欧州で育まれたスポーツツアラー ヤマハ「FJR1300A」が1/12スケールモデルで「AOSHIMA」から登場
プラモデルやトイホビーなどの老舗玩具メーカー「AOSHIMA(青島文化教材社)」から、1/12スケールの完成品バイクシリーズ(ダイキャスト・モーターサイクル)、ヤマハ「FJR1300A」が登場します。
欧州で人気のスポーツツアラーを製品化した理由とは?
プラモデルやトイホビーなどの老舗玩具メーカー「AOSHIMA(青島文化教材社)」は、1/12スケールの完成品バイクシリーズ(ダイキャスト・モーターサイクル)にヤマハ「FJR1300A」を追加し、2020年発売予定です。
製品の題材となったヤマハ「FJR1300」の歴史は意外と長く、発表されたのは2000年のミラノショー(EICMA)でした。翌2001年には欧州向けに初代モデルがリリースされ、当時の大型ツアラーといえば車重300kg程度だったところ、FJR1300は乾燥重量237kgで軽快な走行性能を実現し、タンデムでのロングツーリング用途に優れ人気を博しました。
そのルーツは1984年の欧州モデル「FJ1100」にまでさかのぼり、1991年には排気量を1200ccに拡大した「FJ1200」が登場します。そしてスポーツツアラーのトップモデルとしてABSも装備され、日本仕様車が登場しました。
「Top of sport touring」をコンセプトに熟成されたFJ1100/1200が礎を築き、新設計の現行モデルへ至るFJR1300へと繋いだのです。
「FJR1300」は排気量1298ccの水冷並列4気筒エンジンを搭載し、エンジン幅をコンパクト化するサイドカムチェーン方式を採用、放熱性に優れたメッキシリンダーはボア79.0mm×ストローク66.2mm、2軸バランサー内蔵や左右2本出しマフラーの装備、駆動方式にはチェーンではなくシャフトドライブを採用しています。
2006年にはクラッチレバーを必要としない変速システム「YCC-S(ヤマハ・チップ・コントロールド・シフト)」を搭載した「FJR1300AS」が誕生し、ライダーは市街地などで頻繁に必要となるクラッチ操作から開放されました。
こうして世界最高水準の欧州縦断ツアラーへと進化した「FJR1300」が、なぜ1/12 完成品バイクの題材に選ばれたのでしょうか? 青島文化教材の広報課に話を伺いました。
───ヤマハ「FJR1300A」を選んだ理由や、その背景は?
スポーツツアラーというジャンルを確立し、世界でロングセラーとなっているFJRは、ぜひ模型化したいと思っていた人気モデルです。今回模型化した車両は2018年のモデルですが、登場より改良を重ね熟成された、垢抜けた感じがとてもかっこいいです。
また、日本や海外各国でも「警察車両」として採用されており、バイクとして、また模型として懐の深いモデルであると思います。
───開発にあたり最も苦労した点やこだわった部分は?
シリーズを通して、実車のディテールをできる限り再現することにこだわっています。FJRはカウルやエンジン共に造詣の深い形状をしていますので、実車と何度も見比べて、本物に近いディテールを追求しました。
あと、あまり目立たない部分ではありますが、リアサスペンションの機構もオミットせずに動きを再現しています。
───どのような方々に手に取ってもらいたいですか?
シリーズの共通コンセプトとして、「高価なミニカーは手が届かないけれど、プラモデルに近いディテールを楽しみたい」「1/12の他の模型・フィギュアと一緒に楽しみたい」という方々にぜひ楽しんでいただきたいです。
プラモデルのように組み立てたり、塗装する必要がないので箱から出してそのままディスプレイできる手軽さが一番の売りです。また、「実車に乗っている」「実車がほしい!」「思い出のバイク……」という方も“机上のガレージ”に手軽に置けるので、バイクとの距離を(更に)近づけることのできるアイテムであると思っています。
───今後、どのようなバイクを題材にしたいと考えていますか?
往年の名車から最新の話題モデルまで、幅広いラインナップを考えています。どのような順番になっていくかはこれからの課題ですが、バイクファンのご意見も参考にさせていただきながら、時にはスピーディーに、時にはじっくりとアオシマらしい柔軟な展開をしていくつもりです。
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製品のボディカラーは、コーナリングライトが搭載された2018年型の「FJR1300A」に設定されていた2色を採用しています。ステアリングおよびリアサスペンション部可動、展示台付属の塗装済み完成品となります。
■製品仕様
ブランド:SKYNET
シリーズ:完成品バイク
スケール:1/12
サイズ:全長約180mm
本体素材:ダイキャスト、ABS
タイヤ素材:ゴム
カラー:マッドダークパープリッシュブルーメタリック、ダークグレーメタリック
メーカー希望小売価格:3,080円(税込)
発売予定:2020年
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