ツーリングでも大活躍!? 燃料満タンからの航続距離が長い原付二種ベスト5
燃料を満タンにしてからの航続距離が長ければ長いほど、ツーリングで利用する際のガス欠などの心配は軽減されます。そこで、2022年10月現在ラインナップされている原付二種のなかで、満タンからの航続距離が長いモデルをご紹介します。
航続距離が長い原付二種を、ランキング形式で紹介!
ガソリン価高騰の影響で、燃費にすぐれた125ccの原付二種に注目が集まっています。クルマの流れに乗れる走行性能と二段階右折や30km/hといった面倒な制限がなく、車体がコンパクトで扱いやすい点が人気の秘訣。また、ボディが比較的小さいモデルが多いため、燃料タンクは大きくないものの、非常に燃費が良く、航続距離に優れたモデルが多いことも特徴です。
ちなみに航続距離というのは、船舶や航空機が燃料の補給なしに航行を続けられる距離を意味した言葉。近年はクルマやバイクにも使われるようになりました。つまり、どれだけの距離を走れるかを表す言葉で、今回は燃料を満タンにした際の航続距離の長さを比較します。

航続距離の算出方法は、カタログやWebサイトの燃料消費率にある「WMTCモード値」を参考にします。WMTCモード値は、発進・加速・停止といった公道での使用状況に近い方法で燃費が計算されているので、実燃費に限りなく近いことが特徴。満タンでの航続距離の算出方法は、「WMTCモード燃費×燃料タンク容量」で出すことができます。
例えば、WMTCモード燃費40km/Lで燃料タンク容量が8Lの場合は、「40km/L×8L」で航続距離は320km程度となります。ただし、バイクの燃費は走り方や交通状況、気温、タイヤの空気圧などさまざまな要因で変わるため、あくまでも目安です。
航続距離が長ければ給油の回数を減らせるので、ガソリンスタンドに行く手間を少なくすることができます。加えて、長距離ツーリングの際には、ガソリンスタンドが少ない田舎や山道などで、ガス欠の心配が減る為、運転に集中することができるメリットもあるでしょう。
では現在、航続距離が長い原付二種には、どのようなモデルがラインナップされているのでしょうか。

第5位はホンダ「グロム」で、満タンからの航続距離は411kmです。
エッジの効いた個性的なルックスとコンパクトな車体に、本格的な5速トランスミッションを搭載。前後12インチの小径ホイールと102㎏の軽量ボディで、街中を軽快かつスポーティな走りで楽しむことができます。
燃料タンク容量は6Lと標準的ですが、軽い車体のおかげでWMTCモード燃費は驚異の68.5km/Lと、カブシリーズと同等の数値をマーク。とても扱いやすいので、初めての愛車やMTバイクを気軽に楽しみたい人にぴったりのモデルといえるでしょう。

第4位は、満タンからの航続距離が414.7kmの、ホンダ「PCX e:HEV」です。
エンジンの始動などに用いるACGスターターを駆動アシストに活用する、ハイブリッドシステムが搭載されています。そのため、通常のPCXよりもトルクが約33%向上。発進時や登り坂などでは約4秒間のモーターアシストが作動し、125cc以上のスムーズな加速を体感できます。
燃料タンクは8.1Lと大型な上に、WMTCモード燃費は51.2km/L。アイドリングストップシステムの搭載により、優秀な航続距離が実現されました。ハイブリッドならではの爽快な走りと、高い経済性が両立されたモデルといえるでしょう。

第3位はホンダ「CB125R」で、満タンからの航続距離は468km。新世代CBシリーズのエントリーモデルで、「CB250R」と共用の車体によって125ccと感じさせない堂々とした迫力あるボディが特徴です。
倒立フロントフォークやIMU付きABSなど、足まわりの装備も一級品。大柄で重量がある点を考慮すれば、WMTCモード燃費46.8km/Lは。まずまずの結果といえるでしょう。
同じMT車のグロムよりも燃費性能は劣るものの、燃料タンク容量が10Lと大きいため、航続距離を大きく伸ばす結果となりました。

第2位は、スズキ「GSX-R125 ABS」と「GSX-S125 ABS」で、満タンからの航続距離はどちらも478.5km。GSX-R125は、現行国内モデルで唯一の原付二種本格スーパースポーツ。セパレートハンドルとフルカウルのレーシーなスタイルが特徴です。
一方のGSX-S125は、GSX-R125と同じエンジンが搭載され、アップハンドルと斬新なネイキッドスタイルの組み合わせが特徴の一台。快適な乗り心地と、GSX-Rシリーズの名に恥じない高性能な走りを堪能できるモデルとなっています。
WMTCモード燃費は43.5km/Lと平均的ですが、燃料タンクの容量は11Lとクラストップレベルで、圧倒的な航続距離が実現されています。

第1位は満タンからの航続距離507kmの、ホンダ「ベンリィ110」です。
60kgまでの荷物を積むことが可能なフルフラットで大きなリアデッキが装備されたビジネススクーターで、シート下のスペースには原付二種スクーター最大容量となる10Lの燃料タンクが搭載されています。さらにWMTCモード燃費も50.7km/Lと低燃費。
なお、大型リアキャリアやフロントバスケットなどの装備を充実させた、「ベンリィ110プロ」の航続距離も503kmと優秀です。
※ ※ ※
航続距離ベスト5は、全車400kmを超えるという驚きの結果となりました。少ないガソリンで長い距離を走れる原付二種は、家計にやさしいだけでなく大きな可能性を秘めた乗り物。
愛車候補に、検討してみてはいかがでしょうか。