千葉県民が熱愛するご当地弁当「チャー弁」の魅力とは!? 房総ツーリングがてら食べてみた

千葉県には「チャー弁」や「バー弁」と呼ばれるご当地弁当があります。テレビのニュースやバラエティ番組などでもたびたび取り上げられており、その人気はいまや千葉県民だけでなく、ツーリングライダーにも知られた存在だとか。今回は「チャー弁」をご紹介します。

ド直球の潔さ!! チャーシュー、ご飯、以上!

 千葉県には「チャー弁」や「バー弁」と呼ばれるご当地弁当があります。テレビのニュースやバラエティ番組などでもたびたび取り上げられており、その人気はいまや千葉県民だけでなく、ツーリングライダーにも知られた存在だとか。今回は「チャー弁」をご紹介します。

ご飯の上にチャーシューが載るだけのシンプル弁当。剛速球だけで勝負するピッチャーのような潔さを感じる

「チャー弁」とは「チャーシュー弁当」の略で、千葉県内の市原や木更津など、内房を中心に19店舗(うち直営店は12店舗)を展開する『としまや弁当』というお店の商品です。

 房総半島の西側エリアをツーリングする際には途中で立ち寄り、買いやすいお弁当と言えるでしょう。今回はバイクで鋸南町にある勝山店を訪れてみました。

 国道127号線に面した店舗は平屋の四角い建物で、駐車場もあり、一見するとコンビニエンスストアのようなたたずまいです。店舗の壁にはシンボルマークである緑のカバが描かれ、チャーシュー弁当の幟が何本も立っているので、迷うことなくたどり着けるでしょう。

 店内にはカップ麺やお菓子、飲み物などが陳列されています。レジ上の壁にはメニューが貼られており、見ると「ハンバーグ弁当」や「イカフライ弁当」、「とり弁当」など、バラエティ豊かな品揃えになっています。

 カウンターの上には日替わり弁当など実物のサンプルも置いてありました。どれも美味しそうですが、今回は看板メニューの「チャー弁」ことチャーシュー弁当をチョイスしました。

 レジで注文すると、それを聞いてから奥の厨房で容器に詰めてくれるようです。受け取った弁当は温かく、サイズの割にずっしりとした重みがあり、期待に胸が躍ります。少しバイクを走らせて、海沿いの広場で食べることにしました。

 袋から容器を取り出すと「ちゃ……茶色い!」の一言。透明の蓋を開ける前から、よく煮込まれたであろう渦巻き断面の茶色いチャーシューがドドンと鎮座する様がそのまま見えてすごい迫力です。

 ほかには漬け物が添えてある程度で、潔いほどにチャーシューを全面に押し出しているのは、味に対する自信の表れでしょうか。まるでボディビルダーが自慢の筋肉を見せつけるかのようなビジュアルには惚れ惚れします。

タレの味が染みたチャーシューは、厚さ1cmはあろうかというド迫力。見た目よりずっとボリュームがある

 ご飯の上にダイレクトに載せられたチャーシューは、甘じょっぱい「秘伝のタレ」の味がよく染みています。醤油味ベースというか、うな丼のタレをあっさりにしたような味は思ったほど甘くない印象で、この控えめな甘さが、単一のおかずでも飽きのこない秘密かもしれません。とても食べやすい味付けなので、長い間人気なのもわかる気がします。

 大ぶりなチャーシューはなかなかの厚みがありますが、噛むと口の中でホロリと崩れるやわらかさ。これが5枚入って695円(勝山店での価格)ですから、お得感があります。

 ボリュームたっぷりですが、あっという間に平らげてしまいました。ご飯にもタレがしっかりと染みており、もし先にチャーシューを全部食べてしまっても心配はないでしょう。

 千葉県民をはじめ、観光客にも多くのリピーターがいるという「チャー弁」は、噂通りの美味しさでした。買ってすぐに食べるもよし、景色の良いところで食べるもよし、お土産に買って帰るのもアリですね。房総ツーリングの際にはぜひ食べてみてはいかがでしょうか。

【了】

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Writer: 野岸“ねぎ”泰之(ライター)

30年以上バイク雑誌等に執筆しているフリーライター。ツーリング記事を中心に、近年はWebメディアで新車インプレッションやアイテムレビューも多数執筆。バイクツーリング&アウトドアを楽しむ『HUB倶楽部』運営メンバーの1人。全都道府県をバイクで走破しており、オーストラリア、タイ、中国など海外でのツーリング経験も持つ。バイクはスペックよりも実際の使い勝手や公道での走りが気になるキャンプツーリング好き。

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