一人で快適。二人で楽しい。一緒に乗って手軽に出かけられる国産バイク5選

バイクは公共交通機関やクルマでは感じられない楽しさを感じられる乗り物ですが、中には2人で快適に移動できるよう作られたバイクもあります。今回はそうしたバイクの中から5車種を紹介します。

運転するのも、一緒に出かけるのも、楽しめるバイクたち

 2人乗りをするためには、51cc以上のバイクで、小型二輪限定、普通二輪、大型二輪免許などを取得して1年以上経過している必要があります。また、高速道路を走行する場合は上記の免許取得から3年以上を経過した、20歳以上でなければいけません。

 こうした条件はあるものの、バイクに慣れれば1年という時間はあっという間です。今回は、誰かを乗せて出かけてみたいと思った時におすすめのバイク5車種を、ピックアップして紹介します。

●ヤマハ「TMAX530」

ヤマハ「TMAX530」

 TMAX530は、大型バイクに分類されるスクーターです。大型バイクは「大型自動二輪車」と呼ばれ、日本では排気量400cc以上のバイクを指します。その中でも、現在発売されているスクータータイプのものは、ホンダ「X-ADV」、BMW「C650」など、数えるほどしか存在しません。

 TMAXは「MAXシリーズ」の中で最も大型のバイクであり、「XMAX」を上回る、排気量530ccのエンジンを搭載しています。排気量が大きいためパワーに余裕があり、高速道路の移動では疲れを感じること無く運転できます。

 また、ヤマハはTMAXを「スポーツコミューター」と呼び、高い運動性能をアピールしています。大きな排気量は2人乗車に有効ですが、1人で運転する時も余裕のある運転が可能となり、スポーツバイクのように気持ちよく走れる点が魅力です。

 TMAXは2種類のグレードがあり、「TMAX530 SX ABS」が126万5000円(税込)、「TMAX530 DX ABS」が137万5000円(税込)となっています。

●ヤマハ「XMAX」

ヤマハ XMAX

 XMAXは、ヤマハが販売するスクーターです。スクーターであるため、操作も簡単で、AT限定免許でも乗ることができます。

 大きなシートと収納を備え、シート下のトランクには2人分のヘルメットがしっかり入ります。スクータータイプ以外のバイクでは、収納が少ない、または全く無いことも少なくないため、2人で出かける時に最適なバイクと言えるでしょう。また、スクーターならではのゆったりとした乗り心地も魅力的です。

 また、手袋などの小物を収納できるフロントトランクもあり、スマートフォンなどの充電に便利な12VのDC電源も備わっています。

 XMAXはヤマハの販売するスクーター「MAXシリーズ」の一つであり、排気量の小さな「NMAX155」「NMAX125」という車種もラインナップされています。

 XMAXの価格は65万4500円(税込)、排気量は250ccとなっています。250cc以下のバイクには車検がないため、これから2人乗りのバイクを買おうと考えている人にピッタリの、お手頃なバイクと言えるでしょう。

●スズキ「バーグマン200」

スズキ「バーグマン200」

 バーグマン200は、スマートな車体に200ccのエンジンを搭載したスズキのスクーターです。大きめのシートを装備していますが、地面に足を付けやすいように、前に向かって絞り込むような形状をしています。シート下にある容量41リッターのトランクスペースを開くと自動点灯する照明があり、夕暮れ時や夜に後席の人を送った時でも、トランクの中の物忘れを防ぐことができます。

 排気量が200ccであるため車検が無く、燃費も良いため経済的にも優れています。また、全長2055mm、全幅740mmと、比較的小型という特徴もあります。XMAXは全長2185mm、全幅775mmであるため、他の車種に比べて、道幅の狭い場所でもキビキビと走れるバイクと言えるでしょう。

 バーグマン200の価格は53万3500円(税込)となっています。小回りがきいて、燃費の良い2人乗りバイクが欲しいと考えている人に、おすすめの車種です。

●ヤマハ「FJR1300AS/A」

ヤマハ「FJR1300AS/A」

 FJR1300は、ヤマハの販売するツアラーと呼ばれる大型バイクです。

 もともと海外へ輸出するバイクとして開発され、ヤマハによれば「タンデム(2人乗り)で10日間3000kmレベルという欧州縦断ツーリングを快適に楽しめる高次元な走行性が顧客から支持を得た」と言われています。

 1300ccという排気量と、シャープな見た目から、スポーツバイクという印象を受けますが、長距離を移動するための快適装備も数多く持っています。1人乗りから2人乗り+荷物に合わせた電動調整サスペンションや、前後に幅広いシート、ライディングウェアブランドが開発した、着用型エアバッグ用のスペースや配線なども装備しています。

 FJR1300は、電子調整式サスペンションなどを装備した「FJR1300AS」と、標準モデルの「FJR1300A」がラインナップされています。価格はFJR1300ASが187万円(税込)、FJR1300Aが154万円(税込)となっています。ヨーロッパのように、長距離を走り続けたいという人には理想のバイクかもしれません。

●ホンダ「ゴールドウイング」

ホンダ「Gold Wing(ゴールドウイング)」

 ゴールドウィングは、ホンダの大型ツアラーバイクです。40年以上も発売されてきた歴史のある車種であり、ホンダによれば「北米におけるモーターサイクルとは何かを徹底的に追求した」と言われています。

 そのため、長距離を快適に移動する装備や機能が多く採用されており、排気量もバイクとしてはかなり大きな1833ccとなります。トヨタを代表するハイブリッドカー「プリウス」の排気量が1800ccですから、ゴールドウィングはそれ以上の排気量を持つバイクです。

 また、ゴールドウィングには2人乗りを前提とした「Gold Wing Tour」というモデルがあります。このモデルには、後席に大きな背もたれがあり、運転手よりも高い位置にシートがあるため、後席の人でも広く開放的な景色が楽しめます。その他にも、オーディオシステムや、二輪車用のエアバッグシステムを装備するなど、快適性や安全性にも配慮されています。

 ゴールドウィングには、4つのグレードが設定されています。リアトランクレスの「Gold Wing」が278万7400円(税込)、「Gold Wing Dual Clutch Transmission」が293万400円(税込)、後席の装備を充実させた「Gold Wing Tour」が301万8400円(税込)、「Gold Wing Tour Dual Clutch Transmission」が338万1400円(税込)となっています。

 最も高いモデルには、二輪車用エアバッグが装備されおり、収納や快適装備も充実しているため、安全を重視したい人には、迷わず最上級グレードを選ぶと良いでしょう。

※ ※ ※

「バイクは1人で運転するもの」というイメージを持つこともありますが、実際には2人で快適な移動を楽しめるモデルがあることもわかりました。

「あえてクルマではなくバイクで出かけたい」と思った時には、今回ピックアップしたバイクを思い出してみてください。

【了】

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