EWCセパン8耐総合2位! 「ライダーのポテンシャルを引き出せるチームに成長したことが嬉しい」Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
2019年12月14日、マレーシアにあるセパンインタナショナルサーキットで決勝レースが行われた世界耐久ロードレース選手権(EWC)。今季からカレンダーに組み込まれ、初開催となったセパン8時間耐久レースに、日本からは10チームがスポット参戦。そのなかで、最高位となる総合2位を獲得した「Honda Asia-Dream Racing with SHOWA」の玉田監督に、セパン8耐に参戦した理由を聞いてみました。
アジア人だけのチームの力を世界に示したい
2019年12月14日、マレーシアにあるセパンインターナショナルサーキットで世界耐久ロードレース選手権(EWC) 第2戦の決勝レースが行われました。今季からEWCのカレンダーに加わり、初開催となったセパン8耐に日本からは10チームがスポット参戦し、悪天候により荒れた展開となった厳しいレースを走り抜きました。そんな日本勢最高位となる総合2位を獲得した「Honda Asia-Dream Racing with SHOWA」の玉田監督に、セパン8耐に参戦した理由をきいてみました。

―――チームとして参戦するカテゴリーは監督が決めるのですか?
「チームが参戦するカテゴリーについて直接俺が決める事はないけど、アジア人だけのライダーとメカニックを育成するためのチームなので、メインはアジア選手権。
それに加えて全日本選手権のスポット参戦(鈴鹿ともてぎ)、鈴鹿8耐、セパン8耐をメインに回ることが決まっています。
アジア各国のライダーやメカニック1人1人のスキルを上げて、それぞれが育ったら各国の現地法人に学んだことをシェアしていくというのをどんどんアジアに広めて行くことを目的に活動をしていて、最終的には世界で通用するレベルに育ててから、現地法人に戻したいと思っています」。
―――セパン8耐に参戦することを決めた一番の理由は?
「うちのチームには、ライダーにもメカニックにもマレーシア人がいるので、EWCをアジアでやるならアジアチームで頑張っていることをアピールしたかったのと、アジアでのホンダ二輪のシェアをもっと増やしたいので、参戦を決めました」。
―――初開催のセパン8耐に参戦を決めてから、一番大変だったことは?
「スケジュールの調整が一番大変でした。
何故かというと、今回のセパンでは全日本のJSBで使っているマシンを8耐用に戻して使っていて、別に8耐用のマシンがある訳ではないので、全日本の最終戦が11月3日に終わって、荷物を全て船便で発送するまでに日にちがなかったので、かなりギリギリのスケジュールでメカニック達は動いているので、そういう意味で大変でした。
とにかくマシンを戻すのと備品も全て用意して……。耐久はとても大掛かりな荷物が必要なので、短時間でそれを全て揃えるのが大変でしたが、そういった部分もすべてマネジメントして効率よくできるようにチームも育ってきているので、全てがいい勉強になっています」。
―――トップ10トライアルでの総合2位は予想していましたか?
「あれは予定より、よくできている。まあ、ラッキーもあったかもしれないけどね。
時間が夜だったので路面温度も下がっていたし、その前のフリープラクティスで暗くなってきた頃に1度走らせたんです。
明るいところから、いきなり暗いところでタイムアタックするのは難しいから、走らせておいて良かったと思う」。
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「アジア人チームの力を世界に示すためにも、やるからには優勝を目指す」と語る玉田監督率いるHonda Asia-Dream Racing with SHOWAのセパン8耐の結果は、予選9位、トップ10トライアル2位、決勝2位と、そのチーム力の強さを見せてくれました。

チームの目的は、アジア人ライダーとメカニックを世界レベルに育てること。その言葉通りライダーのソムキアット・チャントラと、アンディ・ファリド・イズディハールは、来季イデミツ・ホンダ・チーム・アジアから、ロードレース世界選手権 Moto2 クラスへの参戦が決定しています。
実力のあるライダーが来たら、そのライダーのポテンシャルを引き出せるチーム作りを目指す『Honda Asia-Dream Racing with SHOWA』の活躍に、これからも目が離せません。