原付一種でも油断大敵!? 反則金額が高い交通違反ベスト5
交通違反は違反内容によって、科せられる反則金の金額が異なります。では2022年12月現在、原付一種の交通違反を反則金額が高い順に並べると、どのような結果となるのでしょうか。
うっかりじゃ済まされない!反則金が高額な違反
運転者が交通違反を起こした場合、警察官から「交通反則告知書」いわゆる青切符と「納付書」という書類を渡され、納付書に記載された金額の「反則金」を支払わなければなりません。この反則金を期日までに納めることで、刑事罰を免除される制度となっています。
そもそも反則金は、「交通反則通告制度」に基づいた制裁金。そして交通反則通告制度は、運転者が反則行為(比較的軽微な道路交通法違反行為)をした場合、一定期間内に反則金を納めると、刑事裁判や家庭裁判所の審判を受けることなく事件が処理されるという制度です。交通違反の種類は多種多様で、全ての違反を把握することはとても困難。さらに交通違反をした際に課せられる反則金も、違反内容によって異なります。
では、原付一種(以下原付)で反則金が高い違反を順に並べると、どのような違反が挙げられるのでしょうか。なお、同じ違反でも条件や種類によって反則金が段階的に異なるものは、一番高い金額のみを順位に反映してのランキングとなります。

まず第5位は、その名の通り赤信号を無視して進行する行為である「信号無視(赤色等)違反」で、反則金は6000円。
道路交通法第7条には「道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等(前条第1項後段の場合においては、当該手信号等)に従わなければならない」と規定されており、信号無視は交通違反になるだけではなく、車両と接触する可能性が高い極めて危険な行為です。日ごろから信号はキチンと確認するように心がけましょう。
続いて第4位は「遮断踏切立入り違反」で、反則金は7000円です。
遮断踏切立入り違反は、踏切が鳴っていたり遮断機が降りかけている、または遮断機が降りた後の踏切に進入する行為を指します。遮断機が降りた踏切内に進入してしまうと、進行中の電車と衝突するなど、重大な事故に繋がる可能性が高まるため、踏切の警告音が鳴り始めたらキチンと停止線で停車するようにしてください。

第3位は反則金1万円の、「放置駐車違反(駐停車禁止場所等)」です。
駐車違反には大きく分けて「放置駐車違反」と「駐停車違反」の2種類があり、それ以外にも駐車する区間によってさまざまな違反がありますが、今回は制限駐車区間ではない一般的な区間での放置駐車違反。
放置駐車違反は、駐車違反対象区間においてライダーがバイクから離れてしまい、すぐに移動することができない状態を指します。この違反に、時間の長さや離れた距離は一切関係ありません。したがって、少しの時間でもバイクを停めてその場から離れてしまうと違反行為となり、反則金が課せられます。
そして第2位は「速度超過(25km以上30km未満)違反」と「携帯電話使用等(保持)違反」で、いずれも反則金は1万2000円。
速度超過違反は、超過した速度によって違反金額が異なります。
一般道において、もっとも高い違反金額は25km/h以上30km/h未満。原付の法定速度は30km/hのため、仮に原付きの最高速度である60km/hを出した場合は、速度超過(25km以上30km未満)が適用されます。そのため、標識が60km/h制限だとしても、原付での制限速度で走ることが必須です。
一方の携帯電話使用等(保持)違反は、運転中にスマートフォンなどの携帯電話やナビを使用する、いわゆる「ながら運転」が該当します。近年、ながら運転が原因の事故は増加している事から、2019年12月より法改正がおこなわれ、スマホ等のながら運転が厳罰化されました。
これらのながら運転に起因した事故を起こした場合は、1回で免許停止、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられます。

そして1位は、「積載物重量制限超過違反(10割以上)」で、反則金は2万5000円です。
積載物重量制限超過違反は、いわゆる「過積載」のこと。原付の場合は30kgより重い荷物を積載すると違反にあたり、これは道路交通法57条で定められています。また、過積載の反則金は、重量超過の割合が高くなるごとに金額と違反点数も比例して高くなる仕組み。既定の積載重量の10割以上を積んだ場合の違反の反則金が、最も高額となります。
ちなみに原付の場合は、5割未満である30kg以上45kg未満なら1万5000円、最高金額は10割以上である60kg以上の荷物を積載して走行した場合の2万5000円。
キャリアやパニアケースなどの積載装置は、積載物にあたりません。
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反則金は、交通の安全を確保する目的で制定されており、青切符を切られた日から8日以内に支払わなければ、刑事手続き等に発展してしまいます。
金銭的な負担はもちろんですが、自身や周囲の安全を守るためにも、交通ルールはしっかりと守りましょう。