不思議な走行感覚が味わえるホンダの「レブル1100 DCT」に試乗! 『小野木里奈の○○○○○日和』

『小野木里奈の○○○○○日和』は、ホンダの大型クルーザータイプ「レブル1100 DCT」に試乗します。初めて乗るDCT仕様の乗り味は如何に!?

レブルシリーズの長兄は、色気のある大人な雰囲気を醸し出す

 皆さん、こんにちは!小野木里奈です。本日は、ホンダの大型クルーザータイプ「レブル1100 DCT」の試乗記でございます。それではレッツゴー!

ホンダの大型クルーザータイプ「レブル1100 DCT」に試乗します
ホンダの大型クルーザータイプ「レブル1100 DCT」に試乗します

 レブルシリーズの末弟「レブル250」は、大人気バイクの一つ。2021年の250cc以下の販売台数は、レブル250が1位だったそうです。私も以前試乗しましたし、去年は道路を走っているレブル250をよく見かけて、本当に人気のあるバイクなんだなと感じていました。レブルシリーズの長兄となる、レブル1100に今回乗らせていただいたのですが、果たしてその乗り味とはいかに…!?

 レブル1100の排気量は1082ccです。1000ccを超えるだけあってズドーンという佇まい。写真で見た時は正直、250ccとそこまで大きさの違いは感じませんでしたが、撤回します(笑)

 さすが大型バイクです。車体はレブル250よりも全体的に一回り以上大きいように見えます。

渋みのある深い赤紫色のボルドーレッドメタリックは、レブル1100だけに設定されたカラーリング
渋みのある深い赤紫色のボルドーレッドメタリックは、レブル1100だけに設定されたカラーリング

 試乗したカラーはボルドーレッドメタリック。渋みのある深い赤紫色は、なんだか色気のある大人な雰囲気を匂わせています。ボルドー部分以外は、フレームやエンジン部分、マフラーに至るまで漆黒で統一されているのも、高級感をさらに感じさせてくれます。もう一色は、ガンメタルブラックメタリックという黒を基調にしていて、特に素敵だと思った点は、とにかく黒ずくしな点。余計な色を加えず黒一色で勝負しているデザインが黒好きな私も思わず惹かれてしまいますよね。

 もし、私がレブル1100を所有するなら、ボルドーレッドメタリックを選ぶと思います。なぜなら、このカラーリングに惹かれていることももちろんですが、他の排気量を含めたレブルの全てのカラーと比べると、この色はレブル1100にしかない色ですし、青やモノトーン、ブラウンなどの系統がある中でこの色は特に印象的です。そして、この色を見たらすぐに「1000cc超えの大型バイクのレブルなんだ…!」と認知できるからなのです。完全に自己を満たしてくれる理由ですが、それがバイクを所有する上での魅力かなと私は思ってしまいます(笑)

 このバイクに乗ればコナンのベルモットのような大人の女性の格好良さを出せるかしら…。

身長160cmの私が跨っても両足がしっかりとカカトまでつきます
身長160cmの私が跨っても両足がしっかりとカカトまでつきます

 失礼しました。話が逸れましたね(笑) それでは、恒例の足つきチェックでございます。私(=身長160cm)が跨るとこのような感じ。シート高は700mmと、最近乗っていた大型バイクに比べると支えやすい高さですね。レブルのように車高が比較的低く、ハンドルの位置も高く、運転姿勢がスポーツタイプのバイクに比べて上半身が直立した状態になるバイクを「クルーザータイプ」と呼ばれています。

ステップに足をあげてもゆったりとしたライディングポジションを確保してくれます
ステップに足をあげてもゆったりとしたライディングポジションを確保してくれます

 ステップは前方に配置されているのでゆったり姿勢で運転できるので、真っ直ぐな長距離を運転する時は特に安定感があり、ライダーの負担が少ないのも嬉しいですね。レブル1100は、ハンドル、ステップ、シートの位置をライダーが乗り心地の良さを追求したバランスで設計されているそうです。クルーザータイプに乗り慣れていない私でも、すっと溶け込むことができたのは乗り手へ配慮した設計のおかげだったのですね。納得です。

