コメディかサスペンスか? 友人の“絶交宣言”から始まる深い人間ドラマ『イニシェリン島の精霊』
アカデミー賞受賞作品『スリー・ビルボード』の鬼才マーティン・マクドナー監督が1923年のアイルランドの孤島を舞台に贈る、異色の人間ドラマ『イニシェリン島の精霊』が、2022年1月27日(金)よりロードショーされます。
不条理が浮き彫りにする人間の姿
アカデミー賞受賞作品『スリー・ビルボード』の鬼才マーティン・マクドナー監督による最新作『イニシェリン島の精霊』。孤島を舞台に、ある男が長年の友人から突如として“絶縁”を突きつけられたことから始まるドラマを描きます。

物語の舞台は本土が内戦に揺れる1923年のアイルランドの孤島、イニシェリン島。島民全員が顔見知りのこの平和な小さい島で、気のいい男パードリックは長年友情を育んできたはずだった友人コルムに、突然「お前が嫌いになった」と絶縁を告げられます。急な出来事に動揺を隠せないパードリックでしたが、その理由はわかりません。賢明な妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとするも、ついにコルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と恐ろしい宣言をされてしまい……。

父母の故郷を舞台に書かれたマクドナー監督の脚本のもと、主人公パードリックを演じるのはコリン・ファレル。マクドナー監督とは『ヒットマンズ・レクイエム』『セブン・サイコパス』に続き、3度目のコラボレーションとなります。コルム役には『ヒットマンズ・レクイエム』でもコリン・ファレルと共演し、マクドナー監督の世界観に深みを与えるアイルランド名優、ブレンダン・グリーソン。さらにバリー・コーガンやケリー・コンドンら若手実力派キャストが脇を固めます。
アイルランド出身で元教師、舞台俳優としてキャリアをスタートしたブレンダン・グリーソンは現在67歳で、俳優業以外にもバンド活動なども行う多才な人物。『ハリーポッター』シリーズでは息子のドーナル・グリーソンと親子共演も果たしましたが、1998年のギャング映画『ジェネラル 天国は血の匂い』ではハーレーダビッドソンのFLSTSヘリテイジスプリンガーに跨がり、無骨な存在感をいかんなく発揮しています。

『イニシェリン島の精霊』は2022年1月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかロードショーです。