バイクの電動化!そのメリットとデメリットとは?

2035年までにガソリン車の新車販売を禁止し、ガソリンエンジン以外の動力で動く乗り物の普及を目指す日本政府。それは、バイクについても例外ではありません。では、バイクを電動化することには、どんなメリット、デメリットがあるのでしょうか。

バイクの電動化とは?

 およそ14年後の未来では、新車で電動バイクを購入することが当たり前の時代が来るのしょうか。日本政府は、2035年までにガソリン車の新車販売を禁止し、ガソリンに代わる燃料を使用した乗り物の普及を進めています。

ガソリンに代わる燃料を使用した乗り物の普及を進める政府

「2035年問題」とも呼ばれるガソリンエンジンからの脱却を目指す電動化ですが、2021年段階におけるバイクの電動化には、どんな課題があるでしょうか。バイクの電動化についての課題は、おおまかにいうとバッテリーのスペース確保や充電方法、価格の3つとされます。それ以外にも、バイクに限らずインフラ整備など未解決の課題は多々あります。

 バイクはクルマとは異なり、バッテリーを搭載するスペースが十分にありません。その一方で、要求されるバッテリーの条件は、クルマよりも高いのです。

 具体的な条件は、小型であること、蓄電量が大きいこと、軽量であることそのなかで、特にネックとなるのは軽量化ではないでしょうか。基本的に現在のバッテリーは、性能が高くなるほど重くなる傾向があります。しかし、電動バイクに搭載するバッテリーには、軽量であることが求められるのです。

 その理由として、バイクは手で押して動かさなければいけない場面あることが挙げられます。コンパクトで高性能であっても、重量が重くなり過ぎてしまっては取り回しに支障がでてしまうのです。電動スクーターの重量が300kgを超えているようでは、取り回しが良いとはいえません。また、バッテリーの軽量化には、バッテリー交換を前提としたインフラの構築が必要不可欠です。現状の電動バイクは、ある程度の充電時間が必要となります。

 ガソリンに比べて割安といわれる電気ですが、充電が完了するまで30分もジッと待ってはいられません。ガソリン給油であれば、10分あればほぼ終わるでしょう。その解決策として、バッテリー自体を入れ替える方法が想定されています。

 今後、電動バイクを普及させていく過程で、充電したバッテリーを気軽に交換できるスタンドのようなシステムを構築し、手作業で簡単にバッテリーを入れ替えることができれば、電動バイクの使い勝手と普及が一気に進むでしょう。

 さらに、バッテリーの交換作業を考えても、バッテリーは軽くないといけません。20kgのバッテリーの入れ替えを毎日するのは、現実的とはいえないでしょう。

バッテリーをふたつ搭載したホンダの電動バイク「BENLY e」
バッテリーをふたつ搭載したホンダの電動バイク「BENLY e」

 ホンダは10kgのバッテリーをふたつ搭載した電動バイク、「BENLY e(ベンリーイー)」を法人向けに販売。ヤマハも電動スクーター「E-Vino(イーヴィーノ)」を市販化していますが、バッテリー重量は6kgです。スクーターに乗る際に、6kgのバッテリーを持ち上げて、毎日交換するのは大変な作業です。

 また、バッテリーを交換するための充電バッテリースタンドも必要です。とくに航続距離が短いうちは頻繁にバッテリー交換、充電が必要となるため、コンビニと同じぐらいの店舗数が必要となるかもしれません。この問題は、政府や自治体の協力が必要となります。

 そして、最大のネックは価格です。電動化すると、バイクの単価が上がることは避けられません。価格の問題は、元々の設定価格が高いモデルより、小型のスクーターや排気量125ccクラスのほうが深刻といえるでしょう。大型バイクはスクーターに比べるとバッテリースペースも十分にあり、長距離走行も可能なため、用途も趣味性が強いとされる上に、使用頻度も少ないことが予想されます。

 しかし、今の原付やビッグスクーターのような日常の足として毎日使用されるモデルは、電動化して高額になっては、これまでの客層が離れてしまいます。小型バイクは値段を上げにくいことに加え、バッテリーは軽量でなくてはならない、バッテリースペースを確保しなければならないという問題を克服しなければなりません。

多くのメーカーが電動バイクの製造に参入しています

 バイクの電動化にも、メリットはあります。まず電動化による最大のメリットは、排気ガス、排気音がなくなり、バイクで指摘されやすい騒音問題が事実上なくなること。一方で、電動化するとマニュアルトランスミッションが不要となり、すべてオートマが基本となります。この点については、自分でギアチェンジをおこないたい人にとっては、デメリットになるかもしれません。

 また、バイクはエンジンの仕様や気筒数で乗り味が変化し、バイクを選ぶときの大きな要素となっています。しかし、電動化によりモーター駆動となると、今の単気筒や2気筒など、エンジン独自のフィーリングは一切なくなってしまいます。つまり、どの電動バイクに乗ってもフィーリングは同様で、個性がなくなる点もデメリットではないでしょうか。

【了】

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