バイクで往く城跡巡り 青梅市「枡形山城」は謎に満ちた山城だった

日本全国には数知れず、東京都内にも多くの城跡があります。今回は青梅市の「枡形山城跡」をバイクで訪れました。山城の遺構を残しながらも史実は不明という、謎に満ちた城跡なのです。

急勾配の山道、山城探索はちょっとした山歩き

 神奈川県川崎市多摩区に「枡形城跡(ますがたじょうせき)」という山城がありますが、今回訪れた「枡形山城跡(ますがたやまじょうせき)」はそれとは全く別物で、東京都青梅市二俣尾に存在します。この付近には「辛垣城(からかいじょう)」という山城もあり、このふたつの城は密接に関係しているようです。

「枡形山城」、「辛垣城」へのアクセス道を発見。道路に面した「泉蔵院」というお寺の墓地沿いに立つ看板のおかげですぐに見つけることができた

「枡形山城」は伝承が定かではなく、様々な説があるようなのです。三田氏が後北条氏に対抗するために築いた「辛垣城」の出城、後北条氏によって築城された「辛垣城」攻略のための城、という正反対の説があるかと思えば、「辛垣城」崩落後、武田氏に備えて北条氏が築城した、という説もあります。その真相は現時点では分からず、想像するのみなのです。

 ということで、アクセスポイントまでスーパーカブを走らせ、そこから歩いて山を登りました。ちなみに、山城探索の際は軽めの山歩きの準備が必要です。バイクの運転と両立できる靴やウエアなどを身につけるのも良いでしょう。

 さて、歩き始めていきなり急勾配となりました。山城を歩くとき、自分がどのように敵から攻められるのかを想像しながら進みます。しばらく山道を歩くと堀に囲まれ、いまにも向かいから矢や鉄砲玉が飛んできそうです。ここはヤバイと直感しました。

 山道は整備されて歩きやすくなってすが、勾配はきつく、途中から鋭角に曲がるポイントがいくつも出てきました。これも城の構造にはよくある、敵の侵入を妨げるものなのでしょう。現在は路面の緩みやすい箇所にコンクリート施工されていますが、それ以前は急峻で登りにくかったはず。息を上げながら登り進み、山神様の石碑を発見。さらに歩き続けると、大山祇神(おおやまつみのかみ:日本神話に登場する山の神)の鳥居に到着しました。

主郭に到着すると、大山祇神(おおやまつみのかみ)を祀る石碑があった。城主は謎だが、山の神様は古くから祀られていたのではないかと思われる

 ここで主郭に到着かと思いきや、もう少し上る必要がありました。短いコースながらなかなか厳しい道でしたが、主郭に到着すると眼下には青梅の街が見えて、気分も爽やかです。

 主郭は綺麗に整地されたスペースとなっており、平成30年付の枡形山城跡整備竣工記念碑が建っていました。後日、この山城のことをインターネットで調べていると、整備の前後でアクセスのしやすさが俄然違っていたようです。歴史は謎だらけですが、こういった人の手が入ることで山も荒れず、城跡巡りもできて、古の世界に少しだけ近づけるのは嬉しいことです。

【了】

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