セパハン&バックステップのロイヤルエンフィールド・コンチネンタルGT650はカラダを使ってキビキビ走らせる!

ロイヤルエンフィールドがリリースするトラディショナルな650ccモデル『INT650』と『コンチネンタルGT650』。今回はバイクジャーナリストの青木タカオさんが『コンチネンタルGT650』に乗りました。どんなモデルなのでしょう。

トラクションに優れる270度クランク採用

 イギリス発祥の最古メーカー「ロイヤルエンフィールド」がリリースする現代の650ccパラレルツインモデルは、60年代の「Interceptor(インターセプター)」をオマージュしたベーシックモデル『INT650』と、セパレートハンドル&バックステップの『コンチネンタルGT650』(車名は60年代に存在していた単気筒250ccモデルに由来)という2本立てです。それぞれに個性を主張しあって、欲しい人はどちらにするか大いに悩む巧みなラインナップとなっています。

ロイヤルエンフィールド「コンチネンタルGT650」に乗る筆者(青木タカオ)

 ダブルクレードルフレームの設計はハリスパフォーマンスによるもので、ヤマハ「YZR500」のエンジンを積んだWGPマシンや、ドゥカティのLツインエンジンを心臓部としたBOTTマシンなどを手掛けたシャシーコンストラクターは、同じアイシャーモータース(インド)の傘下にあります。

 そこに積むエンジンは90度Vツインと同じファイアリングオーダー(多気筒エンジンにおける点火順序)となる270度クランクの並列2気筒。不等間隔爆発による優位なトラクション性能は、砂漠での駆動力が鍵となるパリ・ダカールラリーにおいて、90年代のヤマハファクトリーマシンの研究開発で実証済み。ホンダも現行「アフリカツイン」が270度クランクですし、トライアンフなどのメーカーも採用することで知られています。

ライポジは前傾ながら窮屈ではない

“カフェレーサー”と謳われるように、セパレートハンドルとバックステップで前傾のライディングポジションとしていますが、決して窮屈ではありません。セパハンはトップブリッジ下にクリップオンされるものの、上方へ持ち上げってグリップは程よい自然な位置にあります。

ロイヤルエンフィールド「コンチネンタルGT650」

 シート高は793mmで、『INT650』(804mm)より11mm低い設定。ダブルシートの肉厚が薄めで、表皮の仕上げも異なります。身長175cmの筆者(青木タカオ)の場合、地面に両足を下ろしてもカカトがうっすら浮く程度で、片足立ちならベッタリ。足つき性に不安はありません。

 ロングタンクの容量は12.5リットルで、兄弟車『INT650』より1.2リットル少ない設定。車体重量は198kgで『INT650』より4kg軽くなっています。なお、前後18インチの足まわりは共通です。

高回転でパワー高まるカフェレーサー気質

 最高出力約48PS/7150rpm、最大トルク52Nm/5250rpmのスペックは同じながら、低中速域でパンチのある『INT650』に対し、『コンチネンタルGT650』はより高回転寄りの味付けで差別化が図られています。

ロイヤルエンフィールド「コンチネンタルGT650」に搭載された並列2気筒エンジン。全域でトルクフルなテイストに仕上げられています

『INT650』ではトラクションをグイグイ感じて、力強い駆動を低中速域でたっぷり味わいましたが、『コンチネンタルGT650』は比較的スムーズに回ってスルスルと加速し高回転もパワーがあふれます。両車とも全域でトルクフルで、高めのシフトのまま流すのも許容してくれ、のんびり流すのも得意です。

 また、アップハンドルの『INT650』はどっしりと構えたままでも車体をコントロールできますが、セパハンの『コンチネンタルGT650』は身体を積極的に使って操らなければなりません。足まわりを含む車体構成を共通としながらも、エンジンセッティングやハンドリングは見た目以上に別モノに。乗るほどに楽しさが増すのでした。

 見た目にももっとカフェレーサールックを強調したいとなれば、純正オプションにシングルシートカウルも用意されています。空冷エンジンのシンプルなスタイルはカスタムにもうってつけで、カスタム好きも見逃せない存在になるでしょう。

アパレルも含めて楽しめるブランドに!

 今回の試乗では、ジャケットやグローブもロイヤルエンフィールドのものをお借りしました。ロイヤルエンフィールド東京ショールームでは、バイク愛好者のリビングのような雰囲気の中、アパレルも揃っていて試してみたくなったのですが、ファッショナブルで着心地、防寒性にも優れているという印象。

オリジナルのアパレルも豊富に揃えるロイヤルエンフィールド。トータルコーディネイトを楽しむことも可能です

 ウェアもトータルコーディネイトできるのは、オーナーには嬉しいかぎりでしょう。ユーザーの心をしっかりつかめるよう、万全を期して名門が復活しています。

【了】

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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

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