ホントに初心者でも参加可能!? カワサキ主催の「Ninja ZX-25R」ワンメイクレース参戦レポート! 決勝レース編
レース初心者の女子ライダーが、カワサキが2021年にスタートさせた「Ninja ZX-25R」のワンメイクレース「Ninja Team Green Cup」の最終戦に参戦! そのレポート第4弾、決勝レース編です。
不安要素が満載の決勝レース
レース初心者の筆者(先川 知香)が、カワサキが2021年にスタートさせた「Ninja ZX-25R」のワンメイクレース「Ninja Team Green Cup」の最終戦に参加。雨が降ったりやんだりと、微妙な天気のなかでおこなわれた決勝レースをレポートします。

前日の晴天のもとでおこなわれた練習走行とは打って変わって、いつ雨が降り出すかわからない、真っ黒な曇り空の下で開催されたNinja Team Green Cupの決勝レース。
明らかに低い路面温度にビクビクしながら走った予選は、前日のベストタイムよりかなり遅く、周りとのタイム差がどんどん開いている状況でした。
そんななか、コースイン直前に追い打ちをかけるように、雨が降り出します。
「もう、無理だ」
『雨=滑る』や『寒い=滑る』など、私の頭のなかは恐怖でいっぱい。もはや、なんで参戦を決めたのかと、後悔するレベルでした。
しかし予選落ちを抗議する嘆願書も無事に受理をされてしまったし、覚悟を決めるしかないとグリッドに向かいます。

救いなのは、予選が断トツのビリだったため、グリッドが最後尾であること。トップ争いのライダー達に追い付かれるまでは、黙々とひとりで走ることができます。そんな、底辺すぎる安心感を心の支えにサイティングラップを終え、グリッドに付くとスタートの目安となるレッドライトが点灯。私は順当にスタートさえしてしまえば、後はサーキットツーリングだと自分にいい聞かせながら、スタートを切りました。
「え? なんで???」
そんなスタート直後に、私をさらに動揺させる出来事が起こります。なんと、順当にスタートをして、そのまま最後尾に付いて優雅にサーキットツーリングをする予定が、何故かロケットスタートが決まってしまい予想外に前に出てしまうという、後から思い返してもいったい何が起こったのかよく分からない状況が発生したのです。
「いやいや。おかしい、おかしい!」
私は一気にアクセルを緩めて最後尾に戻りますが、「もしかして、ジャンプスタート?」、「何か間違えた??」と、さらにソワソワ。不安に不安を重ねた、スタートとなりました。
レースの周回数は10周ですが、私の予選タイムからすると最低1周はラップされる計算になるので、私だけ8周か9周まわればチェッカーという予想。各ポストにいるオフィシャルさんの心配そうな眼差しに、「走るシケインでごめんなさ~い!」と心のなかで叫びながら、周回を重ねていきました。
そして、正確に何周目かは分かりませんが、遂にトップ集団のエンジン音が私の後方に迫ります。
「ああ……来ちゃった」