不動のホンダ「ダックス50」をプチレストア! まずは状態を確認してみました【vol.1】

いまバイクフリークの間で話題沸騰中のホンダ「DAX」の新連載がスタート……といっても125ではなく、90年代に復刻された「DAX50」のお話。東京都東久留米市のバイクショップ・ナインゲートに不動車が入庫したということで、さっそく見に行ってきました!

自分でレストアしようとして断念!? そんな痕跡が見える1台

 バイクショップ「ナインゲート」店主・細井さんから「面白い車両が入ってきたよ」と連絡が来たのは数ヶ月前。行ってみると、目の前にあったのは話題の「ダックス125」!! ……ではなくて、「ダックス50」でした。

1995年に復活したHonda DAX50。アップマフラーや折りたたみ式ハンドルなど、70年代のスタイルを忠実に再現
1995年に復活したHonda DAX50。アップマフラーや折りたたみ式ハンドルなど、70年代のスタイルを忠実に再現

 オーナーが不動車を自分で起こそうとしたけれど、どうにもこうにもいかず断念。「引き取ってください」と持ち込まれたとのこと。

 状態は決して悪くはないですが、長期放置されていたようで、ひと通り手を加えなければ厳しそう。たしかにビギナーにはちょっとだけ手強い相手だといえそうです。

取り外されたエアクリーナーボックス
取り外されたエアクリーナーボックス

 しかも、オーナーがレストアを試みた結果、エアクリーナーやガソリンタンクを外して、そのままの状態……。

「外すのは簡単だけど、戻すのは大変なんだよね」と細井さんも苦笑します。

 ともかく、せっかく仕入れたし、パッと見た印象ではまだまだ乗れそうなダックス50です。これからプチレストアを施して、販売車両として復活させようとのこと。

 その行程を、これからリポートしていきたいと思います。

オドメーターが示す走行距離は5908.6km
オドメーターが示す走行距離は5908.6km

車体をひと通りチェック

 今後のプランを練るために、まずは車体の状態をチェックします。

 オドメーターは5908.6km。車体を見た感じでは実走距離とみてよさそう。シンプルながら、「速度警告灯」など、味のあるメーターです。

空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒エンジン。排気量は49cc
空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒エンジン。排気量は49cc

 丈夫さには定評のあるカブ系横型単気筒エンジン。実際にかけてみないとなんとも言えないところですが、現状ではオイル漏れなどはありません。

リアサスペンションは純正があれば交換したいですが……
リアサスペンションは純正があれば交換したいですが……

 タイヤは硬化していて要交換。チェーンももちろん交換です。スプロケットはぎりぎり再使用できそうですが、せっかくなのでチェーンと合わせて交換する予定。

 リヤサスペンションはヘタっていますが、オーバーホールができないタイプなので、交換するのがベター。ただし、純正品が出るのかは怪しいところ……。

シートには残念な切れ目が……
シートには残念な切れ目が……

 フロントフォークにはうっすらサビが浮いていますが、まだ落とせるレベルなのでひと安心。フォークオイルは要交換です。

 「HONDA」のロゴがイケてる純正シートが破れている!! 残念ながら、表皮は張り替えです……。

メッキパーツには点サビが浮いています
メッキパーツには点サビが浮いています

 フェンダーやマフラーカバーなどのメッキパーツには点サビが見られます。ただし、これらは磨けば綺麗になりそう。

 今回はカスタムマシンではなく、あくまでもプチレストアを施して販売車両に仕上げるのが目的。残せる純正部品はなるべく残すのが目標です!

エンジン始動に必要な3要素

 車両自体は適度にヤレてはいるが、「そこまでひどい状態ではない」と細井さん。ただ、まずエンジンが本当にかかるかどうかは確認しておきたいということで、「エンジンをかけるのに必要な3つの要素を最初にチェックします」。

その3つの要素とは……
1.燃料(キャブレター)
2.空気(エアクリーナー)
3.電気(プラグ)

 早速、作業に取り掛かります。

キャブレターのチェック
キャブレターのチェック

1.燃料(キャブレター)

 思ったほどヤレていないのは、保管状況がよかったからでしょうか? しかし、放置されていたので、さすがにキャブレターは一度分解してオーバーホールを施します。

 メインジェット、パイロットジェット(スロージェット)、ストレーナー、パッキンすべては交換です。

 ちなみにジェット類を交換する場合、前オーナーが交換している可能性があるので、装着している番手をそのまま注文するのではなく、純正品を買って、それを基準にします。

エアクリーナーのチェック
エアクリーナーのチェック

2.空気(エアクリーナー)

 前述の通り、エアクリーナーは前オーナーによって取り外された状態。ボックスを確認すると、中に“スポンジだったもの”の残骸が見えます。

 スポンジの粉をキャブレターが吸い込んでいた可能性も高く、そうなるとやはりキャブレターのオーバーホールは必須ですね。

エアクリーナーのチェック
エアクリーナーのチェック

3.電気(プラグ)

 良い燃料と空気で作った良い混合気を、良い電気(点火)で爆発させるのがエンジンの基本。というわけで、プラグもチェックです。

 色は悪くはないですが、電極がすり減っていて要交換。そもそも、プラグは安いので、こういう場合は状態が良くても交換します。

ダックス50とナインゲート店主・細井さん
ダックス50とナインゲート店主・細井さん

 というわけで、次回から本格的な作業スタートです。

 何をするか? やっぱりエンジンがかからないとテンションが上がらないので、次回は上記3つの要素をメンテナンスして、エンジン始動を目指します!

【画像】ホンダ「ダックス50」レストア前の姿を画像で見る(16枚)

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Writer: 佐賀山敏行

カスタムバイク専門誌の編集長を経て、現在はヤマハSR400/500に特化したWEBマガジン「The SR Times」を運営する。自身も現在93年式と14年式の2台のSRを持つフリークだが、基本的にはバイクは何でも好き。

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