生ける伝説となった偉大なUKロックバンドの記念碑的ライブ映画『オアシス:ネブワース1996』

ブリットポップを牽引した偉大なるバンド「オアシス」が、2日間で25万人を動員した伝説のコンサートをあますことなく収録したドキュメンタリー映画『オアシス:ネブワース1996』が、2021年9月23日(木・祝)より公開されます。

ブリットポップの代表格「オアシス」

 ロックに限らず洋楽を少しでも聴いていれば、オアシス(OASIS)の名を知らない人はいないでしょう。90年代のイギリスで一大ムーブメントとなった“ブリットポップ”を、ライバルのブラー(Blur)とともに盛り上げた偉大なバンドですが、そもそもメインマンであるギャラガー兄弟の才能は、いちムーブメントの枠に収まるようなシロモノではなかったのです。

『オアシス:ネブワース1996』(c)2021 Oasis Knebworth 1996

 ブリットポップに括られるバンドの中には日本で人気を得たものも少なくなかったのですが、多くの徒花を生んだムーブメントでもありました。1991年に結成されたオアシスは残念ながら2009年に解散してしまいましたが、ノエル&リアムのギャラガー兄弟は現在もそれぞれ順調に音楽活動を継続し、定期的に“破格のギャラで再結成か!?”というニュースを提供してくれています。

 そんなオアシスのキャリアの中でも“伝説のコンサート”とされているのが、1996年8月の英ネブワース公演。2日間で25万人を動員した同公演は、名作セカンドアルバム『モーニング・グローリー』リリース翌年の開催だけあって、名曲「ワンダーウォール」や「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」、「シャンペン・スーパーノヴァ」などの瑞々しい演奏を堪能することができます。特に初期のファンであれば、全曲歌えてしまうのではないでしょうか(鑑賞ルールは劇場に従いましょう)。

 ちなみにサードアルバム『ビィ・ヒア・ナウ』のジャケットには、モッズ風カスタムを施したVESPA PX 125 LML Scooterが写っています。特にリアムは、まるで映画『さらば青春の光』(1979年)から飛び出してきたかのようなモッズスタイルでVESPAを駆るアーティスト写真を撮ったりするほどで、自身と同じ労働者階級出身の先人たちの文化をリスペクトしていることが窺えます。

『オアシス:ネブワース1996』(c)JILL FURMANOVSKY

 世界的にCDの売上が著しく低下した2000年以降、ここ日本でも洋楽だけでなく邦楽アーティストと比較しても、桁違いのセールスを維持していたというオアシス。往年のファンはもちろん、瞬発力重視の似たり寄ったりな最新音楽に飽きはじめている若い新規ファンのオアシス入門にも最適な『オアシス:ネブワース1996』は、2021年9月23日(木・祝)より新宿ピカデリーほか全国112館にて公開です。

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