J・レイ選手「最後のほうは筋肉がつっていました」 KRTのライダーたちが語る波乱万丈の鈴鹿8耐2019

川崎重工のファクトリーチーム「Kawasaki Racing Team(以下KRT)」は、2019年7月25日から28日にかけて三重県の鈴鹿サーキットで開催された第42回 鈴鹿8時間耐久ロードレースで26年ぶりの王座奪還を果たしました。熾烈な戦いを繰り広げたライダーたちはどのような心境なのでしょうか。

熾烈な戦いを繰り広げたライダーたちの声とは

 川崎重工のファクトリーチーム「Kawasaki Racing Team(以下KRT)」は、2019年7月25日から28日にかけて三重県の鈴鹿サーキットで開催された第42回 鈴鹿8時間耐久ロードレースで、1993年以来26年ぶり、2度目の優勝を果たしました。

8耐を制覇したKRTのライダーたち。左からレオン・ハスラム選手、ジョナサン・レイ選手、トプラック・ラズガットリオグル選手

 2001年の第24回大会以来、18年ぶりにファクトリーチームで鈴鹿8耐に参戦したKRTは、スーパーバイク世界選手権で活躍するジョナサン・レイ選手、レオン・ハスラム選手、トプラック・ラズガットリオグル選手の3人をチームに迎え、「Ninja ZX-10RR」とともにレースに参戦しました。

 決勝レースでは、セカンドポジションからスタートしたKRTが4時間経過時点でトップを奪うと、その後ヤマハ・ホンダのファクトリーチームと熾烈な争いを繰り広げます。残り2分を切ったところで、トップを走っていたレイ選手がまさかの転倒、赤旗中断のままレースは終了し、ヤマハの暫定優勝とアナウンスされました。

 しかし、レース終了後から約2時間後、審議の結果、KRTが暫定優勝、翌日の車検を受けて正式にチャンピオンとなりました。レース後の会見で各選手はその胸中を語ります。

●ジョナサン・レイ 選手
今回のことは本当に信じられません。レース直後は、全てを失ってしまった思いで、落胆し、涙し、すぐにホテルに戻りました。ホテルのレストランで夕食をとっていたら、メカニックのUriから電話があり、突然「8耐勝ったよ。」と告げられました。その時の気持ちは、言葉では言い表すことができません。本当にうれしかった。

疲労困憊の体にムチをうち戦い抜いたJ・レイ選手(写真:益田和久)

今回の作戦は、燃費と安定したレース運び、それとミスをしないこと。私たちはそれらをうまく実行できました。とても疲れて最後のほうは筋肉がつっていましたが、何とか頑張りました。限られた時間の中でベストな準備が出来たと思います。

このチームの一員として参加できたことはとても光栄です。事前テストも含めて、カワサキレーシングチーム、川崎重工、カワサキモータースジャパンの努力には大変感謝しております。

レースは波乱万丈で非常に厳しいものでしたが、このような結果を出すことができ大変嬉しく思いますし、また鈴鹿8耐を走りたいという思いです。

●レオン・ハスラム 選手
レストランで失意の中夕食をとっているときに優勝を聞きました。その時の喜びは言葉ではとても言い表せません。

鈴鹿8耐は勝つのが最も難しいレースの一つ。チームとしてこれまで勝利に向けて努力してきた中、特に今回は感情の浮き沈みが非常に激しいレースでした。レース終盤の転倒時のことはとても言葉にできるものではありませんでした。しかし、その後、判定により一転勝利の朗報を聞いた時の喜びは、この上なく最高でした。

レース中、僕としては各スティントの後半は肉体的にも苦しかった局面もありましたが、バイクの調子は上々でした。我々は勝利に向けて最善を尽くしました。この機会を与えてくれたカワサキチーム、トプラック、そしてジョニーへの感謝の気持ちで一杯です。

表彰式に出れなかったのは残念ですが、この鈴鹿8耐を制覇できた喜びを噛み締めています。

●トプラック・ラズガットリオグル選手
「今日はすごく疲れたよ。8時間もレースを見ていたからね!(注釈※トプラックは走行していない)でもジョナサンとレオンの功績に僕も本当に嬉しく思います。二人は今日、偉業を成し遂げました。みんなとても喜んでいるし、全ての方にありがとうと言いたいです。僕にとっては今回が初めての8耐でしたが、優勝できて嬉しく思います。

※ ※ ※

  KRTの中でエース的存在であるジョナサン・レイ選手は、全13戦中9戦を終えたスーパーバイク世界選手権でもポイントランキング単独トップの座についています。今後の活躍からも目が離せそうにありません。

【了】

26年ぶりの8耐制覇! 1993年以来2度目の優勝を飾ったKRT

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