にあるのか、ライダーのレベルがどこにあるのかと調べなきゃいけないし、そういうものを見ながら今後どうやっていこうかと考えなきゃいけないし、頭痛くてハゲそう(笑)。

――ライダーの時にはわからなかったが、監督になってわかったことはありますか?
全部わかったよ、良いところも悪いところも、ライダーに対してチームはこうやってやるべきだなというのも。
ライダーの時に思ってた、チームはもっとこうして欲しいとか、スタッフはこうして欲しいとか、ライダー目線でも考えられるので、その辺では厳しくするところもあるし、甘くすることもある。その辺は他のチームには負けないなと自信はあるね。ライダーにとっての良い悪いことで!
――今まで8耐に15回出られていると思うのですが、今と昔でライダーや8耐は、どう変わってきましたか?
毎年本当に速いライダーが出たり出なかったりするレースで、昔は日本でも結構出てたし、今はなかなかGP ライダーが出てこないから、その辺の違いは大きいですね。やっぱりGPライダーが出るってだけで、ライダーの時は、「ヨシッ!!」ともなるし、あいつに勝ったら俺は世界に行ったらあいつより速く走れるにもなるし、そう行った意味ではお客さんも面白かっただろうし、今は一回低迷したけどまたお客さん戻ってきてくれるから、なんとかこのまままた昔みたいに戻って欲しいなと思いますね。

――GPライダーが出づらくなった理由は?
出づらくなったというより今の最新のMotoGPマシンって凄いじゃん、かたやこちらは市販車ベース。ということはMotoGPマシンの方が安全なんですよ。コントロールできる、速く走るバイクイコール凄いしっかりしているバイクなので、それに比べ限界も低い。多分そういう意味で、MotoGPライダーが「んっ!」となってる可能性はあるかな。
今のストリートバイクも勿論すごく良くなってるけど、MotoGPマシンと比べたら結構差が開いてる気がするかな。ライダーが「ちょっと市販車バイクで攻めるのが怖いな」ということが、ひょっとしてあるのかも。わからないよ! あとは日程の問題もあるし!

――観客の方が一番面白いのはどこですか?
レースクィーン! そこでしょ(笑)。
正直イカレタレースでもあるので、8時間の本当にスプリントレース。世界中どこに行っても見られないレースだし、あとは耐久ならではのチームプレイ、天候変わってもそのままレースを続けなきゃいけない、その点でチームの判断や作戦が大きく変わるし、その辺が普段のスプリントレースとは違って絡んでくるので、総合的に面白いんじゃないかなぁ。
レースも面白いし、チームのやりとりも面白い、スプリントレースよりも楽しみ方がもっと増えるので、そういったところも面白く見れるんじゃないかなと思います。
【了】