トライアンフ新型「タイガー900」シリーズ 「Rally」と「GT」それに「Pro」の違いはどこ?
トライアンフのミドルクラスアドベンチャー新型「タイガー900」シリーズが、2020年4月上旬に日本発売となります。先立って海外で開催されたメディア向け試乗会に参加した伊丹孝裕氏が、「タイガー900」シリーズをわかりやすく解説します。
ミドルクラスアドベンチャーを2系統4機種に細分化
トライアンフは2020年モデルラインナップとして、ミドルクラスのアドベンチャーモデル新型「タイガー900」シリーズを発表しました。日本では2020年4月上旬より発売されます。

そのメディア向け試乗会が北アフリカの国、モロッコで大々的に開催されました。驚かされたのはエンジンの心地よさと、それがもたらす走破力だったのですが、まずは「タイガー900ってどんなバイク?」というところから始めましょう。
じつはタイガーという名は、かなり昔からあります。その初代「タイガーコンペティションモデルズ70/80/90」が登場したのは、なんと1936年のこと。今から84年もさかのぼり、日本だとあの「2・26事件」が起こった年に当たります。
話をそこから始めると壮大な歴史絵巻になってしまうため、時代は一気に2010年まで飛ばしましょう。この時に登場したのがタイガー900の前身になった「タイガー800」です。その名の通り800㏄のエンジンを搭載しました。それがフルモデルチェンジを果たし、タイガー900として生まれ変わった……というのが簡単な概要です。
排気量は800㏄から888㏄に拡大され、それでいて5kgの軽量化も達成。フレームも足まわりもなにもかもが新しくなったのです。

合計で4種のグレードが予定されているのですが、まず大きく分けて「ラリー」系と「GT」系の2系統に分かれます。その名称からイメージされるように、ラリーはオフロードを想定したヘビーデューティ仕様で、GTは快適なロングランをもたらすグランドツアラー仕様と言えば分かりやすいでしょう。
また、それぞれにエントリーモデルと上位モデルが存在しています。「タイガー900ラリー」と「タイガー900ラリープロ」、「タイガー900GT」と「タイガー900GTプロ」というのがそのすべてで、プロの方が上位グレードとなります。
ラリー系とGT系はなにが違うのか?
最も大きなポイントは、フロントホイールの大きさとサスペンションです。ラリー系は悪路でも安定して走れるように大径の21インチホイールを装着し、衝撃を吸収しやすいようサスペンションのストローク量も長くなっています。

一方、GT系の使い方は基本的にオンロードがメインで、ダートも少々こなせますよ、といったところ。そのため、19インチホイールを装着し、サスペンションのストロークもラリーに比べたら短め。ワインディングや高速道路での安定性が重視されているのです。
それぞれの快適性や利便性を引き上げたグレードが「プロ」で、共通しているのはクイックシフター、グリップヒーター、シートヒーター、フォグランプ、タイヤ空気圧モニタリングシステムを追加し、ライディングモードのメニューもより細やかになっているのが特徴です。
ラリープロには、さらにエンジンガードやアンダーガードをプラス。GTプロはリアサスペンションが電子制御タイプになるなど、それぞれのキャラクターに合わせて、必要な機能が強化されています。
このうち、モロッコでは「タイガー900ラリープロ」と「タイガー900GTプロ」を足掛け3日間に渡ってたっぷりと試乗してきました。そのインプレッションはあらためてお届けしましょう!

価格(消費税10%込み)は、「タイガー900ラリープロ」が186万円、「タイガー900ラリー」が166万円から168万6500円、そして「タイガー900GTプロ」が182万円、「タイガー900GT」が158万円から160万6500円となっています。
【了】
Writer: 伊丹孝裕
二輪専門誌「クラブマン」編集長を務めた後にフリーランスとなり、二輪誌を中心に編集・ライター、マシンやパーツのインプレッションを伝えるライダーとして活躍。鈴鹿8耐、マン島TT、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムといった国内外のレースにも参戦するなど、精力的に活動を続けている。





