ヒュー・ジャックマン主演 フィルムノワール的SFサスペンス大作『レミニセンス』

ヒュー・ジャックマンがディストピアな近未来を舞台に、<記憶潜入エージェント>として“記憶に隠されたトリック”に挑むSFサスペンス『レミニセンス』が、2021年9月17日(金)より全国公開されます。

豪華キャストで贈る大人のSF

 ヒュー・ジャックマン主演最新作『レミニセンス』は、アメコミヒーロー“ウルヴァリン”役を卒業したジャックマンが挑むSFサスペンス超大作。しかも製作を務めたのは、『ダークナイト』(2008年)や 『TENET テネット』(2020年)で知られるクリストファー・ノーランの実弟であり、多くの作品で原案や脚本を手がけてきたジョナサン・ノーランです。

『レミニセンス』(c) 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

 ノーランだけに……というわけではないですが、本作は“記憶に隠されたトリック”をテーマにしており、ファンにとってはそれだけで鑑賞に挑む十分な理由になるでしょう。ジャックマン演じる<記憶潜入エージェント>のニックは、顧客が望む記憶を引き出しディスクに記録する仕事を営んでいましたが、恋仲となったメイと新興ギャング組織との関係を調べはじめたところから物語が大きく回り始めます。

 ディストピア世界が舞台、そして“記憶に潜り込む/映像化する”という設定こそ様々なSF作品で使われてきましたが、本作は大ヒットドラマ『ウエストワールド』(2016年~)を手がけたリサ・ジョイ監督によるアナログ感のあるコッテリとした世界観によって、いい意味で先入観を裏切ってくれます。

 まず“足元が水に浸かった世界”という近未来が舞台でありながら、今となってはリアルに想像できてしまう状況が視覚的に新鮮です。記憶再現のシステムは『ジェイコブス・ラダー』(1990年)を彷彿とさせつつも、多幸感と虚無感が漂う独特な雰囲気。ジョイ監督が古典的なフィルムノワールを意識していることも明らかで、主人公のキャラクター像を含め、あの『ブレードランナー』(1982年)を思い出させます。物語終盤にはかなり辛く哀しい展開が待っていますが、それでも重苦しくなりすぎないのは豪華キャストによる、あえてベタな登場人物たちのケレン味あふれる存在感のおかげかもしれません。

『レミニセンス』(c) 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

 本作はジャックマンとレベッカ・ファーガソンが『グレイテスト・ショーマン』(2017年)に続いて共演しているほか、クリフ・カーティスやダニエル・ウー、そして『ウエストワールド』のアンジェラ・サラフィアンなども顔を見せていて、ファンには嬉しいところ。ここで挙げたような作品がお好きなならば是非おすすめしたい、大人のSFフィルムノワール『レミニセンス』は2021年9月17日(金)より全国公開です。

『レミニセンス』予告編

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