覚えておきたい! バイクで高速道路を走行する際のマナーとは

長距離ツーリングなどに赴く際、走行する可能性が高い高速道路。しかし、どんなマナーを覚えておけば良いのかわからず走行する勇気が出ない、という初心者ライダーの方も多いかもしれません。バイクで高速道路を走行する際は、どんなマナーを押さえておけば良いのでしょうか。

バイクで高速道路を走る際に覚えておきたい5つのマナー

 高速道路は、自分1台で走っているわけではありません。事故を起こさないためにも、周りの車に一定の配慮が必要です。

高速道路は、自分1台で走っているわけではありません

 まず1つ目は、渋滞中のすり抜けは行わないということです。道路交通法では、すり抜けは禁止となってはいません。しかし、周りからはマナーが悪いと思われるだけでなく、重大な事故の原因になる可能性もある危険な行為です。高速道路の渋滞の中をすり抜けようとして事故を起こしてしまうと、自分で交通渋滞をさらに悪化させてしまいます。

 2つ目は、マナーが悪いといわれる代表的な行為である路側帯走行禁止です。高速道路の路側帯は、故障車が事故を避けるために一時的な避難する場所、または緊急車両が迅速に目的地に移動するために用意されています。路側帯は十分な幅があり、周りの車両と接触する可能性が低いため、渋滞中にはとても便利な道に見えるかもしれません。しかし、高速道路の本線が渋滞中だからといって、バイクが走行してはいけません。

緊急車両が迅速に移動する路側帯の走行は禁止されています

 ライダーがマナーを軽視すると、それを見ている方のマナーも悪くしてしまう可能性もあります。高速道路の路側帯はバイクだけでなく、クルマも走行可能ということを忘れてはいけません。ライダーのマナーの悪さが、周りのクルマのマナー悪化に繋がってしまうかもしれないのです。

 続いて、ラインムラについて解説していきましょう。ラインムラとは、真っ直ぐ走っているつもりでも、実はフラフラして走っている状態を指します。バイクの走行特性のひとつですが、実は運転している本人は気づかず、気分良く走っている時ほどラインムラが起きているのです。周りのクルマから見れば、危険運転をしていると判断されたり、煽り運転をしていると誤解されたりする場合もあるため注意しましょう。

 ラインムラをしないためにも、ニーグリップでバイクの中心に、重心をしっかりと集めて運転することが重要です。そうすることで運転への集中力が高まり、とっさの判断が必要な時も冷静に対応できます。

高速道路での車線変更は、ウィンカーを適切に出して、穏やかに行いましょう

 4つ目は、ウィンカーを適切に出して、穏やかに車線変更することです。一般公道でも同じことがいえますが、車線変更のウィンカーは適切に出し、穏やかに車線変更をしてから、少し間をあけて消すことを心がけましょう。

 また、バイクのウィンカーランプの点灯タイミングは車から見た場合、早過ぎて判断が間に合わず、バイクが突然車線変更してきたように見えてしまう場合もあります。特に高速道路ではお互いに速度を出しているため、対処が遅れると衝突事故の原因にもなりかねません。車線変更する際はウィンカーを出して、ひと呼吸おいてからハンドル操作でゆっくり車線変更をすることを心がけましょう。

 最後は、 サイズが違う駐車場に止めなということでしょうか。サービスエリアで、トラック用の駐車場に軽自動車が止まっていたり、乗用車用に区切られた駐車場にバイクが1台だけ止めてあったりなど、駐車場のサイズに合っていないクルマが駐車しているのを見たことがあるかもしれません。

サービスエリアには、バイク専用の駐車場があります

 サービスエリアは、一般公道ではあまり見ない大型車両も駐車します。お互いに駐車に必要なスペースが違うため、空いている駐車場であれば、どこでも止めていいわけではありません。駐車する際は、必ずバイク専用の駐車場に止めるようにしましょう。

※ ※ ※

 高速道路のルールは慣れてしまえば、自然とできるようなものです。あとは基本的に周りに迷惑をかけない、不快感を与えないマナーを持つことが重要です。時速100㎞近くで走る高速道路では、少しの迷惑行為が周りを巻き込む大事故になってしまう可能性もあるため、ルールとマナーを守って正しく利用しましょう。

【了】

【画像】高速道路を走行する際のマナーを画像で確認する(6枚)

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