2ストの機能美とデザイン性は今尚美しい ヤマハ「R1-Z」は走行性能だけのモデルではなかった!!
ヤマハ「R1-Z」は、1990年に登場したRZシリーズの最終形態モデルです。美しいトラスフレームや右から出された2本のカーボンサイレンサーなど今見ても古さを感じません。
RZシリーズの最終形態は、機能性とデザイン性を兼ね備えていた
ヤマハの2サイクルスポーツモデル「R1-Z」は、RZ250の後継車種として1990年に誕生しました。ストリートモデルのR1-Zとスポーツ走行を主とするTZRは、同系統の2サイクルエンジンを搭載しながら全く違う味付けに仕立てられました。

R1-Z発売時、生産されて35年余り立つヤマハの2サイクル・パラレルツインエンジンは、最終形態と言っても過言ではない性能と扱いやすさを実現しています。
TZR250(1KT)譲りの水冷2サイクル・クランクケースリードバルブ並列2気筒エンジンは、ギア比や点火タイミングなどが変更され、初期型は最高出力45PS/8500rpmを発生させていました。
RZやTZRを感じさせるデザインの部分も随所に盛り込まれた車体には、新設計されたスチール製トラスフレームやエキパイ部分をクロスさせた片側2本出しカーボンサイレンサー、美しいセパレートハンドルを配したトップブリッジなどを採用したことで、TZRとは一線を画すモデルとして存在感が際立っていました。そのハンドリングは、レプリカモデルとは違い操る楽しさを感じることができる仕様とされています。

R1-Zは、環境問題から各メーカーが2サイクルモデルの生産を終了する1999年まで販売されていました。1990年「R1-Z」発売当時の価格は、48万9000円です。
■R1-Z諸元
エンジン:水冷2サイクル・クランクケースリードバルブ並列2気筒
変速機形式:常時噛み合い式6速リターン
最高出力:45PS/8500rpm
全長×全幅×全高:2005mm×700mm×1040mm
シート高:775mm
排気量:249cc
乾燥重量:134kg
タンク容量:16リッター
【了】