世界耐久選手権の開幕戦「ボルドール24時間」へ実際に行ってみた

日本では「鈴鹿8耐」で知られるEWC(世界耐久ロードレース選手権)の開幕戦、「ボルドール24時間」に行ってみました。

ボルドール24時間が行われているのは「ポール・リカール・サーキット」

 日本では、毎年7月最後の週末に三重県にある鈴鹿サーキットで行われる「鈴鹿8耐」。2019年はチェッカー直前にトップを独走していたKawasaki Racing Team(カワサキ・レーシング・チーム)のジョナサン・レイ選手が転倒し、赤旗中断で終了するなど大波乱と大盛り上がりを見せました。

 鈴鹿8耐は、じつはEWC(世界耐久ロードレース選手権シリーズ)の最終戦としても知られていますが、一年近くかけて行われるEWCの2019-2020シリーズ開幕戦「ボルドール24時間」が9月20から22日に開催されたので、現地取材に行ってみました。

ボルドール24時間 プレス用駐車場

 まずは行き方を調べます。鈴鹿8耐が鈴鹿サーキットで開催されるのだから、ボルドール24時間は当然、フランスにある「ボルドール・サーキット」で行われるものだと思い込んでいましたが、調べてみるとフランスにボルドールサーキットという名前のサーキットはありません。

 ボルドール24時間の「ボルドール(Bol d’or)」は地名ではなく、フランス語で「金杯」を意味する言葉だそうで、開催されているのはマルセイユ地方にある「ポール・リカール・サーキット」でした。

 ポール・リカール・サーキットへは「マルセイユ・プロバンス空港」から向かうのが便利だということで、マルセイユ空港からのルートを調べます。

マルセイユ・プロバンス空港からポール・リカール・サーキットまでのクルマでのルート

 空港からサーキットまでの距離は最短で66㎞。タクシーを利用するにはかなり遠いので、公共交通機関を利用したかったのですが、その区間を運行する電車やバスはないようです。

マルセイユ・プロバンス空港からポール・リカール・サーキットまでの電車でのルート

 残る選択肢はレンタカーなのですが、一番安価なカテゴリである、ナビなし・MT仕様・2ドアの小型車を20日の夜から23日のお昼まで借りて最安値で約1万円。ドライバーの年齢が25歳以下の場合や、ドライバーを追加する場合はさらに値段が上がります。

 左ハンドルのMT車を、右側通行な上に交通ルールがはっきりと分からないフランスで運転することができるのか、不安になりながらも予約しました。

 空港のレンタカー受付カウンターはかなり混雑しているのですが、ほぼフランス語しか話せない窓口のお姉さん数人が世界各国から来るお客さんを対応するので、1人1人の対応にかなり時間がかかります。

日本とは異なるフランスのレンタカー・システム

 私は予約時にレンタカー代はネット決済で支払っていたのですが、最安値であった約1万円には保証が一切含まれていないそうで、約2万円の保険に入るかクレジットカードから1700ユーロのデポジットを預けるかの選択が必須でした。

 ちなみに、1700ユーロは約20万円。クレジットカードの利用可能額にそれ以上の余裕がないと、デポジットは選択できないため、約2万円の保険への加入が必須となります。

 少しでも交通費をおさえたかった私(先川知香)は無謀にも、無保険でデポジットを預ける方を選択し、ビクビクしながら現地へ向かうことに決めました。

レンタカーの「フィアット500」

 驚いたことに、用意されたクルマは「フィアット500」。日本ではちょっとオシャレな小型モデルというイメージのフィアットが、フランスでは日本における「トヨタ ヴィッツ」のような位置付けということなのでしょうか。

 また、料金を節約するためにカーナビは付けませんでしたが、海外でもGoogleナビは有効なので問題はありませんでした。ただ、レンタカーは基本的にMT仕様が多いので、日本から車載用のスマホホルダーを持っていくことをおススメします。

 右ハンドルではあるものの、普段からMT仕様のクルマに乗っているからか、不安だった運転にもすぐに慣れ、あまり心配することはありませんでした。

フランスの高速道路の料金所

 道中、少し困ったのは高速道路の料金所で、日本でいうETCレーンと現金・カードレーンがあるのですが、現金・カードレーンで利用できるのは硬貨かクレジットカードのみで、紙幣は使えないようです。

 マルセイユ空港からポール・リカール・サーキットまでの所要時間は、クルマで約1時間。周りのクルマの運転も、ヨーロッパの中では比較的おとなしい印象で、危険な思いをすることなく、無事到着することができました。

※ ※ ※

 マルセイユ空港からポール・リカール・サーキットまでの交通費は、レンタカー代82.07ユーロ、高速代2.3ユーロ×往復分、ガソリン代25.7ユーロの合計112.37ユーロ。日本円で約1万3500円ほどでした。

はがれなかったフロントガラスの駐車パスステッカー

 サーキットの駐車場にクルマを停める際にフロントガラスに貼られた駐車パスステッカーの材質が悪かったために全くはがれず、そのままの状態でレンタカーを返却するしかなくなったため、デポジットからの償却がないか不安でしたが、特に指摘されることも無く返却完了。

 後日、カードの利用明細を確認すると、レンタカー会社への追加支払いが1.5ユーロ(取材当時182円)発生していたため、これが何の費用なのかは不明ですがこびりついたステッカーの処理費用だとしたら安いものだと思います。

【了】

ボルドール24時間への道のりを写真で見る

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