バイクのすり抜けってしていいの?今さら聞けないバイクのマナーとは

渋滞時や信号待ちの際、バイクによる「すり抜け行為」は違反にならないのだろうかと疑問に感じたことはないでしょうか?すり抜ける際に接触する危険が潜んでいる「すり抜け行為」、実は道交法上は違反にはならないようです。しかし、なかには違反とみなされる場合もあります。一体どのようなすり抜けをした場合に違反になるのでしょうか?

すり抜けってどんな行為?

 すり抜けとはバイクの特権ともいえる行為で、渋滞時や信号待ちのクルマの横をすり抜けて前方へ抜けだす行為となります。追い越しや追い抜きとは違った行為で、追い越しはウインカーを出して進路変更を伴う追い越し行為で、追い抜きはウインカーを出すことなくクルマを追い抜く行為となります。

バイクのすり抜けはトラブルになる可能性もあるので注意しましょう

 バイクは車幅が狭いため一般的なクルマの脇をすり抜ける程度であれば、車線を超えることなく追い抜きが可能となります。しかし道路に引かれている車線には、はみ出しや追い越しが可能な「白い破線(道幅6m未満)」、はみ出し禁止の「白い実線(道幅6m以上)」、追い越しのためのはみ出しが禁止の「黄色い実線」の3種類があります。これらはルールが定められているため、違反行為とならないように線の種類を注意することが必要です。

 また、道路によっては「追い越し禁止」の補助標識が設置されていることもあるため、標識がある場所での追い越しはバイクであっても禁止とされています。前方のクルマが完全に停止している状態でも、バイクがクルマの右側をすり抜ける行為自体は違反となりませんが、ドライバーからすれば「バイクだけ渋滞待ちが関係なくてずるい」「接触の可能性があるからやめてほしい」といった声が挙がっているのも事実です。しかし、ライダー側も違反を犯しているわけではないため、両者の主張の違いによってトラブルに発展するケースもあるようです。

どのようなすり抜けが違反になる?

 では、どのようなすり抜け行為が違反とみなされるのでしょうか。信号待ちのすり抜けで注意したいポイントは3つあります。

信号待ちのすり抜けで違反になる場合もあるので注意しましょう

 まず1つ目は「信号無視」とされるケースです。信号待ちの先頭に抜ける行為は違反にはなりませんが、赤信号では停止線を超えてはいけないと定められているため、停止線を踏んだ時点で違反となってしまいます。そのため信号無視を行った場合、二輪車では「反則金7000円・違反点数2点」、原付では「反則金6000円・違反点数2点」が科せられます。

 2つ目は「割込み等の禁止」とされるケース。すり抜けによって先頭に出ることはセーフとなりますが、停止線と先頭車両の間に入ってしまうと割り込み行為とみなされる場合があります。また、クルマの脇が狭いからと言って、余裕がある車線を選んでジグザグにすり抜けることも割り込みとみなされるのでやめましょう。割込み等違反の場合、二輪車では「反則金6000円・違反点数1点」、原付では「反則金5000円・違反点数1点」が科せられることになります。

 3つ目は「右折待ちの右側をすり抜ける」ケースです。追い越しや追い抜きは基本的には右側とされていますが、例外として前方に右折車がある場合は左側を通行しなければいけません。もし右側をすり抜けてしまうと、巻き込み事故に繋がってしまう危険性もあるため禁止とされています。

 渋滞時の注意しておきたいポイントも基本的には同じですが、条件さえそろっていれば渋滞を気にすることなく左側をすり抜け続けることも可能なのです。その条件とは「路肩」の有無によるものです。路肩とは簡単に言えば歩道と車道の間のことで、道交法ではバイクが路肩を走行するのを禁止していません。一見すると追い越しのように思われますが、車線を変更しない限り、つまり白線を超えない限りは追い抜きとみなされるのです。ただし、歩道のない場合は、路肩ではなく路側帯となります。路側帯ではバイクの走行は違反の対象となってしまうので気をつけましょう。

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 このように違法と思われるようなすり抜けも、道交法上はセーフとなるためライダーが責められるのはお門違いと言えます。しかし、ドアミラーすれすれのすり抜けや、ドライバーが不快に思うような行為はマナーとしては適切とは言えません。

 警視庁も「すり抜け運転、その先は本当に安全か?!」とうたっており、アクションの前には必ず危険予測をすることを促しています。バイクの特権であるすり抜け行為自体に問題はないものの、時間に追われずゆとりを持った運転をすることが安全運転に繋がるのではないでしょうか。

【了】

【画像】すり抜けをする場合の注意点(3枚)

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