自転車で日本縦断ギネスチャレンジ中に出会った、ご当地カップ麺!? その4「富山ブラック風油そば」

自転車で日本縦断のギネス世界記録を更新したチームスタッフが、道中で出会ったご当地カップ麺をレポートします。鹿児島県の佐多岬から北海道の宗谷岬まで、6日13時間38分で走破した偉業の傍らで、日本の文化ともいえるカップ麺に注目!?

またしても全国展開……「富山ブラック風油そば」はご当地の味!!

 自転車で日本縦断ギネスチャレンジの傍ら、サポートスタッフである自ら(筆者:山本健一)に課したご当地カップ麺を食す旅……。

精悍なパッケージの「富山ブラック風油そば」

 日本縦断も3日目には富山県に入っています。3日で1200km走りました。これが日本縦断世界記録のペースです。それだけ早いのでサポートカーで追いかけるのも結構大変。観光なんてもってのほか、コンビニエンスストアに寄っている時間も多くはとれません。いや、もちろん過酷な状況なのは日本縦断ギネス世界記録更新チャレンジ中のサイクリスト・高岡亮寛さんなのですが……。

一般のサイクリストがギネスチャレンジの情報を聞きつけ、沿道から声援を送ってくれました

 京都前後のコンビ二休憩時にやっと見つけたのが、この「富山ブラック風油そば」です。店員さんに「こっ、これご当地ですよね?」と聞いたところ、怪訝そうな顔で「たぶんそうですねぇ」とのことで購入……したものの、またしても全国展開でした(涙)。ここは季節品ということで勘弁してもらいましょう!

 はい、このいかにも濃ゆいビジュアルパッケージのカップ麺は『富山ブラック』(=「富山県のブラックラーメン」の通称)を再現した油そばカップ麺です。富山県富山市発祥のご当地ラーメンである富山ブラックは、濃いめの醤油味と黒胡椒を組み合わせた、ガッツリ系です。これはパンチがありそう。日本全国でも富山ブラックの知名度が急上昇中とのこと。

 かやく、あとのせかやく、そして液体スープの3つが添付されています。あとのせはもちろん黒胡椒でしょう。

カップ焼きそばタイプと同様に湯切りします

 油そばということで、カップ焼きそばと同じ手順で作ります。かやくをいれて熱湯を注ぎます。油そばなのにノンフライ麺、太麺でパスタのよう。パッケージに記載されているように、なるほど5分後にはもっちり麺に変わるわけですね。

 こってり背脂もキーワードのようです。液体スープに潜んでいるナニモノかが絶妙な旨味を引き出すはずです。

ちぢれ太麺に醤油ベースの濃厚なスープをまぶします。いい香り!

 お湯切りをして、いよいよ液体スープを注ぎます。どろっとしたスープは、たとえるなら歴代の大将が熟成させ続けた秘伝のタレぽいもの。それをちぢれ麺になじませていきます。一カ所に落とすよりも何カ所かに拡散させたほうが麺全体に行き渡りやすいです。

 麺が褐色に染められていきます。そしていよいよ、あとのせかやくを開封します。かつてヨーロッパで胡椒をめぐる戦争が勃発しましたが、納得の強い香り。これは争奪してしまうかも……。

あとのせかやく=黒胡椒をまぶします。本当は最後にかけるはずが一緒に混ぜてしまった!

 おじさんになると一食ガッツリいくと胃腸へのインパクトが結構ありますが、若者なら大丈夫でしょう。

「風味は濃いめ。好みは分かれますが、旨味はしっかり感じられます。飲み物必要」というスタッフの食レポ。たぶんスープに潜んでいた背脂が、乱暴なくらいの旨味で猛威を振るっているのでしょう。コク深い!

おちょこに取り分けていただきます。もっちりした太麺は食べ応え十分。味はどちらかといえば濃いめです

 たとえば汗をたくさんかいた夏の日など、この甘辛い醤油味と胡椒のスパイス感がベストマッチ、ドライ系ビールがよく進みそうです。ちょびちょびつまんで一杯呑みたい気分です。シーユーネクストサマー!(挑戦はつづく)

【了】

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Writer: 山本健一

サイクルジャーナリスト(人力バイクのほう)。ジャーナリスト歴20年、自転車競技歴25年の公私ともに自転車漬け生活を送る。新作バイクレビューアー、国内外レースイベントやショーの取材、イベントディレクターなど、活動は多岐にわたる。

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