カワサキ「Ninja ZX-25R」はなぜ開発? 開発チームが語る拘りと苦労とは

カワサキは新開発のエンジンを搭載したスーパースポーツ「Ninja ZX-25R」を日本へ導入します。どのような経緯で開発されたのでしょうか。

開発メンバーの拘りが詰まった「Ninja ZX-25R」

 カワサキは4気筒250cエンジンを搭載した新型モデル「Ninja ZX-25R」の発売に先立ち、開発者による質疑応答を行いました。

カワサキ「Ninja ZX-25R」の開発メンバー。左から車体設計担当の山東雅弥さん、開発リーダーの山本哲路さん、開発ライダーの野﨑浩司さん

 現在の市場において、唯一無二の存在といえる4気筒250ccであるNinja ZX-25Rは、既存の同クラスのモデルを凌駕する性能を目指したモデルですが、なぜ開発されることになったのでしょうか。

 開発リーダーである川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニー 技術本部第一設計部第三課の山本哲路さんはつぎのように話します。

「2008年に発売したNinja 250Rが好評を博し、またモデルチェンジしたNinja 250, Ninja 400も市場で広く受け入れられました。特に東南アジアではハイクラスのスポーツとしての地位を築くことができました。

一方で4気筒へのアップグレートを求める声があり、何とかその声に応えたいという思 いがありました。また、かつての250cc4気筒の胸がすくようなフィーリングをぜひ今のお客様にも味わってもらいたい、という開発サイドの思いが一致したことが開発に至った背景です」。

※ ※ ※

 また、開発時の拘りや苦労した点について、開発リーダーの山本哲路さん、車体設計担当の技術本部第二設計部第三課 山東雅弥さん、開発ライダーの株式会社ケイテック ケイテック実験部製品評価課 野﨑浩司さんはそれぞれ次のように話します。

■開発リーダー 山本哲路さん
「苦労しながらもこだわった点は、エンジンの性能です。特に、4気筒化するということで 高回転の性能はもちろん、日常での使い勝手を考慮した低中回転域の性能にもこだわりました。これはZXR250並の高回転の性能とBALIUS並の低中回転の性能を両立するような非常に難しい課題でした。

 しかし、この両立がNinja ZX-25Rには絶対に外せないポイントと決めてこだわって開発しました。その結果、2気筒モデル並みの低中速域の性能と、高回転・高出力を両立することができました。また、エキサイティングなエンジンサウンド、高回転まで非常にスムーズで上質な回転 フィーリングにもこだわっています」。

■車体設計担当 山東雅弥さん
「フレームの剛性バランス調整は、苦労しながらもこだわりました。特にリアサスペン ションをマウントするブラケット周辺部分については、負荷に対する強度と軽快なハンドリングに必要な”しなやかさ”という相反する二つを両立させるのに苦労しましたが、良いバランスにできたと思います」。

■開発ライダー 野﨑浩司さん
「クイックシフターの作り込みにもこだわりました。シフトチェンジは街中の方が多いの で、街中でも非常にスムーズかつ快適にシフトチェンジできるよう試行錯誤しました。 結果、無駄にシフトチェンジしたくなるぐらい良いフィーリングとなっています。また、特にシフトダウンの際は、オートブリッパー機能もあいまって非常に気持ち良い音と フィーリングです。

 シャーシ性能では高いスポーツ性と気軽に普段乗りできるフレンドリーさの両立を目 指しました。車体サイズ、パワーを考慮しベストなインナーチューブ径Φ37mmのBPF を採用。ショック吸収性とスポーツ性能を高次元でバランスさせています。ブレーキについては強力で扱い易いブレーキ仕様とした事で、軽快なハンドリングや取り回しに有効なシングルディスク仕様を採用できています。
 
 シートに関しても、スポーツ走行を意識したしっかりしたものにしていますが、一方で 長時間座っても痛くならないよう、体圧が分散されるような新規アイデアを投入していますので、ツーリングにも使って頂けると思います。

※ ※ ※

 2020年9月10日に発売されるカワサキ「Ninja ZX-25R」の価格(消費税込)は82万5000円、KQS(カワサキクイックシフター)、USB電源ソケット、ウインドシールド(スモーク)、フレームスライダー、ホイールリムテープを備えたNinja ZX-25R SEは91万3000円となっています。

【了】

【画像】カワサキ「Ninja ZX-25R」を見る(6枚)

画像ギャラリー

最新記事