宅配ボックスで受け取れる「電動原付スクーター」 ブレイズ製の折りたたみ電動バイク「スマートEV」はなぜ売れる!?
四輪のEVクルーザーやキャンピングカーなどを製造・販売する愛知の企業「ブレイズ」が販売する電動バイク「スマートEV」が好調なセールスを記録しています。堅調な販売を記録する理由についてブレイズの担当者にうかがってみました。
発売から2年で2000台を出荷
愛知県名古屋市に本拠地を置く「BLAZE(ブレイズ)」は、2017年12月より公道走行可能な折りたたみ式電動バイク「BLAZE SMART EV(ブレイズ・スマート・イー・ブイ)」(以下:スマートEV)の販売を開始しました。

発売から2年で3億円の売上、約2000台が出荷されたスマートEVは、大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載する原付登録可能な電動スクーターで、重量は約18kg、3.5時間の充電で約30kmの航続距離を実現したモデルです。
トークバラエティ「おかべろ」やドラマ「チート~詐欺師の皆さん、 ご注意ください~」にも登場したスマートEVは、塩水試験や車体、ハンドル荷重試験、最大荷重試験など、数々の試験を行うことで、徹底した品質管理のもと製造されています。
たった18kgの「原付き」は宅配ボックスでの受け取りも可能
ヤマハ「E-Vino(イー・ビーノ)」に代表される電動原付バイクは、日本市場においてまだまだ定着したとはいいがたいジャンルのバイクですが、なぜブレイズのスマートEVは堅調なセールスを記録しているのでしょうか。ブレイズの広報担当の森竜太さんに話を伺ってみました。

―――スマートEVはいつ頃から立案、開発されたのでしょうか? またコンセプトについても教えて下さい。
2014年~スタートをしております。「ダンボールで届く原付きバイク」というコンセプトとともに、「スクーター」と「電動アシスト付き自転車」を繋ぐ存在として開発しました。
―――販売から2年でユーザーからはどのような反響がありましたか? また、セールスが堅調な理由としてどのような要素が挙げられますか?
これまでバイクを配送で受け取る場合には、時間を指定し、実際に立ち会う必要がありましたが、スマートEVは宅急便で発送されるため、受け取られるお客様に急な用事が出来ても宅配ボックスなどで受け取ることが出来ます。
そうしたこれまで販売されていた原付にはない納品方法や、家電量販店で購入出来る点がお客様から高い評価を受けています。
また、同様のサイズの電動キックボードよりも安定感がある点や、家族でシェア出来る点なども好評で、中には2台購入されるお客様もいます。
―――購入されるユーザーの年齢層や地域について教えて下さい。
購入されるユーザーに関しての比率は、男性50%・女性20%・企業30%という割合です。また、年齢層に関しては30代から50代の割合が多く、地域に関しては関東・中部地方が多いです。
―――購入されるユーザーのうち女性が2割と、一般的なバイクにくらべ高い割合を占めていますが、この理由について教えて下さい。
スマートEVは開発の段階から女性に使っていただくことを想定していたため、丸みのあるデザインやカラーリングを採用することにしました。
また、約18kgという軽い車体も女性ユーザーから好評を得ている理由のひとつに挙げられます。
―――ブレイズではスマートEVのほか、EV SCOOTER(イー・ブイ・スクーター)も販売されていますが、この2つの製品にはどのような違いがあるのでしょうか。
使用場所で異なる様にしております。スマートEVは、軽量の為どこへでも気軽に持ち運びができます。

対してEV SCOOTERは、防水レベルも上がり、より普段生活でのご使用を重視して生産をしております。車重に関してはEV SCOOTER のほうが7kg弱重く、24.8kgとなっています。
―――原付き登録ということですが、やはり通常の原付きバイクと同じく税金がかかるのでしょうか?
税金・保険に関しては、通常の原付バイクと同じ価格になります。原付バイクは、日本国内で、公道走行可能な乗り物で、一番ランニングコストがかかってこない物になります。
―――保険は自動車保険に付与する特約などでまかなえるのでしょうか?
任意保険に関しては、お車の特約でファミリアー特約等で、低価格でご加入が出来ます。
―――EVの世界は今後どのようにシフトしていくと考えられますか?
今後は、自動車をはじめモビリティは全てEV化をされていくと考えております。その中で、日本国内は、高齢化社会をはじめ、気軽に・簡易的かつ安全に乗れるEVモビリティが必要になってくると思っております。

ちなみに、スマートEVにおいては、これまで行った試乗会で転倒される方も皆無で、販売後にも大きな事故の報告は受けておりませんので、多くの方が安心してご利用頂けるEVであると考えています。
―――今後、どのような商品を展開してく予定ですか?
今後もEVをメインに、ユーザー様が喜んで頂ける・ワクワクできる商品を展開していきたいです。また、業界・地域・日本国内・そして世界を活性化し、貢献できる商品を生み出していきます。
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森さんによると、ブレイズでは新商品の企画のほか、スマートEVやEVスクーター用のバスケットなど、より使い勝手をよくするオプションパーツの開発にも昼食していくと話します。
電動だからこその配送方法やこれまでのバイクにない発想が落とし込まれた新世代の電動バイクがどのように発展していくのか、注目したいところです。
【了】