再生産!! 陸上自衛隊にも採用される偵察用車両、カワサキ「KLX250」の模型

カワサキ「KLX250」は「闘う、4スト。」のキャッチコピーで2002年にデビューし、2016年型で最終モデルとなったオフロードバイクです。陸上自衛隊の装輪車両としても活躍しています。

護るために闘う。活躍するのはカワサキのオフロードバイク

 2016年に惜しまれつつラインナップから姿を消したカワサキ「KLX250」は、陸上自衛隊の「装備品」(自衛隊では車両でもそのように呼ぶ)に採用され、その機動力、走破性能を活かし、作戦地域や災害発生時の偵察や連絡に使用されています。

陸上自衛隊東北方面隊第6師団の偵察用オートバイ(柘植優介撮影) ※自衛隊での正式名称は「オートバイ(偵察用)」

 オフロードはもちろんストリートまで、ビギナーからベテランまで気軽に楽しめる「KLX250」は、エンデューロレーサーがベースのデュアルパーパスモデルとして親しまれてきました。

 排気量249ccの4ストローク水冷単気筒DOHC4バルブエンジンを搭載し、低回転域の粘り強いパワーフィールと高回転域までスムーズに吹けあがる鋭いレスポンスを両立しています。

 走りを支えるサスペンションは、インナーチューブ径43mmのカートリッジ式倒立フロントフォークが優れた減衰力を発揮し、D型断面を持つ軽量なアルミスイングアームが安定感とグリップ感を確保。ブレーキシステムには前後ペタルディスクを装備し、必要十分な制動力と高いコントロール性を実現しています。

 陸上自衛隊の偵察用バイクとなったKLX250は、車体をオリーブドラブ色に塗装し、エンジン前面とヘッドライト部に鋼材製フレームガード、車体後部に無線機や荷物などを積載するキャリアが装着されています(基本的に市販車をベースに専用の改良が施される)。

小型軽量なバイクはヘリによる空輸でいちはやく作戦地域へ向かうことが可能

 4輪車両に比べて小型軽量かつ機動力に優れるバイクは、任務によってゴムボートやヘリコプターに搭載して輸送されるなど、現場の状況に応じて軽快に行動できるため、情報収集や偵察行動に活用されています。

 作戦地域ではサイドミラーを外して運用しますが、もちろん公道を走行する際には取り付けられます。また、偵察用バイクは機甲科の偵察部隊のほか、普通科や特科部隊の情報小隊などにも配備されています。

架空の世界でも活躍するカワサキ「KLX250」の陸上自衛隊仕様

 総合ホビーメーカー「トミーテック」が展開する1/12スケール・ミリタリー・シリーズ『Little Armory(リトルアーモリー)』では、1/12フィギュアとの組み合わせ用として同車両の模型を発売しました。

トミーテック「LM002 陸上自衛隊偵察オートバイ DX版」 ※1/12フィギュア「figma SP071 朝戸未世」との組み合わせ例

 2017年に発売された「LM001 陸上自衛隊 偵察オートバイ カワサキ KLX250」は、その人気から2019年にアクセサリーを追加して「LM002 陸上自衛隊偵察オートバイ DX版」として再生産発売(税抜価格9800円)されました。

『リトルアーモリー』という架空の世界では、突如出現した未知の敵に人類が危機的な状況に陥り、辛うじて防衛線を確立、恒常的な戦闘を強いられることになり、その脅威に立ち向かうべく、全国の指定防衛校で一般的な高等学校教育に加え、特殊戦、武器、支援、狙撃などの訓練を受ける女子高生たちが、戦争のない日常を取り戻すために銃を取る……というものです(詳細は公式HPをご参照ください)。

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 2016年のファイナルエディションで姿を消したカワサキ「KLX250」ですが、現実の世界はもちろん、架空の世界でも活躍しています。

【了】

陸上自衛隊偵察仕様となった「KLX250」の画像を見る

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