二輪免許教習時の衣服はどんなものが望ましい?意外と盲点「靴下」に要注意
バイクの免許を取得するためには、自動車教習所へ通うのが慣例となっています。自動車教習所で技能教習を受ける際には、どのような衣服が望ましいのでしょうか。
自動車教習所の技能教習、どんな装備が必要?
近年では、バイクの免許を取得するために、自動車教習所へ通うのが慣例となっています。自動車教習所では、交通ルールやマナーを学ぶ「学科」と、実践的な技術を身に着ける「技能」のふたつについて教習を受けます。

学科の際には、実際にバイクを運転することはありませんが、技能の際には、バイクに乗って運転をするため、安全に配慮した格好であることが求められます。では、具体的にはどのような格好であることが望ましいのでしょうか。
まず、大前提としてバイクに乗車する際には、道路交通法第71条の4「大型自動二輪車等の運転者の遵守事項」において、以下のようにヘルメットの装着が義務付けられています。
「大型自動二輪車又は普通自動二輪車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶらないで大型自動二輪車若しくは普通自動二輪車を運転し、又は乗車用ヘルメットをかぶらない者を乗車させて大型自動二輪車若しくは普通自動二輪車を運転してはならない」
このようにバイクの乗車時には、運転者だけでなく同乗者もかならずヘルメットを装着しなくてはいけません。
さらに、同法では「原動機付自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶらないで原動機付自転車を運転してはならない」とも規定されており、原付であってもヘルメットの装着は必須です。

また、バイク乗車時には、飛び石や寒さから手を守るため、グローブの着用も重要となります。こちらも法令で定められてはいないものの、ライダーにとって身体を守るための重要な装備です。
自動車教習所でもグローブの着用は必須とされており、なかには貸し出しをおこなっているところも多く見られます。ただ、最近では、新型コロナウイルスの感染対策のため、グローブの持参を求める教習所も増えているため、自身が通う予定の教習所にあらかじめ確認しておくのが良いでしょう。
ちなみに教習所では、ヘルメットとグローブに加え、肘や膝のプロテクターも必須装備のひとつとなっています。

プロテクターについては、衣服の上から身に着けるものであるため、コロナ禍の現在であっても貸し出しをおこなっている教習所が多くみられます。教習所の指示に従って、正しく装備するようにしましょう。
衣服はどんなものが望ましい?靴下が盲点?
一方で、衣服については法令で定められておらず、例えば、半袖短パンのような格好でバイクに乗車していても、違反として取り締まりを受けることはありません。
では、自動車教習所で技能教習を受ける際には、衣服はどのようなものを選ぶのが良いのでしょうか。
クルマと違って身体を外に晒した状態で走行するバイクは、たとえ10km/h以下の速度だったとしても、転倒した際にライダーが受けるダメージは非常に大きくなります。総排気量51cc以上のバイクの場合、速度制限が定められていない道路では、法定速度である60km/hまで出すことができますが、そうした状況で転倒した場合、ライダーが甚大なダメージを受けることは想像に難しくありません。
また、ライダー自身に申し分ない運転技術があったとしても、公道ではいつどんなトラブルがあるかわかりません。万が一のために、バイクの乗車時には長袖長ズボンを着用し、肌の露出を限りなく減らすことが重要とされているのです。

そのため、自動車教習所でも技能教習の際には長袖長ズボンで、肌を露出しない服装であることが求められます。実際の公道走行を見越して、じゅうぶんに安全が確保された衣服を選ぶことが重要です。
なお、自動車教習所では、技能実習の際の服装の規定として、長袖長ズボンが義務とされています。季節に関係なく肌を露出しない衣服で教習に臨みましょう。
また、神奈川県のとある自動車教習所の担当者は、「バイクの技能教習の際に意外と盲点となるのが、靴や靴下に関する規定です」と話します。
自動車教習所では、バイクの技能教習の際、くるぶしがしっかりと隠れる靴や靴下の着用を義務としているのが一般的です。これには、もちろん転倒した際に足を守るという意味合いもありますが、それ以外にも「バイクから足を守る」という役割もあります。
バイクでは、エンジンをまたぐ形で運転することになります。エンジンおよびその周辺のパーツはかなりの熱をもつため、もし足が触れてしまうと火傷に繋がるおそれがあります。そのため、エンジン付近のパーツにとくに触れやすい「くるぶし」をしっかりと保護できる靴や靴下を選ぶ必要があるのです。

バイク専用のライディングシューズがベストですが、所有していない場合には、ハイカットのスニーカーやくるぶしが隠れるブーツなどで教習に臨みましょう。
このように技能教習時には、安全に配慮された衣服である必要があります。万が一、自動車教習所で規定された服装と異なる格好で教習に出席した場合、その日の技能教習は断られてしまうため要注意です。教習所で規定されている衣服は、実際の公道走行を想定して、安全に配慮されたものになっています。正しい服装で、安全に教習を受けるようにしましょう。
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自動車教習所で技能実習を受ける日には、長袖長ズボンに、くるぶしが隠れる丈の靴と靴下を着用して登校する必要があります。そのうえで、ヘルメットやプロテクター、グローブといった装備も正しく装着し、万全の状態で教習を受けるようにしましょう。