バイクタレント岸田彩美のEICMA2022レポート ~用品メーカー編~
バイクタレント兼こうのす観光大使・岸田彩美さんがイタリアで開催されたバイク見本市「EICMA2022」の用品メーカーの出展についてレポートします。
世界最大級のバイク見本市で展示されたバイク用最新エアバッグ
こんにちは。バイクタレントの岸田彩美です。2022年11月8日から13日の計6日間に渡り、イタリア・ミラノにある展示会場FIERA MILANOで開催された世界最大のバイク国際見本市「EICMA(エイクマ)」。遅ればせながら今冬チェックしたい用品メーカー編、お届けいたします。
会場では様々な用品を目にし、手に取りましたが、とにかくエアバッグの進化が凄まじいです。
■イタリア/TUCANO URBANO

まずはイタリアの用品メーカーであるTUCANO URBANO。
このメーカーでは、昨年同様スクーターに取り付けるひざ掛けマントが展示されていました。ミラノ市内では、このマント付きスクーターに乗っている人を良く見かけます。
今回はサブスクリプション式のエアバッグ“AIRSCUD”に注目しました。
まずはエアバッグのシステムが内蔵されたベスト(399ユーロ)もしくはジャケット(479ユーロ)を購入する必要があります。着用するエアバッグの機能はIn&boxと呼ばれるアプリを介して常に最新の情報にアップデートをすることが可能。
利用料として月額12ユーロを支払うか、一括399ユーロで購入するかのどちらを選ぶ必要があります。
AIRSCUDはライダーを守るために日々多くのデータを収集し、アプリを通してシステムに反映することが出来る、進化し続けるエアーバッグです。
AIRSCUDは、主にツーリングや通勤、通学といった日常生活でのバイク利用を目的とした方向けのエアバッグとなるそうですが、サーキット走行やアドベンチャー走行をする方には課金オプションも設けられているので、使用シーンが変わっても対応が出来るとのことです。
サブスクリプション式のエアバッグは初耳だったので新鮮でした。常に最新のエアーバッグシステムを使える事は安心材料が増すことに繋がりますよね。
■フランス/HELITE

続いてフランスのメーカーHELITEが展示していたのが、リュック型エアバッグ“H-MOOV”です。
とにかくこのリュックが多機能なのです。荷物の収納はもちろんのこと、ヘルメットホルダーや給水システムのハイドレーションバッグも搭載。リュックとエアバッグを分離させることも可能です。
また、ボンベが2つ搭載されているモデルもありました。ボンベを交換する手間を省けるように開発されたそうで、レースシーンにおいて重宝されているそうですよ。
私自身もバイクに乗る時はエアバッグのベストを愛用しています。しかしバイクを駐車して景色を見に行く時など、脱いだエアバッグをどうするか悩ましいのです。バイクに置いていくと盗難される心配もあるので、いつも持ち歩いていました。本音を言うと荷物になるし、ずっと持っているとちょっと重い……と感じることもしばしば。
この商品ならその悩みも解決されますし、新しいエアバッグのカタチだなと思いご紹介してみました。
■ピアッジオブース

最後にもう一つ。用品ではないのですが、ピアッジオブースにはバイクにエアバッグが積載された車両の展示がありました。(車両はMP3 530hpe)
詳しい情報が全然無く、参考出展もしくは開発中の技術と思われますが、私達ライダーがエアバッグシステムを着用するのではなく自動車と同じように車両に組み込む形式です。
ホンダのゴールドウイングではすでに搭載されていますが、もしかするとこの発想が今後のスタンダードになってくるのかもしれないし、こちらも興味深かったので取り上げました。
■韓国/BUBO

韓国発の反射板メーカーBUBは現在、ヨーロッパをメインに発売中とのこと。最近は電動キックボードの普及により、身体に巻き付けてベルトで締めて使用するタイプも人気だそうです。反射するだけでなく、ピカピカと光るので暗闇でより目立ちます。
2023年に発売予定の気軽に取り付けられるマジックテープ式の小ぶりな製品の中で、血液型のデザインが施されたものは、もしもの際にも役立ちますね。
バイクに合わせて全身黒や茶色でまとめたコーディネートでバイクに乗る時もありますよね。冬になると暗くなるのも早くなるし、ファッション性も崩したくない……そんな時には反射版のキーホルダーを鞄に付けておけばドライバーにもわかってもらいやすいでしょう。
現時点ではまだ日本未上陸のメーカーですが、近い将来日本でも展開したいと言っていましたよ!
■イタリア/Ferrari Store

最後に余談となりますが、ミラノには高級スポーツカーメーカー「フェラーリ」のアパレルショップ「Ferrari Store」があるので、完全場違いではありますが潜入してきました。
入口にいた店員さんには、私は絶対に買えないけど、思い出に中を見させてくださいと伝えて入場。つなぎ服やヒール靴、子供服にいたるまで一切値札がありませんでした……。靴を試せたらいいな~なんて思っていましたが、そんなことできる雰囲気はありませんでした(笑)。

お店の中には吊るされたF1マシンがあり、奇抜な展示を見る事ができますよ。期間限定の展示かもしれませんが、もしミラノに行かれた際はぜひ立ち寄ってみるのをオススメいたします。
今回はここまで。まだまだEICMAのレポート続きます。最後までご覧いただきありがとうございました!
Writer: 岸田彩美
食べる事とインコが大好き。愛称:あやみん。2011年駒澤大学準ミスグランプリを取得後、ツインリンクもてぎのイメージガール、ツインリンクもてぎエンジェルを務めた。任期中に様々なバイクの楽しみ方に出会いその魅力に心を奪われた。トライアルデモンストレーション、MotoGP 日本グランプリでステージMCなどバイクのイベント出演や司会も務める。