軽快に街を駆け抜けたスズキ「EPO」 オリジナリティを求める若者に向け開発されたシティロードランナー!!
スズキの小さなレジャーバイク「EPO PV50(エポ)」は、1979年に発売されました。人真似を嫌い、自分のオリジナリティを大切にする若者たちへ向け世に送り出されたEPOですが、ライバルに勝つことは難しい状況でした。
モンキーと渡り合うために新たな発想で開発されたEPOとは?
小さなレジャーバイクスズキの「EPO PV50(エポ)」は、当時から人気車種であったホンダ「モンキー」の対抗馬として1979年に誕生しました。epoch-making(画期的)から採用されたネーミングは、人真似を嫌い、自分のオリジナリティを大切にする若者たちへ向けた意味で名付けられました。

搭載されたエンジンは、最高出力3.8PSを発生させる排気量49ccの空冷2サイクル単気筒とされ、RG50の5段リターン式ミッションやパワーリードバルブ方式(リードバブルとピストンバルブを使用した吸気方式)を採用していました。EPOの特徴でもあるメインパイプをシートレールと兼用させたユニークなラウンド形状のクレードルフレームはシルバーに塗装され前後にはキャリアーが装備されています。

タイヤは前後8インチを採用、フロントには航空機に降着装置で使われているテレスコピックオレオ式サスペンションをリヤには油圧ダンパー付きのスイングアームサスペンションを採用することで、クイックで軽快な走行性能を実現しています。
メーターは視認性に優れた角型やヘッドライトには15Wのレクタングルタイプを採用しています。また、サウドトランクやミニバンパーなど24点もの豊富なオプションが設定されていたのもEPOの魅力の一つです。

しかし、1979年に発売されたEPOの生産は数年で終了となりますが、突如1993年にほぼ姿を変えずに再販されます。1990年代後半の排ガス規制で各メーカーは2サイクルモデルの生産を次々に終了させており、EPOもこの時にラインナップから姿を消します。
1979年に発売されたスズキ「EPO PV50(エポ)」の価格は、10万5000円です。
■EPO PV50(エポ)諸元
全長×全幅×全高:1415mm×685mm×915mm
車両重量:64kg
エンジン形式:空冷2サイクル単気筒
総排気量:49cc
最高出力:3.8PS/6000rpm
最大トルク:0.45kg-m/5500rpm
燃料タンク容量:3.5リットル
フレーム構造:パイプ
【了】