身長153cmのライダーから見た、カワサキ「Ninja ZX-25R」の足着きと取り回しは!?
身長153cmで筋力少なめのライダー(筆者:伊藤英里)から見て、人気のカワサキ「Ninja ZX-25R」の足着きや取り回しはどうなのか? 確かめてみました。
シート形状が足着きに影響? 走ればその意味がわかる
カワサキの人気モデル、「Ninja ZX-25R SE KRT EDITION」(2022年型)(以下、25R)を走らせる機会をいただき、街乗りやツーリングで乗ってきましたが、こちらの記事では走りはひとまず横に置いて、足着きや取り回しを中心にお伝えしたいと思います。

まずは、筆者(伊藤英里)の体格について。身長153cm、体重43kgです。筋力はあまりありません。普段、250ccクラスのスポーツバイクに乗っていますが、慣れているバイクの取り回しでも道路の状況次第では苦労することがあります。
さて、25Rにまたがってライディングポジションをとると、そのアグレッシブな見た目とは裏腹に、非常にフレンドリーな印象です。ハンドルの位置は思ったよりも高く、筆者のような小柄な体格であっても、ハンドルが低過ぎたり遠過ぎたりもせず、前傾過ぎることもありません。このタイプのバイクとしてはハンドル位置が高めですが、適度な垂れ角があり、これがスポーツライディングの際に、ライディングポジションがピタリとはまるようになっています。この垂れ角は、街乗りのような少し体を起こして乗りがちなシチュエーションであっても無理を強いない、絶妙なポジションです。またライダーの動きに自由度があり、シーンによってポジションを変えることができました。

足着き具合は、両足を下ろしてつま先が接地し、ある程度力を入れられます。ここでひとつ気になったのは、シートの形状です。筆者が過去に乗ったことがある、同じくカワサキの「Ninja 250」では、タンクに向かってシートが細く絞り込まれ、この形状が足着きの良さに貢献している印象がありました。一方、25Rの場合は比較的平坦な形状をしているため、足を下ろしたときに太ももの内側にシートの角部分が当たってしまい、その分、足が横に向いてしまうことが影響しているようでした。
シートについて付け加えれば、少し硬めです。乗車姿勢というよりも、このシートの硬さによって、長時間乗っていると腰に痛みが出てしまいました。ただ、ワインディングを走れば、このシートには意味があるのだと分かるのです。
平らな形状は腰を移動しやすく、また硬めのシートからは車体の動きが伝わってきます。街乗りでの走りやすさは決して犠牲にしていませんが、このシートを見れば、やはり軸足を置くのはスポーツライディングなのだろうとも感じられました。シートの硬さは個人的にツーリングではややつらいものの、それはライダーがカスタムできる範囲です。そう思えば、このシートにも納得できます。
取り回しにほぼ苦労なし。ストレスなく動かせる
続いて取り回しはどうでしょう。25Rの車両重量は183kg、SEモデルでは184kgとなっています。

250ccクラスにしては、やはり4気筒エンジンを搭載するため重さを感じますが、取りまわしで苦労することはほとんどありませんでした。
セパレートタイプのハンドルバーの位置は下過ぎず、力を入れ辛いこともなく、ツーリング先で傾斜のある路面状況では、多少の上り坂でも「うおおお~~!」という気合いなしに動かすことができました。
取り回しで気になったのは、少しだけサイドスタンドの傾きが大きいように感じたことです。車体を起こすときに思ったよりも重さを感じます。ただ、これは「取り回しの軽さに比べて引き起こしが少し大変かも」という程度で、取り回しが楽だからこそ気になった部分とも言えます。
筆者のように小柄なライダーにとって、自分でバイクを動かす際に苦労を感じることも、バイクから受けるプレッシャーになります。もちろん自分のバイクならばサクサク動かさなければならないのですが、体格的、状況的に、どうしても難しいこともあるわけです。そういうストレスがひとつ減るならば、それはバイクを気兼ねなく楽しむ要素になると思うのです。

あらためて触れた「Ninja ZX-25R」は、足着きや取り回しという部分を見ても、小柄なライダーにとてもフレンドリーなバイクだと感じました。いやはや、鋭さを感じる外見と、なんというギャップでしょう。ついつい、このバイクの虜になってしまいそうです。
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カワサキ「Ninja ZX-25R」の価格(消費税10%込み)は84万7000円、「SE」モデルは93万5000円となっています。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。







