ホンダのMotoGPマシンRC211Vの先進技術を採用した7代目「CBR1000RR(SC57)」

スーパースポーツとして生まれたCBR900RRシリーズは、2004年に新モデルCBR1000RR にコンセプトが引き継がれます。CBR1000RRは、MotoGPマシンRC211Vの技術を惜しみなく投入し、ツーリングからレースシーンまで幅広い用途に適応可能なモデルとして誕生しました。

公道からサーキットまで適応するモデルとして誕生したモデル

 CBR1000RR(SC57)は、1992年に欧米で販売を開始したCBR900RRシリーズを継承したモデルとして2004年4月に発売されます。

7代目CBR1000RR(SC57)

 2004年スーパーバイク選手権のレギュレーションが改定され、750ccから1000ccまでの4気筒モデルモデルの使用が可能になります。ホンダは、2003年まで使用したV型2気筒エンジンのVTR1000から並列4気筒エンジンのCBR1000RRへの移行を決断。7代目CBR1000RR(SC57)の開発は、「レーシングユースも見据えたスーパースポーツ」として新たな展開を迎えることになります。

 その頃、MotoGPでは、4ストローク990ccエンジン搭載のRC211Vを駆るV・ロッシ選手が勝利を重ねていた。開発陣は、RC211VからCBR1000RRへの先進技術のフィードバックに取り組んで行きます。

 HESD(ホンダ・エレクトロニック・ステアリング・ダンパー)やメインフレームにサスペンションを取り付けずスイングアームに設けた構造のユニットプロリンクサスペンションなど、ホンダのMotoGPマシンRC211Vの先進技術を多数採用し、ツーリングからレースシーンまで幅広い用途に適応可能なモデルとして誕生しました。

 CBR1000RR は、基本コンセプト等は継承し、軽快な操縦性とマスの集中を目的に、細部に至るまで徹底した見直しを実施、CBR954RRモデルから合計で4.0kgの軽量化を実現し、動力性能と軽快なハンドリング性能の向上を実現しています。

水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒総排気量998ccエンジン搭載

 CBR1000RR のエンジンは、シリンダーヘッドの形状やサイズを変更し、バルブ形状、燃焼室形状を含めて変更することで、燃焼や吸・排気効率を見直し、中・低速トルクを向上させた水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒総排気量998ccエンジンを新設計し、搭載されています。

 また、新たに採用したPGM-DSFIは、回転数が3000rpm以上でスロットル開度が4分の1以上開けた場合に2つ目のインジェクターが作動する、デュアル・シーケンシャル・フューエル・インジェクションシステムを採用。これにより、全回転域で効率的な混合気が供給され燃焼効率が向上し、最適な出力特性を実現している。さらに、ダイレクト・エア・インダクション・システム(ラムエアシステム)を新たに採用し、開閉をECUで制御することで、中高速域での高い出力特性と俊敏なスロットルレスポンスを実現しています。

 その他にも、フロントブレーキディスクの径を拡大しながら薄くし、リアブレーキキャリパーを小型・軽量化するなど、軽量化と安定したブレーキング性能を両立させている。

スタイリングのコンセプトは、タイト・アグレッシブ・クリアカット

 CBR1000RRは「タイト・アグレッシブ・クリアカット」をスタイリングのコンセプトとして、フロントからリアエンドまでデザインを一新し、CBR954RRに対して、カウル表面積を約13%縮小。また、ロアカウルに大型の排気口を設定し、エンジンの熱を効率良く外部に放出させることでライダーの快適性も向上させている。

■CBR1000RR諸元(国内仕様)

全長×全幅×全高:2030mm×720mm×1120mm
車両重量:206kg
乾燥重量:177kg
エンジン:水冷4ストロークDOHC直列4気筒
総排気量:998cc
最高出力(国内モデル):94ps/10000rpm
最高出力(輸出モデル):172ps/12500rpm
燃料タンク容量:18リットル
フレーム形式:ダイヤモンド

CBR1000RRの国内価格(税込)は、当時123万9000円でした。

【了】

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