これって違反? 乗車定員ひとりのバイクでのタンデム

バイクでふたり乗り走行をすることを、一般的にタンデムといいます。タンデム走行をする為には、いくつかの条件が定められていますが、例えばタンデム走行可能な排気量でも乗車定員ひとりのバイクでは、タンデム走行をしてはいけないのでしょうか。

排気量は法律的にOKだけど、乗車定員ひとりのバイクでタンデムをしたら?

 排気量が50cc以下の原付一種は、乗車定員がひとりと定められており、ふたり乗り、つまりタンデム走行が禁止されていることは、周知の事実です。では、排気量が51cc以上で乗車定員ひとりのバイクの場合、タンデム走行はできるのでしょうか?

バイクでタンデムを楽しむ様子
バイクでタンデムを楽しむ様子

 実際には、51cc以上で乗車定員ひとりのバイクはほとんどないため、排気量が法律的にOKならタンデム走行ができると認識している人は多いかもしれません。しかし、結論からいうと排気量が51cc以上だったとしても、乗車定員ひとりのバイクでタンデム走行をすると違反になります。

 では、どういった理由から違反に該当するのでしょうか。

 そもそも、道路交通法第七十一条の四によると、タンデム走行ができる資格があるのは「小型限定普通二輪免許以上の二輪免許を1年以上保有する人」と規定されています。なお、タンデムで高速道路を走行する場合は、20歳以上の人が普通二輪以上の免許を取得して3年以上が経過していることが必要。

 また、タンデム走行をするバイクの条件は51cc以上で、タンデムグリップなど後席の人がつかまるものに加えて、タンデムステップやタンデムシートが装着されている必要があります。逆にいうと、この3つが備わっていない51cc以上のバイクの場合、有資格者のライダーであってもタンデム走行はできません。

タンデムをするにはタンデムステップなど法律で定められたパーツが必須
タンデムをするにはタンデムステップなど法律で定められたパーツが必須

 タンデム走行可能な車両については、道路運送車両法という法令により具体的に定められています。

 道路運送車両法第六十六条及び告示第254条、270条、286条によると、「またがり式の後部座席であって握り手及び足かけを有し、 安全な乗車を確保できる構造のものは、この基準に適合するものとする」とのこと。また、「運転者以外の者の用に供する座席(またがり式の座席を除く) の寸法等に関し保安基準第66条第2項の告示で定める基準は、ひとりにつき、大きさが幅380mm以上、奥行400mm以上でなければならないものとする」とも記載されています。

 つまり、タンデム走行可能な車両は、前述したとおりタンデムグリップなど後席に乗車する人がつかまるものに加え、タンデムステップと38㎝×40cm以上の大きさのタンデムシートが装着されていることが法律でも定められています。

 また、道路交通法第五十七条には、「当該車両について政令で定める乗車人員又は積載物の重量、大きさ若しくは積載の方法の制限を超えて乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない」とあり、つまり乗車定員をオーバーしてはなりません。

51㏄以上の国内現行モデルで唯一タンデム不可なホンダ「モンキー125」
51㏄以上の国内現行モデルで唯一タンデム不可なホンダ「モンキー125」

 なお、ホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキの国内四大メーカーかつ、51cc以上の現行モデルのなかで、タンデム走行ができないバイクは、ホンダ「モンキー125」のみ。カタログスペックにも乗車定員ひとりと記載されています。

 実際にモンキー125の車体を見てみると、シートはライダーひとり分程度の大きさしかなく、後席に人が座れるスペースはありません。
加えて、タンデムグリップとタンデムステップは備わっていないため、無理にタンデム走行をすると危険であることは、容易に想像できるでしょう。

 海外メーカーのバイクを含めると、51cc以上でもタンデム走行の条件を満たしていないバイクは多数存在するので、タンデムをする前にまずはスペックをしっかりと確認してください。

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