一体いつから? 今では当たり前となったバイク運転時のヘルメット装着義務

バイクに乗る際に、誰もがヘルメットを着用していますが、これは道路交通法第七十一条によって定められた義務によるもの。ヘルメット着用は、いつから義務化されたのでしょうか。

ヘルメットの装着が義務となったのはいつから?

 ライダーにとって必須アイテムといえるヘルメット。クルマとは違い身体がむき出しとなったまま走るバイクにとって、ヘルメットは大切な頭部を守る重要な装備です。また、走行中に飛んでくる石や虫、風雨などから顔を守るという役割も担っています。

 そして道路交通法では、排気量に関係なくバイクに乗車する際は、ヘルメットを着用することが定められており、今では義務化されているヘルメットですが、半世紀ほど前の日本では、ノーヘルで縦横無尽に街中をバイクが走りまわっていました。

 では、いつ頃からヘルメットの着用が義務付けられたのでしょうか。

バイク乗車時のヘルメットの着用は最初から義務だった訳ではない
バイク乗車時のヘルメットの着用は最初から義務だった訳ではない

 まず、1960年代から1970年代にかけてバイク人口が増加するにともない、若年層ライダーのバイク事故が急増しました。そんな背景から、段階的にヘルメットの着用が義務化されていきます。ヘルメット着用の流れは1965年から始まりました。当時は高速道路のみが対象で装着は努力義務、つまり、装着していなくても罰則はなかったため、この頃はまだノーヘルでバイクを走らせてもいい時代です。

 しかし、1972年には一般道も含めた最高速度40km/hを超える道路で、ヘルメットの着用が限定的に義務化されました。とはいっても、この頃はまだヘルメットを着用しなくても罰則は科せられず、注意だけで済んでいたようです。

 罰則が科されることを前提にヘルメットの着用が義務化されたのは、1975年からでした。政令指定道路区間に限り、51cc以上のバイクに対し、ヘルメットの着用を義務化。そして1978年には、すべての道路で51cc以上のバイクへの、ヘルメットの着用義務を規定する法律が施行されました。

 ただし、制限速度が30km/hまでの道路は対象外。つまり50cc以下の原付にヘルメットの着用が義務化されるのは、まだ少し先のことになります。

ヘルメットが義務となったのは事故の増加が大きな理由
ヘルメットが義務となったのは事故の増加が大きな理由

 こうして、ヘルメットの着用義務は進んでいきましたが、同時期に改造をおこなって爆音を響かせながら公道を走る「カミナリ族」や「暴走族」などが社会問題になりました。さらに1980年代に入ると爆発的なバイクブームが到来したことにより、バイクによる大事故が急増。そんななか1986年に、ようやく50cc以下の原付バイクもヘルメットの着用が義務化されることになりました。

 それにより、全てのバイクが全ての道路でヘルメットを着用することが義務化され、現在に至るというわけです。

知っておきたい!安全なヘルメットの選び方とは

 バイク用ヘルメットは、多種多様な商品が販売されています。そのため、ヘルメットを選ぶ際には何を基準に選んだらよいのか、悩んでしまう人も多いでしょう。

 ヘルメットはいざという時に大切な頭部を守るものなので、安全性がしっかりと確保されたものを選ぶ必要があります。その判断として、安全基準をクリアした規格をチェックすることが重要です。

ヘルメットには様々な安全規格がある
ヘルメットには様々な安全規格がある

 ヘルメットには、日本や海外の団体が規定したいくつかの規格が存在します。

 例えば「JIS規格」は、JIS(日本工業規格)が定めた衝撃吸収性試験などを2度繰り返し、衝撃を加えるという、かなり厳しいテストをクリアしなければなりません。また、この規格には125cc以下用と排気量無制限の2種類があります。

「SNELL規格」は非営利的機関のスネル記念財団が定める、非常に厳しい規格のひとつで、世界でもっとも安全基準が厳しいことで有名です。ヘルメットの安全性をより高めるために、約5年ごとに規格が見直されており、その度に厳しさを増して更新されています。

 そして「SGマーク」は、製品安全協会が定めた安全基準に適合した商品に付けられるマークで、日本で販売されているヘルメットのほとんどに貼られているもの。SGマークが付いた商品の欠陥が原因で運転者がケガをした場合には、保険金が支払われるのが特徴です。

 なお、SGマークもJIS規格と同様に、125cc以下用と排気量無制限の2種類があります。

ヘルメットの販売に必須となる「PSCマーク」
ヘルメットの販売に必須となる「PSCマーク」

 そして「PSCマーク」は、国が定めた技術規格に適合した製品に付けられるもので、この規格をクリアしていないヘルメットは販売することができません。そのため、ほとんどがSGマークと同じラベルでヘルメットに貼り付けてあります。

 これらのマークが付いていない製品は装飾用や観賞用のヘルメットの場合が多く、公道では使えません。ヘルメットを選ぶ際は、これらのマークが付いているかを確認してから購入するようにしましょう。

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