つい忘れがちな自転車のルール!自転車は歩道を走っていいの?

自転車は軽車両扱いとなるため車道を走ることになっていますが、歩道を通行している自転車も多く見かけます。ニュースでも取り上げられることがある自転車による迷惑行為、その中には歩道を走る自転車が含まれている場合もありますが、多くの人がなぜ違反にならないの?と思うことも。つい忘れがちな自転車の交通ルールをいまいちど確認しておきましょう。

歩道を走る自転車はルール違反?

 そもそも自転車は軽車両と同じ扱い、つまり道路交通法上ではバイクと同じ扱いとなるため交通ルールもバイクと同じルールが適用されることになります。道路交通法第17条において「車両は、歩道又は路側帯(以下この条において「歩道等」という。)と車道の区別のある道路においては、車道を通行しなければならない」と明確に定められています。車道の左側通行が原則となっており、「普通自転車歩道通行可」の標識がある場合や自転車専用レーン以外は車道を走らなければいけないということになります。

自転車は、歩道と車道の区別がある道路では、車道を通行するのが原則です

 警視庁によると「自転車は、歩道と車道の区別がある道路では、車道を通行するのが原則です。道路(車道)の中央から左側部分の左端に寄って通行してください。自転車道がある場合は、工事などの場合を除き、自転車道を通行しなければなりません。」とアナウンスしています。これに違反してしまうと「通行区分違反」が適用され、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられることになります。

 その一方で、歩道に「普通自転車歩道通行可」の標識がある場合以外でも自転車が歩道を通行することが許されているケースもあります。

 1つめは、13歳未満の子供や70歳以上の高齢者、身体の不自由な人が普通自転車を運転している場合です。運転技術が未熟な人にとっては車道を走行する方が危険を伴うため、より安全な歩道を走行することが許されているということでしょう。

 2つめは道路工事や連続駐車によって車道の左側を走行が困難な場合、交通量が著しく多くて道幅が狭く、接触事故の危険がある場合です。歩道を走行するのは一時的な危険回避ルートといったイメージであり、工事区間の終わりや連続駐車が途切れた場合は直ちに車道側に戻って走行しなければいけません。

 この他にも自転車の安全を確保するためのやむを得ない場合には、状況によって歩道の通行を許されるケースもあるようです。

意外と知らない歩道を走るときの注意点

 自転車が歩道を走行するためにはいくつかの条件があるのはわかりましたが、条件を満たしてさえいれば自由に走行して良いという訳ではありません。歩道はあくまでも歩行者優先とされており、自転車は歩行者に細心の注意を払って走行する必要があります。

自転車は歩道を自由に走行することはできません

 通行のルールとしては、歩道の車道より道路標識で指定されている部分を徐行しながら通行することとされています。ここで示されている徐行については、バイクやクルマと同様にブレーキをかけてからただちに停止できる速度となり、目安としてはブレーキ時から1メートル以内に停止できる速度となります。日本では10km/hで走行時にブレーキをかけてから3メートル以内に停止できる自転車でなければ販売がゆるされていないようです。

 しかし、財団法人日本自転車普及協会によれば、二輪の自転車が安定して走行するためには、最低時速約7.5kmの速度が必要で、この速度は「ふらつかない程度に走行できる最も遅い速度」で、おおむね「大人の早足程度」と考えられているとのことです。つまり、自転車がバランスを崩さず安定して走行をするためにはある程度の速度が必要であるが、すぐに停止ができる徐行状態でなければ歩道を通行できないといった少し矛盾が生じているようにも思えます。

 また、歩行者の通行を妨げてしまうような場合は、自転車側が一時停止をするか自転車を降りて押しながら通行し、歩行者の安全を優先する必要があります。さらに、同じ歩道内で自転車が対向してきた場合は、相手の自転車を右に見ながら左通行ですれちがわなければいけないといったルールも存在します。

※ ※ ※

 自転車側の条件さえクリアしていれば歩道を走ることに問題はありません。しかし、歩行者との接触による死亡事故が発生しているのも事実です。事故につながる原因には自転車のスピードの出しすぎや不注意によるものが多く、交通ルールとマナーを守っていれば防ぐことができた事故も少なくはありません。安全と思われている歩道で大きな事故が起こらないよう、法律を守るだけではなく歩行者の安全を考えながら通行しましょう。

【了】

【画像】自転車は歩道を走行してもいいのか?

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