希少な存在ホンダ「NEWSカブ」 専用装備とカラーをまとった新聞配達仕様車
2017年10月に世界累計生産台数シリーズ合計1億台に到達したホンダ「スーパーカブ」シリーズには、様々な派生モデルが存在します。中にはレアなモデルも存在していますが、1971年に登場した新聞配達仕様車「News Cub」もそうした中の一台といえるかもしれません。
1971年登場の2代目新聞配達仕様車
2017年10月に世界累計生産台数シリーズ合計1億台に到達したホンダ「スーパーカブ」シリーズには、様々な派生モデルが存在します。

自動遠心式によりクラッチ操作不要でギアを変更できるスーパーカブ・シリーズ(一部派生モデルを除く)は、出前や新聞などの配達業務として今なお活躍していますが、ホンダは1961年の第8回全日本自動車ショー(東京モーターショー)開催時には、前後左右に新聞を各50部ずつ収納できる筒状バスケットを装着したスーパーカブC100新聞配達仕様を公開。
1971年には高度経済成長に伴う配達部数・エリア拡大に対応するため、日本新聞協会と新聞配達省力化委員会の強力要請のもと、2代目新聞配達仕様車である「News Cub(ニュース・カブ)」が誕生しました。
鮮やかなイエローで視認性を向上
50cc、70cc、90ccモデルに設定されたNews Cubはすべての車両がセル付きで、薄暗い朝晩や雨の日でも高い存在感を示す鮮やかなブライトイエローのボディーカラーを採用。合計3箇所に装着できる防水性の布製専用バッグと大型キャリアには最大350部(約60kg)の朝刊が積載可能となっています。

そのほか、ニュースカブでは1-2-3速と前に踏み込むだけで変速できるシフトパターン(1速から2速へワンモーションでシフトできるボトムニュートラル)や接地面の大きいサイドスタンド、強化ブレーキ、荷台のバッグ等にじゃまされない見易い位置に設置されたリアウインカー、薄暮時、車両の位置が確認しやすいポジションランプ、ハンドル部に貼付された日常点検事項が予知できるステッカーなど、その隅々には現場からの声を基にした仕様が盛り込まれていました。
今となっては希少な存在であるNews Cub。昨今ではスーパーカブC125の派生モデルとしてCT125ハンターカブが登場するなど、新たな展開を見せているスーパーカブ・シリーズが今後どのような展開を見せてくれるのか期待が高まります。
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