走行距離は関係ある? 中古バイクの買い取り価格の査定基準

バイクを売却する際に気になる査定額ですが、走行距離はどのくらい影響するのでしょうか。その他の買い取り価格を左右する要素も合わせて、調査してみました。

走行距離は価格を決めるひとつの要素!場合によっては大きく影響する

 中古車としてバイクを売る際に、気になるのが査定価格の基準でしょう。

 例えば、どれくらいバイクを使用したかが具体的な数値となって表されている走行距離は、中古車の価値を定める基準となりそうですが、査定に大きく関係するのでしょうか。

走行距離はバイクの買い取り査定に影響する
走行距離はバイクの買い取り査定に影響する

 バイクの買い取りや販売を手掛けるバイク王の担当者は、「はい、走行距離は大きく関係すると思います」と話します。

 例えばバイク王のホームページに掲載されている中古車両を比較してみると、走行距離が1万3386kmのスズキ「アドレス110(2020年式)」は16万8000円で販売されているのに対し、走行距離が4341kmのスズキ「アドレス110(2018年式)」は19万8000万円と、同じ車体でも走行距離の違いによって販売価格にある程度の差が見られます。

 バイクを中古車として販売する際の価格は、仕入れの際の買い取り価格に相関するため、走行距離によって販売価格に差があるということは買い取り価格にも差があるということが分かります。

 一方で、バイク王の担当者は次のようにも話します。「ただ、どの車両でも走行距離が短いと値段が高くなるというわけではないんです。例えば絶版車に関していえば、もはや走行距離はほとんど関係ありません。そのため古いバイクであればあるほど、走行距離が何万キロであろうとも、どれだけメンテナンスをされていようとも、どれだけ純正のパーツが残っているか、人気のロットナンバーであるかという点が重視され、走行距離の重要度は比較的下がります。これはクルマも同様だと思います」

 あくまで走行距離は価格を決める上でいくつかある指標のうちのひとつであるため、レア度が高いなど他に重視されるポイントがある車両であれば、その分走行距離の重要性は下がります。つまり、走行距離がかなり伸びてしまったバイクでも、場合によっては高く買い取ってもらえるという事です。

バイクを高く買い取ってもらうために重要な要素とは?

 それでは中古のバイクの買い取り価格を決めるにあたり、走行距離以外にどのような指標があるのでしょうか。

 前述の担当者は、次のように話します。「バイクに埃がかぶっていたら少し印象が悪くなってしまうので、査定を依頼する前に洗車をした方が良いと思います。また、金属部にサビがあってなかなか乗れそうにない車両の場合は、パーツを交換しておくのもひとつの手。タイヤの場合は交換するとなると高くなってしまうので個々の判断となりますが、パーツを外したり残したりする判断も、査定時に重要な要素のひとつです。スペアキーの有無なども事前にチェックしていただけると、お互いに良いと思います」

絶版車の場合は走行距離より純正パーツが残っているかなどが査定に大きく影響
絶版車の場合は走行距離より純正パーツが残っているかなどが査定に大きく影響

 自分でできる簡単な清掃や消耗品の交換で買い取り価格が変動するということなので、試してみるのも良いでしょう。書類が揃っているかどうかも、事前に確認しておきましょう。

 さらに、査定を依頼する予定のバイクにカスタムを施している人は、他にも注意しなければならないポイントがあると、同担当者は話します。

「カスタム車をお売りいただく場合は、もし純正部品をお持ちであれば、ぜひお持ちいただけると非常に印象が良いと思います。これは、購入いただいた次のお客様の『ノーマルに戻したい』や『破損したパーツを修理したい』という要望にも対応できるためです」

 色々なメーカーからラインナップされている多くのカスタムパーツと比べて、発売から年月が経過すると純正部品は入手することが困難になっていくのが現状です。

 人気の絶版車パーツはオークションサイトなどで定価の何倍もの値段で取引されることもあり、その純正部品が欠けていると、査定価格に大きく影響を及ぼすこともあるようです。

 走行距離は大事な要素のひとつですが、他の要素によっても買い取り価格は大きく変わります。清掃や錆びた部品の新調など、買い取り価格を上げるためにできることはないか、いま一度確認してみましょう。

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