名古屋ジョインツ2021で企画されたミニ・イベント ヤマハ「SR」を題材にした『SRパニック』を振り返る

国内最大級のカスタムバイクイベント「JOINTS(ジョインツ)2021」が2021年8月8日に愛知県名古屋市港区の『ポートメッセなごや』で開催されました。同イベント内においては様々な催しが用意されましたが、その中の一つがヤマハ「SR」のみで行われた『SRパニック』です。どのような内容だったのでしょうか。

ヤマハ「SR」カスタムのみの貴重な空間

 去る2021年8月8日にマスク着用の徹底や入口での検温、手指の消毒などの新型コロナウイルス感染拡大防止策を行った上、愛知県名古屋市港区にある『ポートメッセなごや』でアメリカンカスタム・バイクを中心とした『JOINTS(ジョインツ)2021』が開催されましたが、同ショーの中では『イベント内イベント』と呼ぶべき催しが行われています。

2021年8月8日、晴天の『ポートメッセなごや』の特設駐車場にヤマハSRが集結した『SRパニック』。単一車種でこれだけの数が一堂に会するのは生産43年の強みです

 たとえばコミケやプラモデルの展示会などでは、主催者が行うメインのものとはまた別のミニ・イベント的な催しが行われ、訪れる人々を楽しませることも多いのですが、様々なカスタムバイク・カルチャーを“繋ぐ” (JOINT)ことをコンセプトのひとつとしている『ジョインツ』の場合も同様。その中でヤマハ『SR』に焦点を当て2016年から駐車場で開催されているのが『SRパニック』です。

 とはいえこの『SRパニック』、イベントとはいっても何も堅苦しい雰囲気のものではありません。もともとは主催しているショップ、「2パーセンター」の代表である山口隆史さんの呼びかけにより「自慢のSRで駐車場に集まろう」というものだったのですが、前回の2019年では駐車場で開催される『SRパニック』のみに参加し、ジョインツの会場には入らないというユーザーもしばしばいたとのこと。

2021年8月8日、晴天の『ポートメッセなごや』の特設駐車場にヤマハSRが集結した『SRパニック』。単一車種でこれだけの数が一堂に会するのは生産43年の強みです

 当時も無料開放されている駐車場と有料の会場の連携の必要性を山口さん自身は危惧していたのですが、今年は数軒のショップやゲストに審査員として協力を仰ぎ、受賞バイクは会場内の『TIME OF SR SPACE』というスペースに車両を展示。前回の反省を踏まえ、駐車場と会場を『繋ぐ』措置が取られていた点は評価されるべきではないでしょうか。

会場を彩る個性豊かなSRカスタム

 駐車場で開催された『SRパニック』では主催である『2パーセンター』と石川県のショップ、『ハングアウト』、神戸の『CREEKモーターサイクル』、岐阜の『THE WACK』、愛知県の『モーターロック』と『七伍屋輪業』、『DIEACT』、『グリースモーターサイクル』、『JERK GARAGE』などのカスタムバイクショップの他、ペインターの『Bacon』やアパレルショップの『AND』、ショーモデルの蓮妃Queenさんなどがそれぞれ気に入ったバイクを選出。

アメリカン色の強いカスタムショーである『ジョインツ』ですがパーキングに集ったSRは千差万別。レーシーに走りを追求したものからカフェ、チョッパーまで、ファンなら見ていて飽きない光景が続きます

 午後からジョインツ会場内の『TIME OF SR SPACE』に受賞車両が飾られることになったのですが、主催の山口さん曰く「もちろんカスタムに優劣をつけるという意味ではなく、ただ遊びにきてくれたお客さんやピックする側のちょっとした楽しみや記念になればいいなって思って」この催しを開催するに至ったとのこと。授賞式でも『参加全員が優勝』とアナウンスされたのですが、それこそが『個人、個人に向けて創られるカスタムバイク』にあるべき真理のような気がします。

 1978年から生産され、残念ながら今年で国内販売を終了するヤマハ「SR」ですが、シンプルなシングル・エンジンと必要最低限の装備しかもたないベーシックな車体構成は、やはりバイクの“基本のキ”と呼べるものであり、この先も色褪せないであろう魅力を放つもの。カスタムのベースとしてもチョッパーやカフェ、ダートトラッカーなど様々なスタイルに変化する幅の広さを持ち併せています。

 その“SR”の魅力を伝えるべく2年ぶりに開催されたジョインツ2021内で企画されたイベントである『SRパニック』と『TIME OF SR SPACE』。コロナ禍が収束した暁には益々、盛り上がることを期待するばかりです。

【了】

【画像】ショーに集まった色とりどりのヤマハ「SR」カスタムを画像で見る(31枚)

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Writer: 渡辺まこと(チョッパージャーナル編集長)

ハーレーや国産バイクなど、様々な車両をベースにアメリカン・テイストのカスタムを施した「CHOPPER」(チョッパー)をメインに扱う雑誌「CHOPPER Journal」(チョッパージャーナル)編集長。カスタム車に限らず、幅広いバイクに対して深い知識を持つベテラン編集者。

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