面倒な2段階右折がない!初心者にオススメの原付二種をピックアップ

原付二種といえば、交差点の2段階右折がなく、時速30km制限もない使い勝手が良いバイク。最近では、排気量50ccの原付よりも人気が高まっており、一部のモデルは生産が追い付かず、入荷待ち状態になっています。バイク初心者におすすめの原付二種には、どのようなモデルがあるのでしょうか。

使い勝手は普通のバイクにかなり近い、でもコストは割安

 原付二種とは、エンジン排気量51cc~125cc以下のバイクを指します。最近では電動バイクの規定を追加され、定格出力1.0kW以下の小型電動バイクも原付二種の扱いとなっています。自動車学校では小型2輪と言う場合もあるため、覚えておくと良いでしょう。

原付二種とは、エンジン排気量51cc~125cc以下のバイクです

 乗車定員は2人で、法定速度は普通2輪車と同様に時速60km。高速道路と自動車専用道路の通行は禁止されていますが軽量で扱いやすく、車両価格も手ごろです。また、任意保険も車の保険に付随しているファミリーバイク特約に入れるため、保険代も安く済みます。

■ホンダ CB125R

ホンダ「CB125R」

 原付二種でありながら、車体が大振りでバイクのライディングフォームを練習するにはもってこいのネイキッドバイク「CB125R」。エンジンは水冷4ストロークDOHCを搭載し、フロントフォークはバネ下重量が軽い倒立式で、10L ある燃料タンクでちょっとしたツーリングにも対応可能です。

 いずれ大型バイクに乗りたい方は、まずはこのクラスでしっかりと基礎を作っておくと、バイクのパワーに振り回されることがなくなります。バイクの運転に慣れていないときに、一度はやってしまう立ちゴケ。しかし、CB125Rの車両重量は130kgと比較的軽量であるため、車体を起こすときもスッと起こすことができます。

■スズキ GSX-R125 ABS

スズキ「GSX-R125 ABS」

 スポーツ走行をしたい方は、まずは原付二種の国産唯一のスーパースポーツバイク「GSX-R125を乗りこなすのが近道といえるでしょう。スーパースポーツならではの前傾姿勢で、体重移動や車体のバンクが自在にできるようになれば、本格的なスポーツ走行も夢ではないといえます。

 また、リッタークラスのスポーツバイクを運転する際に、鍛えたライディングテクニックが活かせるのも魅力。GSX-R125を自在に操り、性能を全開にできる運転技術を磨いてからでも、本格的なスポーツ走行をするのは遅くはないでしょう。ABSも標準装備されており、ブレーキ操作の加減が慣れていない初心者でも、ブレーキロックする心配はありません。

■ホンダ クロスカブ110

ホンダ「クロスカブ110」

 街乗りや田舎、林道などいろんな場所に行きたい、かつ日常の足としても使いたいという初心者には、ホンダ「クロスカブ110」がおすすめです。セミブロックタイヤを採用し、ちょっとしたアウトドアにも対応可能。それでいて大型のリアキャリアを標準装備しており、日常の足として不便さを感じない使い勝手の良さを持っています。販売価格は34万1000円に設定されています。

 オフロードテイストをさらに強くした「CT125ハンターカブ」は非常に高い人気を誇っていますが、販売価格が44万円で、「クロスカブ110」との価格差は約10万円。いろんな体験をしたいと思う方が運転する場合、使い勝手と値段を考慮して「クロスカブ110」のほうが良い選択といえるでしょう。まずは気の向くままあちこち走り、クロスカブ110で楽しい思い出をつくってから、次のバイクを検討してみるのも良いかもしれません。

■ヤマハ トリシティ125

ヤマハ「トリシティ125」ゆるキャン△仕様

 ヤマハ「トリシティ125」は、この排気量で唯一の3輪であり、ほかにバイクにはない安定性が大きな魅力の1台です。特徴的な前輪は横風を受けたときのふらつきに強く、旋回時に車両の状態を安定させてくれます。滑りやすいマンホールの蓋の上や、悪路を通過する際のスリップが起きにくいため、普通のスクーターにはない安定感があるのです。そのうえで、2輪に近い取り回しの良さも兼ね備えていることから、バイクの不安定さが気になる方には、ちょうど良い乗り物です。

 2人乗りをするときもしっかりとした安定感があり、タンデム走行が楽しめるようになっています。通常は同じクラスのバイクで2人乗りをすると、窮屈に感じることが多いですが、トリシティ125の車体は1つ上のトリシティ155と同じ車体を使っているため、乗車スペースに余裕があるのです。運転はスクーターに近い感覚で運転できるため、50ccスクーターを運転経験があれば、違和感なく乗れます。

 また、フロントに備わった12VのDCジャックの電源付き小物入れは、携帯電話の充電にも使用可能です。欠点があるとすれば、取り回しが独特であることと、手で押すときに同じクラスの2輪と比べて、少し重いと感じることかもしれません。

■スズキ アドレス125

スズキ「アドレス125」(生産終了)

 ともかくコスパ最優先であれば、値段が安いスズキ「アドレス125」がぴったりでしょう。姿かたちは50ccの原付とほぼ同じで、取り回しや運転の仕方に大きな変化はありません。しかし、使い勝手はとても便利になっています。

 価格は22万5500円で、アドレスV50から4万円ほどアップした金額に設定されています。しかし、その4万円で時速30km制限や2段階右折から解放されることを踏まえれば、4万円で得られる価値は大きいといえます。

※ ※ ※

 原付二種のバイクは、走りや価格、使い勝手、維持費などのトータルのコスパが優れたバイクです。バイク初心者が最初の1台として購入するには、ぴったりのクラスといえるでしょう。

 今回初心者向けに選んだ5車種は、いずれ普通自動二輪、または大型自動二輪を取得する取るかもしれないライダー向けのモデルです。バイクの体重移動や取り回しに慣れる入門用として、原付二種は最適でしょう。自身にぴったりのバイクを見つける際に、本記事を参考にしてください。

【了】

【画像】ピックアップした原付二種5車種を画像で見る(10枚)

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