ポテンシャルの高さにビックリ! レーシングライダー石塚健のGPX「デーモン GR200R 2v・4v」乗り比べインプレッション

レーシングライダー石塚健選手が、タイのバイクメーカーGPXの「デーモン GR200R 2v」と「デーモン GR200R 4v」に試乗し、その乗り味をレポートしてくれました。

ビギナーに優しく、レース初心者の入門用に適したモデル

 皆さんこんにちは!レーシングライダーの石塚健です。今回は桶川スポーツランドで、タイのバイクメーカーGPXのメディア向け試乗会が開催されたので、参加させていただきました。

 その時試乗した、GPX「デーモン GR200R 2v」と「デーモン GR200R 4v」のインプレッションや、比較しての感想を書かせていただこうと思います。

片足をステップに乗せた状態の筆者(石塚 健)とGPX「デーモン GR200R」
片足をステップに乗せた状態の筆者(石塚 健)とGPX「デーモン GR200R」

 デーモンGR200Rは、水冷4ストローク単気筒198ccのSOHCエンジンを、トレリス構造のフレームに搭載したスポーツモデルとして2020年に登場。ロードスポーツ用にフルサイズの前後17インチタイヤを採用し、ミッションは6速、フロントサスは倒立フォーク、前後ブレーキは共にシングルディスク式となっています。

 2020年の登場時は、2バルブエンジンでしたが、2021年にはシリンダーヘッドが4バルブ化された新エンジンが搭載されました。現在のラインナップとしては、2バルブエンジンモデルが2v、4バルブモデルが4vとなっています。

 まずは足つき。どちらのモデルも、身長165センチの僕が跨ると、両足のかかとまでが、しっかりと地面に接地します。マシンの下の方がスタイリッシュにくびれているので支えるのも楽だし、車両自体も共に155キロと決して重くはありません。

 それでは、早速デーモンGR200R 2vの方から走行していきます。

桶川スポーツランドを楽しみながら走る筆者(石塚 健)とGPX「デーモン GR200R2v」
桶川スポーツランドを楽しみながら走る筆者(石塚 健)とGPX「デーモン GR200R2v」

 走り慣れている桶川スポーツランドを、初めて乗るデーモンGR200Rでいつものように走行した第一印象は、「車体がしっかりしている」でした。

 運動性能も高く、切り返しもヒラヒラ動く。ブレーキング時のフロントのストローク感や剛性感も感じられ、桶川スポーツランドぐらいの規模感のサーキットでは、丁度いいフィーリングです。ポジションにも自由度があり、楽にライディングができるという点もとても好みでした。

 少し気になった点は、アクセルの開け始めから加速までに若干のラグを感じた所。もしかしたら、僕が乗った車両だけの個体差だったのかもしれませんが、自分の加速したいタイミングと実際に加速するタイミングに多少のズレが生じるので、自分の意志にピッタリと合った思い通りの走りが少し難いのと、少なからず転倒のリスクもあるので、そのラグが改善されれば、更に面白いバイクになると感じました。

進化版となるデーモンGR200R 4vの乗り味は?

 続いては、デーモンGR200R 4vに試乗。発進すると、2vに比べてその排気音は若干太めでスポーティーに感じます。しっかりとしたトルク感はあるものの、尖った部分がなくとてもマイルドな乗り味で、どんどんアクセルを開けたくなりました。

 また、2vの方で気になったアクセルレスポンスは申し分ないほど改善されていて、4バルブということもあり高回転域の伸びがアップ。よりスポーツ走行を楽しめる仕様となっていました。

GPX「デーモン GR200R 4v」に乗り、2vとの比較をする筆者(石塚 健)
GPX「デーモン GR200R 4v」に乗り、2vとの比較をする筆者(石塚 健)

 ライディングポジションにも若干の違いがあり、4vはステップ位置が後ろに下げられ、よりレーシーなポジションへと変更されたお陰で、少しマシンのホールドがしづらくなった印象。

 右足のブーツがマフラーに当たってしまっていたので、慣れではありますが、個人的には2vの車体に4vエンジンの組み合わせなら、本当に完璧なモデルだったな、なんて思いながら、走っていました。

 とはいっても、レーシングスピードでの走行且つ、サーキットの広さやレイアウトによっては、4vのポジションの方を好むライダーもいるかと思うので、これは僕の個人的な好みということで。

 それから、履いていたタイヤの状態やポジションの違いなども関係しているかと思いますが、4vの方がコーナーに対して安心して車体を寝かし込むことができ、旋回力のアップに繋がっている印象。

 今回デーモンGR200R 2v、4v、両モデルに試乗して、共通して思ったことは、ビギナーに優しく、レース初心者や入門用には適しているモデルであるということ。

 また、桶川スポーツランドのようなショートコースで、僕らのようなプロライダーのトレーニングバイクとしても、十分活用できると感じました。

デーモン GR200Rチャレンジカップというワンメイクレースに使用されている車両で全開走行を楽しむ筆者(石塚 健)
デーモン GR200Rチャレンジカップというワンメイクレースに使用されている車両で全開走行を楽しむ筆者(石塚 健)

 例えばブレーキングの初期タッチは柔らかく、操作性が良いので難しさがなく、経験値に関係なく握り込めるようになっていたり、サスペンションも柔らかめにセットされているので、とにかくバイクが勝手に動いてくれ、曲がってくれるという感触が得られます。

 経験者には物足りないと感じるかもしれませんが、自分のテクニックやレベルに合わせてセッティングをして行けば、さらに勉強になり、ライダー、バイクともにレベルアップしていける教材としても有効。

 デーモンGR200R チャレンジカップというワンメイクレースに使用されている車両にも乗らせていただきましたが、ベースは同じデーモンGR200Rでも、様々な部分がレース用に変更されていることでまったくの別物バイクという印象で、大きな可能性を感じることが出来ました。

 もちろんラップタイムは大きく向上するし、ノーマルと乗り比べて、バイク自体の持っているポテンシャルとその伸びしろにもビックリ。

 目立って特別な部分は少ないかもしれませんが、初心者から経験者、プロライダーなど、幅広いレベルのライダーがそれぞれのレベルに合った用途に使用することができ、公道はもちろんサーキット走行も十分に楽しめる1台といえます。

 価格(消費税込)も、デーモン GR200R 2vが48万1800円、デーモン GR200R 4vが49万9400円と、50万円以下で購入可能。全方位で、コストパフォーマンスが高いモデルでした。

【画像】GPX「デーモン GR200R 2v・4v」で桶川スポーツランドを疾走する石塚健選手を画像で見る(11枚)

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Writer: 石塚健

(レーシングライダー)埼玉県出身の26歳。3歳からポケットバイクに乗り始め、ロードレースというオートバイ競技に参戦。現在はその世界選手権である「MotoGP」を目指して日々、活動中。
2019年から、ヨーロッパでおこなわれる「FIM CEV REPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」への挑戦を開始。2022年は、「全日本ロードレース選手権」のST1000クラスをメインに、「世界耐久選手権」、「FIM CEVREPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」にも参戦します。スポンサー募集中!応援よろしくお願いします。

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