一体いつ使うのが正解? バイクの「エンジンブレーキ」

バイクを運転する上で、「止まること」つまり「ブレーキ」は安全のために非常に重要な要素です。そんなブレーキのひとつであるエンジンブレーキは、いつ使用するのが正しいのでしょうか。

3つのブレーキを組み合わせて安全なブレーキングを!

 バイクのブレーキは、かけ方を間違えるとバランスを崩して転倒する恐れもある、重要なパーツです。そのため、四輪で走行するクルマとは異なり、より繊細なブレーキ操作が求められます。

 では、ブレーキのかけ方の種類のひとつ「エンジンブレーキ」は、いつ使用するのが正しいのでしょうか。

バイクを安全に運転するために重要な「減速」を担うエンジンブレーキ
バイクを安全に運転するために重要な「減速」を担うエンジンブレーキ

 そもそもエンジンブレーキとは、エンジンに供給される燃料を減らすことで減速させる方法です。

 アクセルを開けている状態からスロットルを戻すと、エンジンに供給されるガソリンは、その開度によって減少します。そうすることでエンジンの回転数が落ち、タイヤの駆動力が下がるなど、自然とスピードが落ちていくという仕組み。この原理を利用してスピードを落とすことを、エンジンブレーキ(エンブレ)といいます。つまり、エンジンブレーキは主に「減速時」に使用するブレーキです。

 なお、エンジンブレーキには、前後のブレーキのようにブレーキパッドやシューはありませんが、ドライブチェーンやスプロケットに負荷がかかります。そのため、あまりにもエンジンブレーキを多用すると、ドライブチェーンとスプロケットが摩耗してしまい、頻繁に交換が必要になる点には注意してください。

前ブレーキはハンドルの左に付いているレバーで操作する
前ブレーキはハンドルの左に付いているレバーで操作する

 その他のブレーキの種類としては、「前後ブレーキ」が挙げられます。

 これはレバーやペダルを操作して、ブレーキパッドやシューを擦り付けて速度を落とす仕組みのブレーキ。強くかけすぎると前輪タイヤがロックしたり、バランスを崩したりして、転倒する原因になりやすいというデメリットもあります。そのため前後ブレーキは、かける力を加減しながら使用する必要があります。

 そんな前後ブレーキは、主に「停止するとき」に使うブレーキ。前後ブレーキを頻繁に使うとブレーキキャリパーに負荷がかかり、ブレーキパッドやシューが短期間で消耗してしまうので、短い期間でのパットやシュー交換をすることになってしまいます。

 バイクを安全に走らせるためには、この2種類のブレーキを組み合わせて使うことが重要。前述したように、一般公道でエンジンブレーキを使うのは、カーブの手前や車間距離を取る時といった、速度を徐々に落とすシーンがほとんど。つまりエンジンブレーキは、前後ブレーキと比較すると制動力が小さく、スピードをある程度に抑える場合に重宝します。

 一方でエンジンブレーキは、ライダーが強さを直接制御することができません。そのため、エンジンブレーキをかけて予想よりもスピードが落ちない場合は、前後ブレーキを使って減速させると良いでしょう。

バイクは前後ブレーキとエンジンブレーキを組み合わせて安全に止まる
バイクは前後ブレーキとエンジンブレーキを組み合わせて安全に止まる

 ブレーキの上手なかけ方としては、エンジンブレーキ、前後輪のブレーキを同時にかけること。加えて、後続車にブレーキを知らせるために、2回から3回に分けてブレーキをかけるようにしましょう。

 なお、最近はアンチロックブレーキシステム(ABS)の装着が義務化されているため、以前よりもタイヤがロックしてしまうケースが少なくなりました。加えて、コンビブレーキシステム(CBS)も普及したことにより、前後ブレーキを同時に利かせるのも比較的簡単です。

 しかし、最終的に大事なのは、実際に操作をするライダーの判断と操作です。可能な限り急ブレーキをかけない運転を心がけるだけでなく、エンジンブレーキだけ、前後ブレーキだけに偏らないブレーキ操作をおこなえるようにしましょう

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