長いトンネルで火災発生!? 知っておきたいトンネルにあるなめらかな避難施設
ライダーは常に身体が外気にさらされ、トンネル火災に遭遇したら恐怖です。2019年9月12日に首都高の山手トンネルで火災があり上下線とも通行止めになりました。長いトンネルで火災に遭った場合はどうしたら? できる事前準備はあるのでしょうか?
事故や火災で通行止めになるのはどんな場合?
2019年9月12日に首都高中央環状線の山手トンネルで火災があり、大井JCTから熊野町JCTまでの中央環状線が上下線とも通行止めになりました。身体を外気にさらして走るバイクがトンネル火災の現場に遭遇してしまったら、酸欠にもなりやすく危険です。

トンネルの道路封鎖は、煙の影響や避難を考慮してトンネルの入り口から出口まで全区間が通行止めになります。
上下線とも通行止めになる場合もあり、事故や火災の影響が反対の走行車線におよぶことはもちろん、避難する際に人が反対走行車線に入ったり、横切ったりするおそれもあり、二次災害を防ぐためにも通行止めになります。
トンネル内での事故や火災は指示に従う、ラジオも有効だが……
入り口直前の交通情報として、首都高、全国の高速道路の長大なトンネルでは信号機が設置されているので、必ず確認することが重要です。もし信号が赤になっていた場合は、安全を確認しながら停車するよう求められています。

高速道路に入ったあとでトンネル火災が発生した場合は、道路管理者や警察の指示に従って対応します。火災現場より手前に出口やジャンクションがある場合、そこで高速道路を出るよう電光掲示板などで指示される場合がありますので、標識や案内には注意するようにします。
また、渋滞でトンネル内に停車してしまった場合は、電光掲示板、ラジオ、トンネル内スピーカーによる非常放送の指示に従います。

ラジオは交通情報の周波数のほかに、トンネル内ではラジオ放送局の通常番組に割り込み、非常案内放送が発信されることもあります。バイクの場合はラジオを聞くことは難しいので、トンネル内に設置されたスピーカーの音声が聞こえるようにします。
バイクやクルマを置いて避難となった場合は、キーを挿したまま走行車線の左または右に寄せて停め、非常口から避難します。停車や避難の際は通行止解除になった場合に備え、指示に従うことが重要です。
トンネル内の緊急対応の動画あり、レアな非常通路も紹介
前述の首都高中央環状線山手トンネルは、全長が18.2kmあり、途中に出入口があるものの日本一長い自動車専用トンネルです。もし火災現場に遭遇した場合は非常に危険です。トンネルに入る前は入り口の信号に注意するほか、事前に万一の際の行動を知っておくとよいでしょう。

首都高では山手トンネルのほかにも、湾岸線から第三京浜を結ぶ「K7 横浜北線」の横浜北トンネル、そこからさらに東名高速まで伸びる「K7 横浜北西線」(2020年3月開通予定)など長いトンネルがあります。
首都高のWebサイトではトンネル内でトラブルがあった場合の対処法や、トンネル火災時の避難体験(VR)を紹介しているほか、ふだんは見られない非常通路の動画もありますで、見ておくのもよいかもしれません。
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