キャンプツーリングに必要なテント 吊り下げ式とスリーブ式って? 選ぶならどっちがいいの?
キャンプブームの到来で、仕舞っていたテントを引っ張り出したり、新調しようと考えるライダーもいることでしょう。そこで、ソロ用から2人用テントの代表的な設営構造「吊り下げ式」と「スリーブ式」、それぞれの特徴を見ていきたいと思います。
テント選びのポイントのひとつ、設営構造について
キャンプブームの到来で、仕舞っていたテントを引っ張り出したり、新調しようと考えるライダーもいることでしょう。そこで、ソロ用から2人用テントの代表的な設営構造「吊り下げ式」と「スリーブ式」、それぞれの特徴を見ていきたいと思います。

慣れているライダーならば数分で組み立てられるコンパクトサイズのテントには、テントのスリーブにポールを通し組み立てる「スリーブ式」や、ポールにテント各部のフックを引っ掛けて吊り下げて自立させる「吊り下げ式」が代表的な構造としてあり、ほかにもワンポール式など様々なタイプがあります。個人の好みもあると思いますが、組み立てやすさという面では、ほぼ同格ではないでしょうか。
スリーブ式は、ポールに荷重が均等にかかるため、破損に強く、強風にも強いというメリットが挙げられます。デメリットとしては、ポールを立てる際にテントを持ち上げることになるので、そこそこの力が必要なことと、解体時にスリーブの中でポールの接続部分が外れると、取りだすのが面倒になります。
一方、吊り下げ式は先にポールを設置し、そこにテントのフックをパチンと掛けていくだけなので、設営や撤収が速く作業も簡単です。しかし、フックなので外れる可能性があることと、やはりスリーブ式ほどの強度はありません。今回設営した2つのテントは、どちらも大手ネット通販で購入したコスパの高い製品です。
まずスリーブ式の「North EagleツーリングドームⅡ(1人用)」ですが(現在は廃盤)、なんと8000円前後で購入し、そのわりには想像以上に作りが良いです。重量は3.6kgで収納サイズは38×17×17cmと、特別に軽量&コンパクトという訳ではないものの、パッキングには苦労しません。

続いて吊り下げ式のテントは「MOBI GARDEN」という中国ブランドの「AS WINGS 2/2G(2人用)」という製品です。ブランド名はあまり聞いたことがないかもしれませんが、じつは著名ブランドのOEMメーカーとして世界最大のテント工場を持ち、おそらく世界の半分以上のテントが作られているとか。吊り下げ式で代表的なテントとしては「Naturehike」の「Mongar」や「MSR」の「ハバハバ」などがありますね。

実際に使ってみると、インナーテントのボトム生地面積が多く壁面の途中までカバーされていて、これが寝ている時の頭の位置よりも高いので冷たい風が当たらず、冬場のキャンプでも低温に悩まされずに済みました。コスト重視だとこのような作りにはならないはずですが、ネット通販で1万9800円で購入できたことを考えるとなかなか良いかもしれません。重量1.73kgとかなり軽量で、収納サイズは44.2×14.6×14.2cmです。
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テントを選ぶ際に注目すべきポイントはいろいろあると思います。バイクツーリングでキャンプを楽しみたいと思ったら、自分に合ったテントの構造やサイズなどをじっくり考えて選ぶと良いでしょう。
【了】