 レブル250の総重量が170kgであるのに対し、レブル1100(DCT仕様)は総重量233kgと、約60kg増えています。取り回しは小柄なライダーにとってはちょっと大変かもしれません。それもそのはず、大人1人分増えたようなものです(笑)

 足つきがいいのでこれだけ重くても車体を支えやすいという強みもあります。

ライディングモードの変更で個性が際立つ

 エンジンを始動する前に驚いたのは、ハンドル周りに見たことのないスイッチがたくさんあること…! 最初はもう何が何やらわかりませんでした(笑)

 ライディングモードもここにあるスイッチで切り替えることができるそうで、「STANDARD」「SPORT」「RAIN」「USER」から選択します。私はビギナーなのでとりあえず「STANDARD」で走行することにしました。ただ、これだけモードが選択できるなら、所有してからもしばらくは良い意味で飽きがなく、ずっと新鮮な気持ちで運転を楽しむことができそうですね。

クラッチ操作を必要としないDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を搭載
クラッチ操作を必要としないDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を搭載

 私がびっくりしたのが、DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)という仕様があることです。なんとクラッチ操作がないのです! 左手でクラッチを操作しなくても、要はスクーターと同じように自動的にギアをコントロールしてくれるのです。レブル1100はオートマバイクという枠に入り、AT限定大型二輪免許でも運転することができるということになります。説明を聞いて頭では理解しても、違和感がありすぎて乗る前は想像がつきませんでした(笑) ということで、もう乗ってしまいましょう!

走り始めから地響きのような重低音が鳴り響きます
走り始めから地響きのような重低音が鳴り響きます

 エンジンをかけると、このどっしりした車体から地響きのような重低音が鳴り響きます。低めでドコドコ鳴り響く音は体にも振動が伝わってきてとても格好良い音です。クラッチ操作がないのがすごく不安で恐る恐るアクセルを開いてみます。パワーもありギュンっと進んでいくので、アクセルのみで調節し注意しながら発進。さらにアクセルを開いて加速していくとき、耳をすますとカタン、カタンとギアが変速する音が聞こえたような気がしました。この時、本当に自動で変わっていくのを実感できます。同じオートマでもスクーターとはまた違った味わいの加速感があります。

シフトチェンジを必要としないレブル1100は、レスポンスが少し遅いかなという印象
シフトチェンジを必要としないレブル1100は、レスポンスが少し遅いかなという印象

 気になったのは、マニュアルで自分が運転した時を想定してギアを上げるタイミングよりもギアのレスポンスが少し遅いかなという印象があります。ですがそれはそれで、急なアクセルの開きに伴ってギアが上がらなくて済むという一面もあると思います。

 それにしても不思議な感じ。これだけ音が響くのに、車体自体の揺れが少ないのです。それこそ本当にクルーザーに乗っているような、波の影響を受けずのんびり旅を楽しむような、そんなイメージです。バイクに乗っているのに、ゆったりした姿勢で振動が少なく、加速も滑らかだったんですよね。スクーターでも、マニュアル車でもない、新しいライディングを感じるバイクでした。

街乗でのDCTは、渋滞や低速走行時に疲れを軽減させてくれます
街乗でのDCTは、渋滞や低速走行時に疲れを軽減させてくれます

 まだ街乗りでしかDCTを体験できなかったので、今度は高速道路でも走行してみたいですね!まだ乗っていないですが、なんだかとっても快適で、体に負担が少ない状態で長時間のツーリングを楽しめそうな気がするホンダの「レブル1100」でした。

小野木里奈YouTubeチャンネル『時速ONOキロメートル』

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Writer: 小野木里奈

女優。両親の影響で幼い頃にはバイクに憧れを持ち、23歳で大型バイクの免許を取得。いつか自分もお気に入りのバイクを見つけて、友達とツーリングに行くのが夢。初心者の立場で感じたことを素直に発信する。

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