バイクタレント岸田彩美のEICMA2022レポート 実際に乗れるレゴも!? ~海外メーカー編~
バイクタレント兼こうのす観光大使・岸田彩美さんがイタリアで開催されたバイク見本市「EICMA2022」の海外メーカーの出展についてレポートします。
海外メーカーの出展についてレポート
こんにちは。バイクタレントの岸田彩美です。2022年11月8日から13日の計6日間に渡り、イタリア・ミラノにある展示会場FIERA MILANOで開催された世界最大のバイク国際見本市「EICMA(エイクマ)」。遅ればせながら今冬気になるバイクたち「海外メーカー編」をお届けします。

■BRIXTON
「BRIXTON」はオーストリアのKSRグループのオートバイメーカーです。EICMAでのプレスカンファレンスでは、初公開となった電動バイクの「Lay back」とアドベンチャーバイク「Storr500」2台のコンセプトバイクが発表されました。

私はネオレトロモデル「Cromwell 1200」シリーズのミントのカラーリングに茶色のシートの車両に惹きつけられました。この車両、カスタムバイクと思いきやノーマル車両なのです。すでに完成された可愛さで乗り出せるのが魅力ですね。
ただし排気量は1200ccと見た目に反して力強いパワーを持つエンジンです。兄妹車としてCromwell 125/250もあり、同じカラーリングはありませんが、雰囲気の変わった個性的なデザインの車両が用意されています。現時点では日本代理店はないので、今後に期待しましょう。

■Velocifero
イタリアのメーカーITALJETの創始者でありDucatiのデザイナーでもあったLeopoldo Tartarini(レオポルド・タルターニ氏)の息子であるAlessandro Tartarini(アレッサンドロ・タルターニ氏)が創業した電動バイクメーカーが「Velocifero」です。2015年に最初の電動バイクを送り込んでいます。
気になるバイクは、「RACE-X」。くりぬかれた大きな穴の開いているフレームのデザインで、反対側にいる人も見えてしまう位です。
最高速度は120km/hでフル充電での走行可能距離は115kmと近場のツーリングや通勤通学にピッタリではないでしょうか。
他にも「OLIVER 3000W」や「JUMP 3000W」(車重90kgと軽い!)など遊び心満載なデザインの車両がいっぱいで、展示車両を見ているだけでも楽しい。これからも注目していきたいメーカーのひとつです。

■ZERO Motorcycles
アメリカ・カリフォルニアに本社を置く「ZERO Motorcycles」。ブースには現在、イタリア国内の警察車両として採用されている「SR/S POLICE」が展示されていました。
SR/Sの航続距離は街中走行可能距離301km 、高速道路(89km/h走行時)と街中走行の交互走行では229km、高速道路(113km/h時)と街中走行の交互走行では200km、
最高速度は200km/hとのこと。
来年からはインドネシア・バリ島の警察車両としても同じ車両の導入が決まっているそうです。
スペイン・バルセロナ市内警察も電動バイクを仕様している背景もあり働くバイクの電動化が著しいですね。
日本においては過去に駅伝の先導車両として電動車両を採用していましたが、白バイ隊員のバイクがすべて電動化される日が来るかもしれません。その時はどの車両を使うのでしょうか、気になるところです。

■CAKE
昨年のEICMAで私が一目惚れしたたスウェーデン発の電動バイクメーカー「CAKE」。今年の新型車両として「Bukk limited edition」が展示されていました。
3つのライディングモードが選べる50台限定車両ですが、すでに予約で完売状態。アプリを介して出力設定を変更できる為、自分の好きな乗り心地に設定できるとのこと。
また工具を使わずにバッテリーを交換できる点から、レースシーンでは素早いバッテリー交換が出来そうですね。
2023年からゴールドウインさんが正式に車両を取り扱うことが決定していますので、日本でCAKEのバイクを見ることができる日は、近いですよ!

■ピアッジオブース
実は私、LEGOバイクに乗る機会があったのです。ピアッジオブースに展示されたLEGOブロック製の一台は、LEGOが認定するプロアーティスト、イタリア出身のリカルド・ザンジェルミさんが製作したベスパ125・ LEGOバイクです。
製作期間は320時間(約2週間)、11色・10万1千個のLEGOを使用して作り上げた1台だそうで、展示だけでなくまたがることが出来ました。正直壊れないか心配でしたが、しっかりとした造りでした。
「公道で走ることはできますか?(本気)」とスタッフさんに聞いたところ、「これはEICMAでのオマージュだから無理だよ」と笑われちゃいましたが(笑)。
ですが、自分で組み立てることができる小スケールのLEGOがAmazonで売っているよと教えてくれました。探してみると日本のAmazonでも購入できます。価格は約1万円と高めですが、プレゼントに一ついかがでしょうか?

EICMA2022を全体を通して見てみると、昨年出展のなかった地元企業DUCATIブースが復活し、今年MotoGPでシリーズチャンピオンを獲得したバニャイヤ選手(ペッコ)や来年ファクトリーライダー入りをするバスティアニーに選手の来場と、多くの賑わいを見せていました(イベントの様子などはまた改めてお伝えしますね)。
ヨーロッパ企業であるBMW MotorradとKTMの出展は昨年同様ありませんでした。時代の移り変わりなのか、インターネットを介して世界同時に繋がることができるので“リアル”に開催する意義を見出せないのかもしれません。
しかし、対面の展示会の良さは気になったことはすぐにスタッフさんに聞いてみたり、今年は昨年知り合った二輪ジャーナリストの方とも少しずつ情報交換が出来て○○ブースのバイクが面白かったから観に行った方がいい! などと情報を貰うことができたりと、人とのつながりができることも展示会ならではの楽しさだと思います。自分の足で情報を得ることって、大変だけどすべてが自分の糧になりますね。
私は昨年と今年のEICMAの事しか知らない身ではありますが、引き続き会場で感じたこと、お話を聞いたことなどをお伝えしていきますね。最後までご覧いただきありがとうございました。
Writer: 岸田彩美
食べる事とインコが大好き。愛称:あやみん。2011年駒澤大学準ミスグランプリを取得後、ツインリンクもてぎのイメージガール、ツインリンクもてぎエンジェルを務めた。任期中に様々なバイクの楽しみ方に出会いその魅力に心を奪われた。トライアルデモンストレーション、MotoGP 日本グランプリでステージMCなどバイクのイベント出演や司会も務める。