原付バイクのミラーは、片方だけだと違反になるか?

片方しかミラーが備わっていない原付バイクを見かけることがあります。原付バイクのミラーは片方だけだと違反にならないのでしょうか。

原付バイクのミラーは片方だと違反にならないのか

 バイクのミラーといえば、左右両方に備わっているものという認識が当たり前になりつつあります。しかし、街中でまれに、片方しかミラーが備わっていない原付バイクを見かけることがあります。これは、違反にあたらないのでしょうか。

現在販売されている原付スクーターには、左右のミラーが装備されています

 まず、道路運送車両法では、原付バイクは排気量50cc以下の原付一種と、排気量125cc以下の原付二種に分かれます。その中でも原付一種は、ミラー(後写鏡)が右側片方だけでも違反になりません。

これは、道路運送車両の保安基準に「最高速度が 50km/h以下の二輪自動車、側車付二輪自動車及び三輪自動車にあっては、自動車の右側 に1個の後写鏡を備えればよい」と記載されているためです。
 
 最高速度が50km/hよりも速い原付二種は、ミラーを左右両側に取り付けることが必要ですが、第283条3には、「平成18年12月31日以前に製作された原動機付自転車に備える後写鏡にあっては、第2号から第4号までの規定によらないことができる」という但し書きがあるため、2006年以前に製造された原付二種であれば、ミラーが右側片方だけでも違反にはなりません。

 また、ミラーについては、左右両側あるいは右側に取り付けられているというだけではなく、大きさや面積、取り付け方などにも細かい規定が定められています。

ミラーが右側片方のみに装備されている1986年に発売されたホンダの「DJ・1R」

 例えば、鏡面の面積が69平方センチメートル以上であること、円形のミラーの場合は、直径が94ミリ以上150ミリ以下であること、円形以外のミラーの場合は直径78ミリの円よりも大きく、120mm×200mmの長方形よりも小さい必要があります。

 さらに、取り付ける位置はかじ取り装置(ハンドル)の中心から280mm以上外側に取り付けたり、運転者が容易に方向を調整することができるように取り付けることも必要です。

いつ頃から原付一種のミラーは左右両側に装備されるようになったのか

 ミラーが右側片方のみでも違反にはならない原付一種ですが、各メーカーから現在発売されている原付一種は、どのモデルも左右両側にミラーが装備されています。いつ頃から原付一種のミラーは左右両側に装備されるようになったのでしょうか。

ミラーが右側片方だけのスズキの「チョイノリ(2003)」

 直近に販売された原付一種でミラーが右側片方だけのモデルに、スズキの「チョイノリ」があります。2003年に発売され、2007年に生産・販売を終了したチョイノリは、軽量化や簡素化を追求して5万9800円という低価格を実現して販売されたモデルです。

 また、60年以上のロングセラーとなっており、現在も販売が続いている原付一種としてはホンダ「スーパーカブ50」が挙げられます。

 スーパーカブの発売当初は、右側片方だけにミラーが装備されていました。ホンダのプレスリリースをさかのぼってみると、上位モデルでは1991年頃から左側ミラーも標準装備されるようになり、1999年までには下位モデルでも左側ミラーが標準で装備されるようになっています。

2006年に原付二種は左右両側にミラーを装備することを法制化されました

 原付二種が左右両側にミラーを装備することを法制化されたのは、2006年のことです。現在でも、原付一種がミラーを右側片方のみに装備していても違反とならないことを考えれば、メーカーが安全を考慮して左側ミラーも装備していることがうかがえます。加えて、左側ミラーの必要性を感じているユーザーも多いということかもしれません。

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 ミラーは安全確認のための最も重要な部品のひとつです。ファッション性や使いやすさを重視して社外品のミラーを取り付ける場合も、各種安全基準に適合したものを選ぶようにしましょう。

【了】

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